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初夜での宣言

乙女ゲームとタグにつけましたがほとんど乙女ゲームの内容に触れてません。3話で終了です。よろしくお願いしますm(_ _)m


☆~☆~☆~☆~☆~☆~☆~☆



「私には愛する人がいる。彼女を虐めた君を一生愛することはない。」

初夜に花婿は花嫁に冷たく言い放った。

花嫁は泣くことも取り乱す事もなく笑顔で答える。

「ありがとうございます。旦那様」






私が前世の記憶を思い出したのは3歳の時だった。異世界転生にありがちな乙女ゲームの世界で、攻略対象者の婚約者。ヒロインを苛めて、悪役令嬢と一緒に断罪されるモブだと気づいた時に、あらゆる回避行動をしたけど、シナリオの強制力がある世界だったので、卒業式のパーティで悪役令嬢と共に断罪された。(ヒロインが逆ハーしたので)

ゲームの攻略対象者は王太子、宰相子息、筆頭公爵の養子(悪役令嬢の義兄)、騎士団長の息子。ヒロインは子爵家の愛人の娘、ヒロインが編入して攻略対象者とのイチャラブ、婚約者達の苛めを経て断罪、いうテンプレ。因みに宰相子息が私の婚約者だ。

断罪された悪役令嬢は僻地の修道院に入れられ、私や他の攻略対象者の婚約者も修道院に入るはずだったけど、ヒロインが攻略対象者の1人王太子を選び、苛めた証言や証拠が弱かった為、温情で悪役令嬢以外は元の婚約者と(シナリオの強制力で)結婚させられた。

私の婚約者もとい旦那様は他の攻略対象者と同じく婚約者を憎んでいて、冒頭のセリフを結婚初夜に部屋に入ってすぐにほざいたのだ。



「なに?」

私がお礼を言ったのが予想外だったのか、眉をひそめて聞き返してきた。

いちいち相手をしていられないので、細心の注意を払い旦那様に微笑んで聞いてやった。

「私を愛さないと仰っても、結婚したのです。私は旦那様の妻として侯爵夫人の務めを果たしたく思っています。」

こっちも愛想が尽きてあんたなんかに1ミリの情もないけどね。

「君との子など作るつもりはない!君の様な最低な女性と閨をともにするつもりは一生ないし、跡継ぎは分家から養子を貰う。ハーバー侯爵家に迷惑をかけず、侯爵夫人になれたことを有難く思って大人しくしている事だ。」

そう言って初夜の寝室に私を置いて出ていった。

しみじみと強制力って凄いと感心した。だって今のセリフってゲームまんまなんだもん。

まあ、そのおかげでこっちはかなり助かってるけどね。

3人は寝れそうなベッドのお布団はフカフカで流石侯爵家、我が家(伯爵)と大違いと思いながら1人でゆっくり寝させてもらった。


朝起きて、侍女にお茶と身支度をしてもらおうと呼び鈴を鳴らした。かなり時間が経ってから、ノックもせずに侍女3人が入ってきて私の頭に熱い紅茶をかけてきた。紅茶をかけられるのは分かってたけどめちゃくちゃ熱い!急いでこっそり用意していた、氷水に頭を突っ込んで冷やした。もう間抜けに見えても良いって思う位、熱いんだってば!!

侍女三人衆はクスクス笑ってるけどあんたらも一遍やられたら、私を笑えないんだからね!

シナリオ通り「何するの?!」と怒って言ったら

「あらぁ、ごめんなさい。昨日は旦那様に相手にされなくて寒かったでしょうから温めてあげようと思いましたの。」

またクスクスとムカつく笑いをしたけど、今のセリフを聞いて、大きく息をついた。

ゲームのシナリオはさっきのセリフで終了。子爵令嬢が学園に編入してからここまで長かったけど、ここからが反撃開始よ!!

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