第36話 NG集
投稿して一周年でなんも無しはイカンだろうと思い急遽執筆しました。
ま~だ~改稿は時間が掛かりそうです。
半年で終わりそうにないので、大変申し訳ないですが。
お待ち頂けると幸いです。
第一話より
▲▲▲が●●●に抱き着いた後のシーン
「……今度こそ絶対に実らせるかな!!」
▲▲▲はバカみたいな力で、俺をミシミシと抱き死めてくる。
「痛い! ギブギブ!! 慎ましやかな胸が当たってる!!! はやく解放してくれぇぇぇ!!!」
「だ、誰がぺったんこかな!! 人並にはあるかなぁーーー!!!」
誰もそんな事言ってねえ! 両手の力がさらに強まるのを感じる。
「ぐおぉぉぉぉぉぉぉぉ!」
嘘だろぉ!? どれだけ馬鹿力なんだ。
ボキッ!!!
あ、死んだわ。
「あ!? お兄ちゃん!! お兄ちゃんーーー!!!」
ガクッ!
……
『よし、転生の儀式の準備もこれで終わり。えっと、転生できる魂の数は十一個か。これだけあればだいじょうぶなはず』
エンディングNo.1 抱き死め
第三話より
うつ伏せで死にかけのシーン
ああ……、意識が飛びそうだ。目の前が暗くなってきた。けっきょく死ぬのか……。もっと早くに…………。
「お片付けは終わりましたか?」
「うん! バッチシ!! ティア、おかあさんだから!!!」
「では、メア様の寝顔でも拝見しましょうか」
……
「う、ウソ!? し、死んでいる!!」
エイドは青ざめた顔で必死に治癒魔法を使っていた。その横では状況が読み込めていないティアがイヤイヤしている。
「へ? め、メアちゃん! メアちゃんーーー!!!」
…………
……
『ふう、疲れた~。これで転生の作業も一段落』
{うわ、また変な世界に戻ってきた}
『え? 君はどうしてココに居るの?』
{てへ☆ 死んだみたい}
『はあああああぁぁぁぁあああああ!?』
エンディングNo.2 赤ちゃんは危険がいっぱい
第五話より
白目をむいているメアをトセトラが診断するシーン
兵士はメアに手をかざす。
「ま、まさか?」
目が開きっぱなしの赤ちゃんに祈るように手をかざし続ける。
「し、死んでる!」
「へ? め、メアちゃん! メアちゃんーーー!!!」
「う、ウソ!? さきほど私が診た時は、生きていたのに。どうして!!!」
エイドはティアからメアをひったくり自分で診断を始めた。
……
「どういう事ですかトセトラ!!」
「ほんのお茶目だぜ。エイド姐」
目を真っ赤にして鼻水を垂らしているティアにハンカチを渡すトセトラ。
「でも、いい薬にはなっただろ。赤ちゃんは神経質すぎるくらいでちょうど良いんだ」
「そうかもしれませんが。まあ、ティア様も多分に反省をされたようですし――」
エイドの服を引っ張るティア。
「メアちゃんはいきてるの?」
「ええ、生きていますよ」
それを聞くと、涙が引っ込み笑顔を取り戻す。
「それじゃあ、あたいは持ち場に戻るから――」
「……ウソついたの?」
トセトラの額に一筋の汗が流れた。
「ティア様そうです。トセトラは悪い子なのです。悪い子にはお仕置きが必要ですよね♪」
「わるいこには、おしおきが……ひつよう……」
さきほどまで開いていた扉がバタンと閉まり、二人の影が一匹の俎板の鯉ににじり寄る。
「ぎょえーーー!!」
それはそれとして、激しい騒音によって目覚めたメアがその壮絶な光景を目の当たりにし、再び神様の部屋に赴くのにそう時間を必要としなかった。
エンディングNo.3 ショック死
第十話より
ロワがメア達に城下町を見せたシーン
「ほ~ら、城下町でちゅよ~」
「ヴギャア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛」
ぎゃあぁぁああ!!!(きゃああああぁぁ!!!)
「おお、メアちゃん泣かないでおくれ。ほら、べろべろ~、ばあ~!!」
それを見た者は死ぬ。
「ギャッ!」
ガクッ!
