第24話 昔話――肆
3話ストック溜まったぞ
神竜ファフニールはともだちの魔獣の王(文字がヨダレで読めない)にあいに、魔獣の森にきました。
「――ごめんね。文字が消えて読めないや」
「それは、「ああ~、そ「私それ知っ――
一斉に喋り出して全然分からん(こっち見ないでよ。近付きすぎ!)再び母さんで顔を隠す『(エイドさんが一睨みすると~、皆静かになった。~)』
「続き読むよ?」
「あむ!」
両手で母さんの服を引っ張りながら首を振る。
「メアちゃん、もう大丈夫だよ。見えないようにしたから」
横をチラッと見る。さっきより絵本を近付けてくれたようだ(流石お母さん!)
「てゅづき、よおね」
「うん!」
……
「ふむ。お主がくるとはめずらしい」
魔獣の王は神竜ファフニールにはなしました。
「汝におねがいがあってきた」
「お主が我におねがいだと。あしたには、このよがおわるか、はっはっはっ」
魔獣の王がわらうと、神竜ファフニールは魔獣の王にあたまをさげました。
「やめよ。そのような、きもちわるい。おねがいはなんだ」
「わらわを人の女子にしてほしい」
魔獣の王はビックリしました。神竜ファフニールは魔獣の王をじっとみました。
「その目は、ほんきなのだな。なぜそのようなことを」
「ぜったいにわらわぬか。その、人の子にこ、恋をしたみたいだ」
魔獣の王はわらうのをがまんしました。
「ぷっ、お主が人に恋。それで人になりたいか。やめたほうがいいぞ」
「汝でもできぬか。やはり、魔獣の王でもできぬか」
神竜ファフニールはかえろうとしました。
「まて、できぬとはいっておらん。一つじょうけんがある。お主の血がほしい」
「汝はそうしょくであろう」
「お主の血をのめば、すべてのいきものとはなしができるのだろう」
「それだけでよいのか」
神竜ファフニールはそういうと右手の爪で左手を切りました。そして、血を魔獣の王にあげました。
「くそまずい、すこしまっておれ」
そういうと魔獣の王は、森のおくにきえました。しばらくすると魔獣の王は黄金でできた指輪をもってきました。
「それをみにつければ、人になれる。まったく、竜ぞくはどうしてこうも人に、まったく」
「ありがとう」
さっそく神竜ファフニールは黄金の指輪に爪のさきをとおしました。
神竜ファフニールは村にもどると酪農家の娘におおいそぎであいにきました。
「竜さんどうしたの。そんなにいそいで」
「わらわをみていてくれ」
神竜ファフニールは黄金の指輪に爪のさきをとおしました。すると、まばゆい光のなかから一人の少女がでてきました。
「竜さんなのかな。それより、服をきて」
酪農家の娘は神竜ファフニールを家にいれ、服をきさせました。
「ほんとうに人になれたのね」
酪農家の娘は神竜ファフニールをよくみました。金色のウロコはキレイにながれるかみに、地獄の業火のようなヒトミは、たくさんの人をみりょうする、あいらしい目にかわっていました。
「このすがたならブレイブ様とその、あの」
「ブレイブ様は王子様だから、きょうそうがはげしいのよね。でも」
酪農家の娘は家のドアをいきおいよくひらくと、村の人々がたおれこんできました。
「みんなでやればいけるわよね」
「あはは」「がはは」「ぬぬぬ」「おじゃじゃ」
その日から竜と王子様ラブラブ大作戦がはじまりました。
一ヶ月ごの城の舞踏会にむけて、酪農家の一家がりょうりを、木こりの男がマナーを神竜ファフニールにおしえました。そして、大工の大将がごうかな馬車を、服屋の店主が舞踏会ようの服を、道具屋の店主がとっておきの香水をつくっていました。
そんなある日のこと。
「わたくしのためにみなさま、どうもありがとうございます」
神竜ファフニールのことばづかいも、すっかりみちがえました。神竜ファフニールが村の人々にえがおをむけると。
