第32話 誕生の儀
7/5 女王⇒みらいの女王様
誕生の間に着いた。
教会のような造りで、ピンクの絨毯が奥の祭壇まで続いている。その後ろには、かなり大きな鏡(ハート型?)を持った像が立っていた。
「あの像は、女神ラヴィ様を模ったものです」
いつの間にか俺の後ろにいるエイドさんが教えてくれた。メイドさん達の指示を終えて急いで来たみたいだ。
母さんがプレゼントしたリボンの形を直し、ついでに髪型もササッと整えて、メイド服の乱れをなくしている。……!?(エイドさんの服が乱れるって、どれだけ急いだの!?)
「0秒で駆け付けますから♪」
俺ってそんなに顔に出るのかな(エイドさんの読心術おそるべし)『(ポンコツなのに~、妙な所は完璧よね~)』
「ペタペタしてどうしたの? かおにゴミがついたのなら、私がとってあげる。じっとして~」
「なにもついてないよ。マミャ」
母さんが俺のほっぺをぶにぶにする。それを、エイドさんが止めてくれて、ただ触りたかっただけでしょ。と、図星を突くと、母さんはオロオロしだした。
「いけません! あ~! いけません!」
アーディさんが俺のほっぺが痛んでいないか、気にして治癒魔法をかけてくれる(アーディさんって過保護よね)本当にな。体全体を診てくれるほどに。
「いけません! あ~♪」
「にゅふ、ふ、ふふ~」
ちょっとくすぐったい『ソウダネ~』
「誕生の儀は――」
ジエンさんが、誕生の儀について説明しようとしたところを、
「たんじょうのぎはね。めがみラヴィさまのちからで、スタイアスをしることができるんだよ」
母さんが横からはいってきて、自慢げに教えてくれる。
「ステータスですわ」
一部分を間違えたみたいでイラ叔母さんが訂正した。
「わ、わざとよ。わ・ざ・と!」
しどろもどろになりながら、イラ叔母さんを恨めしそうに睨んでいる。イラ叔母さんが負けじと睨みかえして、あわやバトルが始まる! ――のをエイドさんが止めた。
横では暇そうなユナちゃんが、俺の方を向いてくれたので好感度UPをはかる。
「おとおさまのバカ~!」
「痛い! ユナ、メア姫がみておられる。いい子にするんだ」
……? 突然ラス叔父さんをペチペチ蹴りだした。
……
説明もなんだかんだで終わった(なんだかんだ?)『え~!!』最初は俺からのようだ(メアちゃんのスルー力が上がった)
ジエンさんに案内されて女神像にむかう。俺は気になっていた絵画達を指さした。
「これは、過去の王さ「う゛わ゛~~ん゛!!」……まの家族絵です」
ふ~ん。まるでイラストレーターの美術展みたいだな!!!(……やっぱり、前の世界に戻りたいの?)ど、どうしたんだよ。きゅ、きゅきゅうに(ちょっと、漏れてる)ちょ、ちょっと思い出しただけだから! 別にみんな、元……気に……
(これは、また魔法使いの部屋で慰めてあげないとね~。ふっふ~ん♪)……いらない(いらないの? 残念~)……いる、かも(メアちゃんは、素直じゃないな~)『むりは~、ダメだよ~』う、うるせえ! ふん!
(それはそうと、お母さんが助けを求めているよ?)オレニハドウスルコトモデキナイ(アッ、ハイ)
「この絵は過去の「エイド!!! ティア様も反省しています!! それくらいで! ……嘘です。ごめんなさい。無表情はやめて、お願いします」……ラブピース王国の絵ですね」
天井を向きながらジエンさんが説明してくれた(アーディさんが借りてきた猫みたいになっているね。鼠だけど)
ム! ユナちゃんが俺を見ている気配がする『なんでわかったの~!?』ロリコンに不可能はない!
俺は横に一回転してドレスをひるがえし、カーテシーをしてユナちゃんに向きなおった(光る粉の残りがドレスから溢れて、ファンタジー空間よ)
ユナちゃんは俺を見ると何か言って、反省させられているイラ叔母さんを猛烈にポンポン叩いている。
暴力系ヒロイン? なんだかどっちもちょっと泣いているような。おかしいな?(なんでだろうね? そんなに王子様バレを気にしているのかな。ね! メアちゃん)
「ユナちゃんはおんなのこ、おんなのこ、お……こ、……こ」
「メア様!? どうかされたのですか」
「ハッ! なんでもないよ」
ジエンさんの大きな声で我を取り戻せた。ありがとう。俺はジエンさんに手を繋いでもらって、ふたたび歩きだした。
女神ラヴィ像の前まできた。
よく見ると婆ちゃんや父さんに似ているな。でもさすがは神様だ。神々しさに溢れている『この像には~、おかしなところがあります~』(なに?)『本物は~、こんなに神ご――』
イスナーの声が途切れる前に物凄い雷鳴が聞こえた(合掌)
「こちらでお立ちになって、お待ちいただけますか」
踏み台を像の前に置いてくれたので、その上に乗った。
すると、鏡に文字が写されていく(文字なんて、まだ読めないはずなのに)読めるよな?(うん)
でもこの数値、前に見た時よりかなり高い(そうね。すごく高い)ん?(え?)