哀れメアはその短い生涯を終えた。
「メアちゃん? メアちゃんーーー!!!」
エンディングNo.4 デスマスク
第十ニ話より
ロワがメア達にいないいないばあっ!を見せたシーン
「うむ、いないいない~~、ばあっ~~!!!」
「ヒッグゥ!! ウエ゛エ゛エ゛ーーン゛」
俺に対して人を殺したような狂気な顔をしてやがる。ケチケチおばさんは、それから守ってくれている?(ほ~ら、やっぱり優しい人じゃない!)
……今まで悪口言って、本当にごめんなさい!!! これからは心を入れ替えて、ケチケチおばさん。違うッ!! 天女様に尽くします!!! あ、やっぱり母さんに比べたらBBAだからBBA神様に尽くします!!!
……
おかしいな、冷や汗が止まらない。チノからの恐怖の感情が止まらない。なぜかイスナーとは連絡がつかない。変態犯罪者外道ウザイ野郎が口から泡を吹いている。母さんが部屋の隅でガタガタ震えている。メイドさんが死後硬直したみたいに固まっている。俺の本能が顔を上げるなと言っている。
「メアちゃん? 何を、考エて、イるノ、カシラ?」
あぁ――
エンディングNo.5 〈削除されました〉
第十三話より
イスナーに魔力や神気を吸われるシーン
ギュオーーン!!!
…………
――――
音が聞こえないレベルに達したのか、途中から聞こえなくなった。その替わりに目で見えるぐらいに魔力が流れているのがわかる。魔力の色はなんとピンク。異世界で初めて魔法らしい体験をした気がした。吸われているだけだから、気がしただけだな!! あれ? 終わる気配がまったくしない。
『なじむ~! ナジむ~~!! 馴染むぞ~~~、ナシちゃん達~~~ッ!!! Foooooo!!!』
シャキーン!!
「我こそは紙とどうかした正義の紙者カミタバン!!」
チュドーン!!!
なんじゃこりゃあああ!?
エンディングNo.6 正義の紙者カミタバン!!
第十六話より
謎の光により大事な所が隠されているシーン
それにしてもスゴイ!! 母さんの大事な所が謎の光で見えない。完全にアニメだ(密かに練習していたのよ。名付けて≪チノ式ガード≫! わたしみたいに人格が増えたらイヤだかぁ――入浴人格のニュークとか?――……まだ種類があるわ。謎の霧に真っ黒な海苔、そしてイスナーちゃん)
(ちゃんとOFFもあるよ。ほら)あ、全部見えるって、ダメだって、R18はいけません――
『ぎゃああああああ、何したのメアちゃん達!』イスナーどうした? それにメアって誰だ(イスナーちゃんいつもみたいに、~って伸ばさないと)『ほら、コレを見なさい!!』
何だコレ?(警告メッセージ?)『君たちはルールを破ったから、別次元に飛ばされるのよ!』ルールってなんだよ!?『ガイドラインよ』(意味がわからないわ!)『あーー! もう遅いーー!! 飛ばされるーー!!!』
…………
……
ここはどこだ?『ここは通称ノクターンよ』「「「知っているのかモブ!!」」」
誰だよ! てめえら!!
エンディングNo.7 恐怖ノクターン送り
第十九話より
メアがロワを呼んだ後のシーン
…………
……
――ラブピース王国暦4771年4月3日
その日、謎の顔面凶器が暴れまわっているのを止めるために、裏ボスと戦闘が発生。
それは別次元の戦闘であったと部下Mが証言をしている。
現場に到着して見た光景は、今でもまぶたの裏に焼きついて離れない。
あの尊厳あるラブピース城が、誇り高きラブピ-ス騎士団が、見るも無残な姿で横たわっているのだ。
そして、父上、母上の悲惨な姿も。
いい年をした、しかも高貴なる王族が頭を下げ通しているのである。
ああはなりたくはない。
――ラス ラブピース著
エンディングNo.8 暴走
第二十一話より
お馬さんごっこのシーン
「よ~い! ドン!!!」
エイドさんの掛け声とともに、戦いの火蓋が切られた。
……
「ロワ!? くっ、メアちゃんに魅了されましたか」
「バイバイ~おとうさま~!!」
ロワザレッドが俺達の作戦に嵌りコースアウトした。
「じ~え~、ご~~!!」
「いくでござるー!!」
(違うわジエンさん。あなたは今、ジエンソルジャーなのよ)
「じ~え~、お~ま~さ~! お~ま~さ~!」
「そうでござった。ひひーんでござるー!」
そんな事どうだっていいだろう!? このままでは負けてしまう。もう、あと一周でゴールなんだぞ?(でも、もう打つ手がないわ)いったいどうすれば。なにか幸運が舞い降りてくれれば――。
「お、おかあさま! トイレ!!」
「何を言っているのですか? あと少しでゴールなのですよ。我慢はできないのですか?」
「ムリ!! ごめんなさい!!!」
「ティア!? 急に立ちあがったら――」
「きゃああああああ!」
母さんが吹っ飛んでいる。
「危ないでござるッッッ!!!」
ジエンさんが超急加速して、キャッチの体制にはいろうとした。そんな――。
俺の体から重力が失われる。
時が止まったようにゆっくりと空中を進んでいく。
ジエンさんと目が合い、右手が伸びてきた。
俺も右手を伸ばす。
左手は母さんの方に伸びている。
届いた!
