ループする世界 日常の出来事
小説を書いているのは単なるストレスの解消だ。
とりあえず設定も何もなく、思うままに書いて、行き詰まったら適当に終わらせて、とりあえず投稿ボタンを押す。
それだけ。
意味があるのかといえば、ないとはっきり言える。
今日も、そんな行き当たりばったりの物語。
自分の人生そのものだった。
続けることが大事だとは思う。そうしなければ、行き当たりばったりすらできず、死んでしまう。
でも、やはり、これも違うのかもしれない。
そんなとき、出会ったのが、ゲームの配信サービスだった。
それは、スマホ一台あればできた。
とりあえず、ポケポケのアプリ画面を開きながら配信して、書かれたコメントを自動音声が読み上げ自分が答える。
ただ、それだけが楽しかった。
でも、数日で飽きてしまった。
というより、誰も配信に来なくなったのだ。
どうやら、最初だけデビューという特別な枠で注目という感じで機械に機会を与えられたから、来てくれていただけだった。
それに、デビューしたての配信を見に行ってコメントするだけで、自分のアバターを育てることができるポイントが多くもらえるらしい。
それが目当てだっただけだった。
0の視聴者になると同時にその配信アプリはアンインストールした。
結局、それなら、小説を書きなぐっている方がましだと思ったのだ。
誰にも見られていないことがわかるより、見られているかもしれないという希望の方が自分を動かした。
だから、今日も投稿サイトに書きなぐる。
いつもと変わらない日常だった。