「お母さん怖いよ」「パパたすけて」「おじゃじゃ」
みんな神竜ファフニールに釘付けです。
「えがおはまだまだれんしゅうがひつようね」
「うんうん」
ついに舞踏会の日になりました。神竜ファフニールは、いいえ。
ファフニール姫は服屋の店主のキレイなドレスをきて、道具屋の店主があたらしくつくったリョカイオの香水をつけました。
「みなさまいってまいります」
木こりの男がじぶんのしょうたいじょうをわたしました。ファフニール姫は酪農家の一家におしえてもらって、いっしょうけんめいつくったオカシのふくろをもっていることをみると、大工の大将がつくったとってもごうかな馬車にのろうとしました。
「まってくだされ。これは、村をまもってくれたおれいです」
村長が村の宝であるエーギルのティアラをわたしました。
「それはうけとれません。わたくしは村のみなさまに、こんなによくしてもらっているのに」
村の人々はファフニール姫にえがおをむけています。ファフニール姫はうれしなみだをながすと、えがおをかえしました。それはまえのような、えがおではありません。村の人々と、ともにくらすようになってかわった。そのようなえがおです。
「いってきます」
「「「「いってらっしゃい」」」」
ファフニール姫が馬車にのると、しつじ服の酪農家の男はペガサスを城まではしらせました。
城についたファフニール姫は舞踏会のかいじょうをあるいていました。かいじょうの人々は天女のようなファフニール姫にみんな釘付けでした。
「しつれいしますブレイブ様。わたくしはファフニールともうします」
ファフニール姫はながれるようにカーテシーをしました。そして、ファフニール姫が勇者ブレイブのかおをみると、おたがいにかおをあかくしました。
「そ、そ、あ、あの」
「ファフニール嬢、私といっしょにおどっていただけませんか」
なんと、勇者ブレイブからさそってきました。ほかの人々はそれにおどろきました。
「は、はい。よろこんで」
勇者ブレイブとファフニール姫のおどりに、かいじょうの人々は釘付けでした。
そのとき、水色の閃光がファフニール姫をさらっていきました。
「ファフニール嬢」
勇者ブレイブは水色の閃光をおいかけ、城のうらにわでおいつきました。
「はあーー」
勇者ブレイブが水色の閃光に剣で切りかかりました。
「あぶない、あぶない」
水色の閃光は、ファフニール姫をてばなしてしまいました。水色の閃光はとしおいた魔法使いでした。
「ほれ、いくぞ」
魔法使いは恐ろしいはやさで魔法をはなちます。勇者ブレイブはけっかいでじぶんとファフニール姫をまもりました。
「あまい、あまいわ」
ちかづいた魔法使いは勇者ブレイブをふきとばしました。
「うわーー」
「ブレイブ様」
おおきな魔法の玉を魔法使いは勇者ブレイブにはなちました。
「させない」
ファフニール姫は勇者ブレイブをかばいました。そのせいで神竜ファフニールにもどってしまいました。
「ファフニール嬢なのか」
そのからだにはいままでとちがい、黄金のうでわと漆黒の頭飾り、黄金のマントに、かがやく鉤爪をみにつけています。
「ごめんなさい」
神竜ファフニールはそういうと、かがやく鉤爪で魔法使いをふきとばしました。
「ちょ、お主まて」
ぜんしんをまっ赤にかがやかし、黄金のマントをなびかせ、おおきな魔法陣をくちにだしました。
「≪突き刺す者≫」
「あぎゃーー」
そこに魔法使いはいませんでした。神竜ファフニールはすぐにツバサをひろげました。
「まってくれ。ファフニール嬢、いかないでくれ」
神竜ファフニールはおおぞらにとんでいきました。
「こらーー」
「きゃあーー」
黒い閃光が神竜ファフニールをたたきおとしました。
「えーと、ファフニール嬢、はなしをきいてほしい。私をまもってくれて、ありがとうございます」