「メア様。こちらの写しが書き終えるまでお待ちください」
「あい!」
祭壇の上に置かれた紙に、俺のステータスが自動で書き写されている(目からレーザーって、この像のセンスおかしくない?)良いセンスだ(え~)
あの紙、イスナーに似てない?(イスナーちゃんはもっと小さくて、羊皮紙じゃなくて和紙でしょ)
ボーッとジエンさんを見ていたら、あわてて紙を祭壇から取った。
「やはりメア様はsecret持ち」
「あい?」
「secret以降は、神様によって秘密にしていた方が、良いと判断されたスキルです」
ジエンさんは口に人差し指を当てて、シーと内緒話しをする。
「後ほどスキルカードをお持ちになって、陛下方にお見せください」
secretの文字らしきものを一生懸命に手で消している。
「スキルカード?」
「エイドに言えばわかるはずです」
「あい?」
よくわからないがそのまま母さん達のところに戻った。
……
爺ちゃん達が知らない間に合流している。
ここに、きてもいいの?と聞いたら、母さんとユナちゃん以外が苦笑いしているので、まあ、そういうことなのだろう(王様がそれでいいのかな~)それでいいんだよ。未来の俺達のためにいろいろ自由にしてもらわわないと。
(反動でわたし達がなった時に、厳しくならない?)
……なるように~♪、なるさ~♪(そうだね~え~♪)
「さあさあ、早くメアちゃんのステータスを教えてください」
婆ちゃんが喜々として、手を叩いている。
「ステータスオープン」
「「「「「……?」」」」」
ジエンさんに渡された紙を広げる。一度言ってみたかったんだ。
◆
ステータス
メア ラブピース
ラブピース王国暦4771年1月1日生
年齢 1歳 性別 女の子
種族 王族 職業 みらいの女王様
HP 71
MP 12830
TP 46
攻撃力 60
防御力 71
魔法力 244<封印中>
抵抗力 55
器用さ 82
素早さ 62
スキル
【勘違い++】【フラグバキバキ+】【変に前向き++】
【九死に一生】【ヘタレSP】【すっぽんぽん++】
【隠し玉で切り札】【人見知りSP】
【アタマノナカニデンパガSP】【貧弱+】
【よく飛ぶ+】【二重人格++】【魔法少女+】
【赤魔法ちゃん】【嘘泣き++】【迷(名)推理SP】
【怖がり++】【カウンター】【ひどい+】
【呪詛+】【殺意の波動】【甘えん坊++】
【厨二病】【剣聖?】【ポエマー+】
【神童】【天才】【家族の愛】
【小さな決意】【回避技術+】【負けず嫌い】
【家具】【馬鹿+】【演技派++】
【歌姫+】【むっつり】【被害妄想】
【乙女+】【誠実】【慈愛】
【努力++】【漏れる】【キス魔+】
【不器用】【みんなのアイドル+】【王家】
【悪知恵】【ちゃいるど++】
【天然系ボケボケ主人公】
◆
種族は王族……。
ジエンさんの説明では、ラブピース王家の血が色濃く流れている者は、種族が王族なんだ(でたらめな血筋だから神様がイレギュラー的に認めたのよね)
『いたた~、そうだよ~』(怒られたの?)『ラヴィったら~、いき――キョロキョロ――はあ~』聞かないほうがいいみたいだな。
職業は変わるらしいけど、今はみらいの女王様。
人の上に立つような器ではないのに……(がんばりましょ!)『きっと~、良い女王になれるよ~』ありがとう。がんばって良い王様になるよ。王様にな。
性別は女の子。
俺は女の子だった?(いまさらすぎるよね~)『ね~』
「メアちゃんも、私とおなじおんなのこなんだ」
「性別の女の子はですね。誰しもが認ないとなれないのですよ」
性別って変わるのか? それより嬉しそうに言わないでくれエイドさん。俺が男なの知ってるよな! 婆ちゃんとハイタッチしないでくれ。チノも混ざろうとするな! ハイタッチするのをやめろ!!
クソ! メアちゃん女の子同盟のせいだ。
あ~! 俺、男なのに、外堀がドンドン埋められていく(メアちゃんは自称男だから)自称って。俺の記憶を見たことあるだろ(前は前、今は今よ)そんなよそはよそ、内は内みたいな。
ハッ! これは神様による捏造だ! イスナーの仕業だ!!『ラヴィが鑑定したから~、わたし関係ないよ~』女神さまのバカーー!!