パシン! くるくるくるくる
「だいじょうぶでござるか?」
ジエンさんの声が聞こえる。
「いちゃちゃ、にゃんとかだいにょぶ!!」
「いっ~ちゃ~い!!」
いてて(頭がグラグラするよ~~~)母さんは怪我とかしていないよな。
右目を開くと俺が居た!?(わたしが居る!?)
「てぃあがいう!!!」
もしかして、
入れ替わってるーーー!!!
(入れ替わってるーーー!!!)
あ!(あ!)
股の下が――
エンディングNo.9 王の泣は。
第二十四話より
ティアがメアに絵本を読んであげるシーン
「読むよ? い~い~?」
「……? あい」
……
「たっだいまー!!」
「おかえり~」
あ~、疲れた~。
玄関から駆け足で自分の部屋に入り、予約していたRPG[ケイン・ナイカ]を鞄から取りだす。
「――まっちぇ!!」
これ絵本じゃないだろッ!!!
「マ~マ、だいみぇい!!!」
「えっとね。おれはいせかいでロリロリパーティをつくりたい!!」
「ふちゃけんにゃーー!!!」
エンディングNo.10 絵本(笑)
第25話より
ほぼ最初からのシーン
「わ~~い~~!!!」
部屋に天使が二人居る(うふふ♪)
「メアちゃん~、コレなんてかわいいよ?」
「メア様、おもちしました」
お母さん達がちっちゃなお姫様ドレスを着せてくれる。今のわたしはまさに純白の乙女の権化よ(うふ♪うふふ♪)
「ピンクなんてどうかな?」
「やはり白のサマードレスがいいですよね?」
「きちぇて~~!!!」
(ぐふふ♪アッハッハッハー♪私、メア、かわいいかわいい女の子。きゃるん☆)そうよ! やっとわかってくれたのね(……チノ♪ てめえの罪を言え)わたし何も悪い事してない。
(言え)あははぁー
(言え)はぁー
(言え)あぁ
えっとね、裏にまわっている間にお洋服を着せてもらっただけだよ?(そうか、せめてもの慈悲だ。辞世の句を詠む時間をやろう)似合っているからいいじゃない!!
(俺の怒りが真っ赤に燃える! 貴様を叩きのめせと轟き叫ぶ!! 激烈パニッシュメントォォォォォ!!!)
きゃああああああ!!!
エンディングNo.11 激烈パニッシュメント
第29話より
ティアが魔法を使うシーン
母さんが指さしたところには、小さな湖がぽつんとあるだけだ。
「ふぅ~」
小さな湖に杖の先端を向けると、青色の光が集まりだした。
「我が創りしは浄化の水天、清めよ穢れを、還れ原初に、来たれ父なる涙」
(あれ? 魔法使うのに詠唱なんて初めてじゃない)そうだなぁ!!! やっぱり詠唱がない魔法なんて、魔法じゃないっっ!!! 詠唱は男のロマンだああ!!! 母さんカッコイイ♪!!!(テンションおかしいよ)
「ティアッッ!!! やめ――」
母さんの周りから、青や白や黄色の光が天を突き抜けて溢れ出ている。大気が魔力が奔流の如く渦巻き始めた。
「その大いなる威光を以って、再生の時を刻め」
ゆっくりと光り輝く杖を両手で掲げる。俺は吹き飛ばされないように床に伏せてその光景を目の当たりにした。
「水魔法≪災厄の大洪水≫」
母は「水よあれ」と言われた。すると水があった。母はその水を見て、良しとされた。
――ラブピース王国暦4771年11月23日没
――メア ラブピース
「ごぽぽぽぽぽぽ――」
(メアちゃん何が起きたの?)海ができました(う、み?)はい、海です(大空の下の水?)
