12.劇場版は大絶賛公開中
本作には劇場版ガンダ◯SEE◯のネタバレが含まれます。
「……この問題は」
「……」
「……ここはね、この公式を使って」
「……」
「……文章問題は複雑だけど、冷静に分割して考えると楽だよ」
何を企んでいるのかと思ったが、いざ蓋を開けてみれば、普通に勉強会が始まった。
愛狗姉は奇行はするものの、頭自体は良い。今回もそれがいかんなく発揮され、トントン拍子に課題が終わってしまった。
「凄い。愛狗姉、教えるの上手いね」
「えへへ。それほどでもあるよ~」
得意げに胸を張る愛狗姉。かわいい。
「将来的には教師でも目指すと良いかもしれないね」
「先生かぁ……。結構ブラックって話も聞くからなぁ。実際、鎌鼬先生とか、結構愚痴ってるし……」
「世知辛い世の中だねぇ」
愛狗姉の進路の話は置いておいて、俺が想定していたより、早く課題が終わった。さて、何をしようか。
「一休みしようか。ココアでも淹れてくるね」
「ああ。頼むよ」
そう言って、愛狗姉は席を立った。そのまま、台所に向かっていった。
ユーチューべで、動画でも見ようか。推しの投稿者が新作動画を投稿していたし。それとも、映画やアニメでも見る? 我が家はサブスクリプションに登録してるから見放題だ。それともゲームでもするか。
そんな事を考えていると、愛狗姉がココアが出来た事を告げてきた。リビングで一緒に飲もうと言ってきたので、部屋を出てそちらに行く。
あそこにはインターネットに接続されたテレビがあるので、アニメでも見るか。最近は、劇場版もやった事だし、愛狗姉と一緒にガンダ◯SEE◯シリーズを見返しているのだ。
元々、我が家自体、ガンダ◯大好き一家である。TVシリーズは大体見た気がする。先述の劇場版も勿論劇場まで、家族で見に行った。話題作とはいえ、結構子供も大きくなったのに、家族で映画鑑賞に行く事を考えると、我が家はかなり仲良し一家と言える。
ちなみに、CEで推しのMSは愛狗姉がデス◯ィニーで、俺がストライ◯フリーダム……微妙に噛み合わないのも、相変わらずである。
更に言うと、愛狗姉は、自室にプラモデルを飾る位に、かの機体がお気に入りである。なので劇場版でパイロット共々大活躍した後は、しばらく脳を焼かれていた。
ついでに、あと三機程、追加でプラモデルを作ろうとして、近所の家電量販店やおもちゃ屋をハシゴしたものの、どこもかしこも売り切れで悔し涙を流していた。リメイク前の旧キットすら置いてなかったという。
……読者の中にも、そういう人いるよね?
***
愛狗姉の淹れてくれたココアを飲みながら、俺達は肩を寄せ合ってTVの画面を見ている。両親は現在仕事中。共働きなので、帰ってくる夜までは俺達子供達の自由時間である。
画面に映るのは、ちょうど、二作目の中盤の山場、前作主人公と今作主人公の、雪の中での一騎打ちの回である。
「……」
山場なのだが、愛狗姉は何を思ったのか、腕を俺に搦めてきた。
「何? えらいベタベタするじゃん」
「こうすると恋人みたいじゃん。一緒にくっついて同じ画面見てるの」
「……別に俺達、付き合ってはいないじゃん」
「そんな事言って、無理矢理引き剥さない辺り、満更では無いでしょ」
「まぁそれは……」
すりすりと、胸をこすりつけてくる愛狗姉。彼女はそのまま、鑑賞のつまみとして、戸棚から出して来たじゃがり〇を一本取って、俺の口元に近づけてくる。俺は、それをありがたく口にした。
「……愛狗姉、もしかして、今、下に何も着ていない?」
お菓子を飲み込んだ後、俺は思った事を聞いた。感触的に、恐らく、今彼女はTシャツ一枚だ。
「分かった?」
「毎日の様に接触してたら、ブラを付けている時と付けてない時の違いくらい分かるよ」
「白ちゃんのエッチ」
「自分からすりつけてるんだよなぁ……」
呆れつつ言うが、その実、俺は確かに興奮を感じている。
「……?」
おかしい。何か違和感がある。異常なまでの性的興奮を感じる。そりゃ、女の子の身体に接触すればそれなりに興奮は感じるが、この義姉に対して普段感じるものとは違う、遥かに凄まじい衝動が湧き上がってきた。
TV画面では、丁度、主人公同士の戦闘が始まった辺りである。
劇場版SE〇Dは良いぞ……! 別に作者はバンダ◯の回し者じゃないよ……?