俺は心のオアシスこと、爺ちゃんに目で訴えた。
「メアちゃんは男らし、ぐふ、かわいい女の子だな。うむ」
爺ちゃん~。俺のためにがんばってくれてありがとう。でも、もう少しがんばってほしかった。
「メアちゃんのおとおさんは、せいべつがびしょうじょだったんだよ。メアちゃんもおおきくなったらなれるかもね。でも、私とおそろいのままがいいな」
父ーさーんー!! 意味がわからん。え? 父さんは女だった?『生物学的には男だよ~(美少女♂だけどね~)』美少女のカテゴリーが壊れる(お父さんが男に見えるの)美少女にしか見えなかったけど。生きていたら愚痴を言いあえそうだ。
あとはゲームみたいなステータスが並んでいる。TPは体力、持久力だそうだ。
魔法力の<封印中>はなんだ(ジエンさんの話、聞いてなかったの?)
(魔法を暴走させて事故をおこさないように、生まれたらすぐに封印するって説明してくれたじゃない)……封印されてなかったら、もしかして『ちゅど~ん~、だったよ~』生きててよかったー!
「メアちゃんのMPは、儂等王族よりはるかに高い。さすがは【運め、がはッ! 儂の孫だ」
王族はMPが高いのか?『うん~。だいたい8000ぐらい~、ちなみにステータスは~、この世界での普通の成人が200で~、ちょっと鍛えたりしたら400ぐらい~、1歳児は10から~、加齢とともに10ぐらいだいたい上がるよ~、個人差は結構あるけどね~』
『あとは~、前の世界での普通の成人が50~』
前世の俺、1歳児の俺よりもしかして弱いのか!?(1歳で6歳児並、わたし達ってすごくない!)『だから~、最初に言ったじゃない~、6年後には~、魔王なんて楽勝の~、ちょちょいのちょい~よ~』これは勝ったな!
ふふふ、ははは、ハァ~ハッハッハ~(うるさい!)は~い、ごめんなさい『わかればよろしい~』
「メア様はかわいいだけではなく、お強いのですね」
アーディさんが尻尾を犬のように振っている。……鼠だけど。
最後にスキル! 悪口ばっかじゃねえか。なんだこれ『スキルとは~、その人の特徴を表しているのよ~。特徴に良い悪いはないから~、あればあるだけいいんだよ~』そうか『スキルを習得すると~、ステータスがあがったり~、特殊な効果が得られるんだ~』
どういう理屈だ?『コツをつかんだ~、みたいな~』ふ~ん? 他の人達もスキルにはこんな悪口が多いのか?
『ヒ~~♪フ~~♪プ~~♪』口笛が普通の声になってるぞ『secretで~、隠してほしかった~?』この世界の基準がわからないからなんとも言えんが、もう遅いだろ!
ユナちゃんがイラ叔母さんに俺のステータスを読んでもらって、にやけている。
他のみんなは気まずそうにして俺と顔を合わせてくれない。
「メ、メアちゃんは~、すごくスキルが多くてすごいの~、なあ、レーヌよ」
「そ、そうですね。1歳でこんなに、さすがは、ば~ちゃの孫ですわ」
「私とラルムのこどもだから、つよくてとうぜん。イラのこどもにはまけないもんねー!」
「ティアの癖に、これはラルム様の血のおかげですわ。ユナちゃんだって負けるはず……いはず……わ」
イラ叔母さんの声が最後の方には、小さすぎて聞き取れなかった。でも、ユナちゃんも俺と同じ【運命の子】だからな。ステータス的にはほとんど変わらないと思う。スキルは知らないけど。
「おかあさまのきたいには、あたしがこたえます」
イラ叔母さんは花が咲いたように喜んだ。ユナちゃんは俺を睨んで、負けないぞと意気込むように人差し指を向けてくる。でも俺はユナちゃんと仲良くなりたい。なので、がんばってね!と応援した。
「おかあさまとおとおさまのせいよー!!!」
また殴ってる(反抗期?)『oh~』
イベントクリア報酬
ゲットスキル
【望郷】
あ~、よしよし~、チノお姉ちゃんが傍にいるからね~、よしよし~
補正 魔法力+5<封印中>
【厨二病】 ⇒ 【厨二病+】
ステータスオープン 背伸びしてみんなに見せる
補正 MP+10%UP <new>MP+1
【女の子】
スキルはわたしかもね~
補正 抵抗力+1
secret
【悪口】
え! そうじゃない?
補正 なし
ユナ
【暴力系ヒロイン】
暴力はいけないとおもいま~す~ ぺちぺち
補正 攻撃力+1 攻撃力+10%UP クリティカル率小UP
ティア
【溢れ出る自信+】 ⇒ 【溢れ出る自信++】
根拠はない だから溢れ出る 間違えてもすぐに気にしない
補正 <new>攻撃力+5 攻撃力+10%UP
エイド
【完璧++】 ⇒ 【完璧SP】
傷一つない玉が由来 なので壁じゃない へ~
補正 全能力+5 <new>全能力+20%UP
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国語は大事だったんだな~ぐへ~




