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第120話 サバイバル開始!

☆★☆★ コミカライズ&小説 好評です ☆★☆★

おかげさまでヤンマガWebにて配信中のコミカライズですが、

全体で10位、ジャンル別で4位をいただきました。

あのファブルの下でちょっと震えている……。


小説も重版が決まってから、ネットの一部ではランキングを駆け上がっております。

お休みの日、書店にお出かけの際には、是非お買い上げ下さい。


挿絵(By みてみん)

 参謀役のミルディさん、リチルさんを交えて作戦会議が開かれた。


 2人とも何故か黒いレンズがついた眼鏡をかけている。いつもと空気が違って、物々しかった。


「あ、あの……。ミルディさん? その恰好は一体……」


「リチルまで……」


 リーリスは心配そうに見つめると、突然ミルディさんは叫んだ。


「お黙りなさい、洟垂れ小僧ども!」


「こぞ――――」


 青筋を浮かべたユランが反論しようとしたが、ミルディさんの勇ましい言葉がそれを遮る。


「いいか。あたしは今からあなたたちの教官である。今からあなたが行うことは戦争! 戦いなのよ!!(迫真)」


 ミルディさんは黒眼鏡越しに僕たちを睨む。

 すごい迫力だ。今から行うのは、競技じゃなくて戦争なの……?


「いいか、小僧ども。これは雪合戦ではない。繰り返す。これは雪合戦ではない。雪合戦サバイバルなの。食うか食われるかの戦争なのよ。話しかけられた時以外口を開いてはダメよ。口で〇〇たれる前と後に“サー”と言いなさい! わかった、洟垂れども!」