「ふっふ~ん。どう、メアちゃん? ティアすっごいでしょう! あれれ、どこにいるのー? みんなはーー!?」
最後に俺が見た光景は、水面に浮かぶ母さんのブローチだった。
エンディングNo.12 災厄の涙
第30話より
ミュージカル?で落ちるちょっと前のシーン
誰かが食器を落とした音で下を向いてしまった。
高い!!!(メア~ちゃ~ん~)弱気な声を出すな、俺は男だ。やる時はやるんだ!『フラグ~?』フラグなんて立っていない!
俺は力強く台を蹴って、次の台に――を通り過ぎた(メア~ア゛~!!!)『フラグ回収~、ありがとうございます~』
「うわ~、ふみゅ!! あいちゃ~!」
「ぎゃぁ!」
「「「メアちゃん!!!」」」
「「「「メア様!!!」」」」
(失敗してんじゃないわよ。どうするの!)まだ挽回できる。俺を信じてくれ!
体に怪我はない。俺、頑丈だからな。失敗はチャンスだ。ふぅ~、ん? お尻の下が柔らかい!?
スカートをめくり上げて、下の状況を確認する。
そこには紫髪で俺と同じ碧眼の悪魔っ娘がいた(ねえ? この子動かないよ)『えっ~!? カホシーがウソでしょ~!
エンディングNo.13 衝撃!カホシー殺人事件!!!犯人は王女様!?知られざる動機はメイド長だけが知る!揺れる王国消える未来!!この結末は――』おい、ふざけんな! まだ生きてるぞ!!
「申し訳ございませんが、カホシーから離れてもらってもよろしいでしょうか」
「ご、ごめんなさい!!」
急いで立ち上がり、カホシーちゃんから離れる。父親らしき人がカホシーちゃんを抱いて会場を後にした。
…………
……
運命とは小さな歯車の集合体である。いったい何が原因で未来が変わるのか人は知らない。神であっても例外ではないのかもしれない。あのふざけた出来事が原因でこんな結末を迎えるなんて――。
「さあ、愚かなる世界よ。終焉の刻だ」
「たとえこの世界に私一人しか居なくてもッ! ミャワッッ!! あなたはココで朽ち果てるのよッッッ!!!」
(あきらめないでメアちゃん!)『負けないでメアちゃん~!』「メアちゃんがんばって!」「メア様には私達がついています」――
え、これは幻覚!? みんな死んだはずなのに!!
優しい光が身体を取り巻いている。
死んでいったこの世界の生き物の意思が。
大切なみんなの思い出が。
折れた剣に再び力を宿していく。
「そっか……、私――、一人じゃない!!!」
この一撃で全てを終わらせる!!!
……
「喰らえ≪十二の運命≫ゥゥゥゥ!!!」
「無駄だ≪終焉の結末≫ォォォォ!!!」
エンディングNo.13 零れ落ちた歯車
第32話より
誕生の儀の結果を見せるシーン
「さあさあ、早くメアちゃんのステータスを教えてください」
婆ちゃんが喜々として、手を叩いている。
「ステータスオープン」
「「「「「……?」」」」」
ジエンさんに渡された紙を広げる。一度言ってみたかったんだ。
ボワン!
『ウッソ~~!! ステータスが表示された~!?』日本語で表示されている(えっと~、何々ふむふむ……)
……コレ、今の俺達が見ちゃダメな内容なんじゃ(ネタバレを全部見せられた気分だわ)『君達無茶苦茶な設定じゃない~!!』俺達もそう思う。まあいいじゃん!!!(ケセラセラー!)
…………
……
運命とは小さな歯車の集合体である。いったい何が原因で未来が変わるのか人は知らない。神であっても例外ではないのかもしれない。あのふざけた出来事が原因でこんな結末を迎えるなんて――。
「さあ、愚かなる神よ。終焉の刻だ」
「ふざけんなッ! こんなんチートやッッ!! インチキやッッッ!!! い゛じめ゛や゛~ぁ~!」
おまえそんなキャラだっけ?(メアちゃんいじめ良くないよ?)『はぁ~ザッコ~、ミャワよわ~~い~!!』
神様のクセにわんわん泣いてやがる。
「う゛わ゛~~ん゛~~~!!!」
え~~~!? どうしてこうなった!!!
