51.やっちゃったぜ☆
……ほぼノリと勢いでやってしまった。
具体的にナニがとは言わないが、母さんの一週間という予想どころか、親父の3日という予想すら裏切り、1日もたなかった。
目の前に広がるのは、俺の欲望を一身に受けた3人の少女が力なく横たわる光景である。3人共虚ろな目をしながら、俺の名前を力なく呟いている。
「白ちゃん……いえ、ご主人様ぁ、好きぃ。大好きぃ」
「あんな事をされては、もう嫁に行けぬ……責任とってもらうのじゃ」
「ご主人様ぁ……私は貴方の奴隷ですぅ。どんな倒錯的なプレイもしますから、なんなりとご指示を……」
ついでに、俺の性癖を全面的に押し出した結果、確実に愛狗姉と翠姉ちゃんの性癖は歪んだと思われる。……その辺りは向こうも覚悟はしてたと思うので、まぁさしたる問題ではない。そう思う事にする。
ここまでやってしまった以上はもう覚悟を決めて責任をとるしかあるまい。無論、避妊はしているが、それ以上に、3人共俺が女にしてしまったからには、全員俺が幸せにしてやる必要がある。
「……3人共俺の女だ。逃がしはしない」
目の前の、至極倒錯的な光景を満足げに見つつ、俺は一人ごちた。むくむくと俺の中で独占欲が育っていくのが分かる。愛狗姉、翠姉ちゃん、かぐや姫様、この3人を他の男に取られてたまるものか、全員俺のものだ、そんな感情がムクムクと春先の筍もかくやというべき速度で成長していく。
なんとまぁ、3人のヤンデレっぷりを揶揄出来ないくらいには、俺も恋人への執着心の強い男らしい。本質的には俺達4人は似た者同士という事だろうか。
「……彼女達が俺のものだと、また刻みこんでやろうか。今晩は欲にまみれるのも良いだろう」
具体的な名称は伏せるが、我が『分身』はまだまだ元気であった。これは、3人に改めて自分が誰のものかというのを教えこめと、天も言っているのだろう。
ベッドの上での初戦闘。それも俺を愛している美少女達3人と同時に愛し合ったというインモラルな体験の後で、脳内麻薬で馬鹿になっている脳。俺は、そんなアドレナリンで麻痺している脳が命じるまま、再度、彼女達に覆いかぶさった。
***
「…………」
「わぁ、白ちゃん、死んでる……」
「そりゃあ、昨日あれだけ盛り合ったら……のう? 」
「あはっ、ご主人様、調子に乗りすぎたねぇ。でも、素敵だったよ。もう、一生離さないからね。ご主人様?」
さて、それからしばらく経って、朝がきた。俺はというと、昨晩の激戦後、完全に体力を消耗しつくしてぐったりしていた。
失敗した。俺は体力的には普通の男子高生並みだというのに、昨日のアレは完全にその辺を考えていなかった。本能に従ったツケが来たみたいだ。
裸の美少女達に抱き着かれながら眠りから覚めるという、恐らく、前世で相当な徳を積まなければ許されないシチュエーションを体験しているというのに、情けない事に、俺は体力切れで完全にダウンしている。
一応、俺の前世は主人を守るために弁慶の様な最期を迎えたという事なので、相応の徳は積んだ判定なのかもしれない。
「白ちゃん、起きれる?」
「……ん。しんどいかも。主に腰が」
「よしよし、朝食は儂が作ってやるからの」
「日曜日だし、もうしばらく寝ててもいいんじゃないかね?」
俺の言葉に、姫様が顔を横にふる。メガネはかけておらず、印象がだいぶ異なる。
「朝は寝ていてもいいけど、今日、特に予定が無いなら、儀式をやる池を下見しておきたいな。道に迷って時間までにたどり着けませんでした〜なんて悲惨どころの話じゃない」
「今日は私がイチャイチャする担当なんだけど」
「不満かい?」
口を尖らせつつも愛狗姉は条件を出す。
「…………今晩は私が一人で白ちゃんと愛しあう。二人は絶対に邪魔しない。これを交渉材料にしよ?」
「なんじゃ、随分チョロくなったのぅ」
「私も空気くらい読みますよ。街の命運がかかっていますし」
「じゃ、決まりだね。今日はハイキングと洒落込もうじゃないか」
蠱惑的に笑う姫様。色気が半端ないのは、昨晩一線を越えた影響が確実にあるだろう。