「「「はい、サー」」」


「はい――ではない。サー」


「「「サー!!」」」


「よし! 声も申し分ない。諸君らには戦争へ向かう覚悟と〇〇があるようだ。大変よろしい!」


 ミルディさんと、リチルさんは満足そうに微笑む。


「な、なんなのだ、これは?」


「ま、まあ。ミルディさんも、リチルさんも大まじめでやってるみたいだし。付き合ってあげようよ」


「る、ルーシェルは大人ですね」


 一応これでも300年生きてるからねぇ。


「そこ! さっきも言ったことを聞いてなかったか。話しかけられた時以外口を開くなと言っただろ!」


「サー!」


 ミルディさんからピシャリと言われると、僕は背筋を伸ばし、大声を張りあげた。


「よし! では、プロジェクト『砂漠の狐』について説明する」


 『砂漠の狐』って……。

 今、僕たち雪の上にいるんだけど。

 遊びなのか、真面目なのか、よくわからないなあ。






 20分後……。


 ついに雪合戦サバイバルは開始された。

 5vs5に分かれると、角笛の雄々しい音が響く。

 直後、僕、ユラン、ミルディさんの3人はスタートダッシュを決めた。


 東を陣取る僕たちが目指すのは、西に展開しているフレッティさんたちの陣地だ。


 どうやらスタートダッシュを決めたのは、フレッティさんたちも同様のようだ。

 3人の騎士が走ってくる。そのうちの1人がフレッティさんだった。


「考えることは同じか!」


 フレッティさんは不敵に笑う。


 雪合戦サバイバルの肝は、自分たちの陣地をどれだけ広げるかが勝利の鍵になる。

 魔法を使える自陣の領地を増やして、フラッグに迫るのだ。


「フレッティさんが来ます! ミルディさん!」


「投げていいか?」


「まだよ、ユラン。まずは陣地を取ることが先よ」


「え? すまん。投げてしまった」


 すでにユランは5つしか持てない貴重な雪玉の1個を投げる。

 硬く固められた雪玉は雪煙を弾き飛ばし、フレッティさんとは別に、向かってくる騎士の1人に命中した。


「よし! やったぞ!!」


 ユランはガッツポーズだ。


「この距離で当てるなんて。さすがユランね~。いや、感心してる場合じゃないわ。立ち止まっちゃダメ! あたしたちの目的は陣地を広げるっことよ!!」


 ミルディさんは叱咤する。


 一方、フレッティさんは味方が1人やられても涼しい顔だ。

 もう1人の騎士と一緒に、真っ直ぐ僕たちの方へと向かってくる。


 ダメだ。

 このままでは向こうの方が陣地が広く取ることになってしまう。


「ミルディさん、僕が先行していいですか?」


「え? ……よ、よし! 許可する! 行ってこい、ルーシェル一等兵!!」


「行きます!」


 【走行加速】


 【雪歩行適応】


 僕はついに魔法を解禁する。

 走る速度が上昇。さらに雪の上でも足が沈まない魔法をかける。

 これでロスなく進めるはずだ。


「行けぇ! ルーシェル君!!」


 ミルディさんの声援を受けて、僕は爆発的速度で加速する。

 遅れを取り戻した上に、陣地の6割を制圧することに成功した。


 僕はギリギリのところで、木の根元に隠れる。


 ミルディさん曰く、ここから持久戦の始まりだ。お互い陣地から相手を攻撃し、1番先頭にいる相手を攻撃して、敵陣地を崩すのだ。


 僕はさらに魔法を使う。


鷹の目(マッピング)


 イーグルソルジャーという魔獣を倒した時に得た魔法だ。

 空の上から見た映像を、脳内に投影する。


 この魔法を使えば、隠れた状態でも、敵陣の様子や配置を知ることができる。

 フレッティさんたちには悪いけど、ここは大いに魔法を使わせてもらうよ。ルールに則っているから、卑怯とは言わないよね。


「さて、フレッティさんはどこの木の陰に? ――――え?」


 瞬間、近くで音が聞こえた。

 雪を踏む音だ。


「まさか!」


 僕は顔を上げる。

 瞬間、フレッティさんが僕の側を駆け抜けていく。

 そのまま真っ直ぐ味方陣地の方へと向かって行った。


「しまった!」


 僕は雪玉を投げようとしたが、遅い。

 フレッティさんは木の陰に隠れて、射線を切る。僕なら木を折ってでも、当てられるけど、それは危害を加えることになる。


「しまった。『竜の口紅』作戦か!?」


 声を張りあげたのは、ミルディさんだった。


 『竜の口紅』作戦!?

 ネーミングも、作戦の内容も何それ??


「そのまま一直線にフラッグを狙う作戦よ。やるわね、フレッティ団長。こっちが不慣れなのをわかってて、奇襲攻撃を仕掛けてくるなんて」


 ミルディさんは何だか嬉しそうだ。

 大ピンチだというのに。


「フラッグに戻りましょう! このままじゃ奪われる!!」


「ダメよ。このまま戻ったら、敵の思うツボだわ」


「その通り!」


 遥か先でフレッティ団長の声が聞こえる。


「ルーシェル君、気を付け給えよ」


「え?」


「君は私の陣地にいることになる。それはつまり――――」


「あ! しまった! 僕、魔法が使えなくなる――――」


 この雪合戦サバイバルではあくまで敵陣地にいる場合、魔法が使えない。

 フレッティさんが相手方の先頭プレイヤーだから、今僕がいる場所は僕たちの陣地でもあり、相手の陣地でもあるのだ。


 気づいたその時だった。

 僕が隠れている木に向かって、雪玉が投げられる。

 危ない! 危なく当たるところだった。


 見ると、フレッティさんともう1人いた騎士が僕のいる方に鋭い視線を送っている。

 多分、僕を帰さないつもりだ。


「きぃいいいい! してやられたわ!!」


 ミルディさんは頭を抱える。


 雪合戦サバイバル前の勢いはどこへやらだ。


 まずいな。これは絶体絶命のピンチだぞ。


拙作原作『劣等職の最強賢者』のコミカライズが、

ニコニコ漫画にて11時に更新されます。こちらもよろしくお願いします。


『「ククク……。奴は四天王の中でも最弱」と解雇された俺、なぜか勇者と聖女の師匠になる』第4巻も、小説ともども書店で見かけたら、購入してくださいね。


挿絵(By みてみん)

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― 新着の感想 ―
[気になる点] 作者のイメージで書いてる気がする。読者に作者のイメージを伝えるように書いてくれると臨場感が出て伝わりやすいと思う。 雪合戦の説明、さぁやるぞ的な話でそのまま、チーム戦になって始まる え…
[気になる点] 先頭の兵士から後ろが自陣になるなら境界線はWWのようにギザギザになり、また、魔法はいつでも放てるじゃね?
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