エンディングNo.14 チート歯車や゛~~あ゛~~
第33話より
アーディに刺される少し前のシーン
「アーディ? おわったよ!」
「メ……ア……さ」
声が震えている。
「ま……に……げて」
こちらを向いたアーディさんは目に涙を浮かべている。
「にげて!!!」
アーディさんが抱きついてきた(手に持っていたのって)
片手でがっちり捕まえられて――(ウソ!!)
え? 胸のあたりがくすぐったい(アレ何?)
「アーッハッハッハァ!!! アァ!? ナンダコレハ?」
「はーはっはっはっ! すり替えて置いたのさあ!!」
変な人達が居る。
「ダレダキサマラハ!!」
「正義の紙者 カミタバンRR」
「カミタバンIR」
「カミタバンてぃーあーる」
「カミタバンRR」
「カミタバンRR」
どんだけRR居んだよ!!!(あの変人達に見覚えがあるんだけど)しっ、見ちゃダメ! 関わっちゃいけない人達だから!!
「「「「「とう!」」」」」
エンディングNo.15 出動!! 紙束戦隊 カミタバン
第35話より
三人だけの誕生日会のシーン
「……様……メア様! ……メア様!! 起きてください」
「……むにゃ?」
あれ? 俺、寝ていたのか?(エイドさん?)
「はやくしないと日付が変わってしまいます。ティア! メア様が起きました。眠いでしょうが、準備をお願いします」
「……もぐもぐ!?」
カチャン!
「ひ、ひとくちしか、のののこってないけど、たべりゅ?」
部屋の灯りがサッと消え、暗闇が支配する世界が訪れる。しかし、一本のろうそくだけの周りは例外だ。
揺れる影、聞こえる甲高い悲鳴、リズミカルな破裂音、いつもと変わらない日常。
実に平和なラブピース王国の一ページだ(泣きながらこっちに助けを求めてるよ)
「もうそのくらいで許してあげてください」
「そうだ、今日はメアちゃん達の誕生日なのだからな」
部屋が明るくなった。
「父上、こんな事もあろうかとアーディに、大量のケーキを用意させておきました」
「まったくティアは食い意地が張って、それでも王族ですか?」
「いつまであたしをまたせるのかしら?」
ソファに座っている親子三人が俺を手招きする。
「お持ちしましたッチュ。追加のバースデイケーキでございまチュウ」
「おお~、寝起きのメア様もなんとお美しい!」
「オゼイエも見てないで手伝うでござるよ」
「飾りつけはこんなもんで良いかぁ?」
「女性らしくぅー、もっと可愛くできないのぉー?」
「トセトラにそのような事を望むのは酷というものでございます」
「早くしないと今日が終わるトリ」
「今日は楽しい誕生日会だからな」
「「「そうだなモブ」」」
城のみんなが準備を進めている。
イスナー。見ているんだろ?『…………』(わたし達は気にしてないわ)『でも、何もできなかった……』(助けようとしてくれたんでしょう?)『でも――』俺達は生きている。それでいいじゃないか(それに、今日はわたし達の誕生日。イスナーちゃんにも祝って欲しいな)
『うっ、うん~! ありがとう~!!』ありがとうじゃないだろ?(でもタイミングは大事だよ)
「ティア様いつまで泣いているのですか? メア様もソファでお待ちになっていますよ」
「まったく世話が焼けるおこちゃまかしら。ほら、口を開けなさい! このわたくしが作った!!! 手作りクッキーですわ」
「おいしい!!」
母さんは笑顔を取り戻して俺の横に座った。すると部屋の光が消える。
そしてろうそくが一本ずつのバースデイケーキが二個。
「メアちゃんたち、ふーふーってやって」
「あい! ふーふー」
「ふーー!!」
「せ~の~!」
ハッピーエンド “HAPPY BIRTHDAY!!”
…………
……
と、いうような事がもしかしたら起きていたかもしれない(頭メアちゃん?)『ごめんねメアちゃん~、お薬は出せないの~、ちゃんとエイドさんやトセトラさんに診てもらってね~』(バカにつける薬はないわよ。きっと)
ヒドクない?
イベントクリア報酬
ゲットスキル
【バタバタフライエフェクト?】
未来は誰にもわからない
補正 運+5%UP
創作日記:思ったよりかなり加筆してるから遅れちゃった♪
第二章後の大改稿の時は期間を二年位と書いておこう。
……フラグかな?