勇者ブレイブはあたまをこしまでさげました。神竜ファフニールのうえにはペガサスにのった人々がとんでいて、にげることができません。
「そのよろしければ。私と、おどってくださらないか」
「二天一流、肆ノ太刀≪風廻し≫」
「≪守るべき場所≫」
木こりの男がくもをけして、まん月がでてきました。大工の大将がおにわに、ぶたいをだしました。
「わたくしは竜ですが、よろしいのですか」
「お手をこちらに」
神竜ファフニールはおずおずとそのおおきな手を勇者ブレイブにさしだしました。勇者ブレイブはその手をとると、ぶたいまでいきおどりはじめました。おおきさもしゅぞくもちがう、はたからみたらおかしなおどりですが、みる人をあんしんさせるふしぎなみりょくにみちていました。
神竜ファフニールと勇者ブレイブがおどっている、すこしはなれた森のおくに魔法使いはいました。
「ファフニールめ。ほんとうに恐ろしいことをしてくれる。あやうく我がしぬところであった」
そういうと魔法使いは魔獣の王にかわりました。
「我もバカなことをしたものよ。そろそろあれもくるころか」
魔獣の王は魔獣の森のおくにかえりました。
「ファフニール、わすれものだぜ」
酪農家の男はオカシのふくろを神竜ファフニールになげました。
「それはなんですか」
「これは、わたくしがつくったオカシです」
「おひとつ、たべてもよろしいですか」
「え、そ、それは」
勇者ブレイブはへんじをきかずにオカシをたべました。
「おいしい」
神竜ファフニールはなぜか、なみだをながしました。
「す、すまない。たべてはいけないものだったのですね」
「いいえ。いいえ、そんなことはありません。どうもありがとうございます」
神竜ファフニールと勇者ブレイブはどうじにあたまをさげました。
「うふふ」「ふふふ」
「ファフニール嬢、きいてほしいことがあります」
勇者ブレイブは神竜ファフニールをみつめます。
「私とけっこんしてほしい」
「わたくしは竜ですよ。それでもよろしいのですか」
勇者ブレイブはそっと神竜ファフニールの手にキスをすると、まばゆい光とともにファフニール姫がでてきました。そして、空には黄金の指輪が二つあります。城にいたひとびともあつまりだしました。
「はい、よろこんで」
そういうと二人はおたがいに、指輪を左手のくすりゆびにはめあいました。
「おいわいでおじゃ≪四霊招来≫」
「≪星々の輝き≫」
服屋の店主がめでたい魔獣をだすと、道具屋の店主が空に星をまきました。
「ぐおぉぉ」「ぎゃおお」「ヒヒーン」
二人をおいわいするように竜とペガサスにのった人々が空をとびました。
「おめでとう」「おめでとー」「めでてえぜ」
「おめでとうございます」「うらやましい」
「みんなありがとう」「みんなありがとう」
「ファフニール」「ブレイブ」
竜と城と村の人々がしゅくふくしているなか、
二人はしあわせなキスをしました。
めでたしめでたし
「――おしまい。どうだった? メアちゃん、面白かった?」
「あい! とねもおもちろかた」
なかなか面白いお話だったな(でも、メアちゃん? きっと)ああ言わなくても分かっている。
「それでね、それでね。聞いてメアちゃん!」
母さんが鼻を膨らまして、出来るだけ笑顔にならないように我慢している。
「にゃあに」
「なんと! このお話のブレイブ様と、ファフニール様は、私達のご先祖様なの、すごいでしょ!」
「ちゅごーい(棒)」
知ってた。本当に知ってた(はい! また1つわたし達に変な血が流れてる事がわかりました)イスナーこれは本当なのか?『え~、ファーちゃんの血が~、メアちゃん達にバッチシ~、流れているなんて教えられないな~』
一体このラブピ-ス王家の血筋はどうなっているんだ(人の種族は全部入っているし、宇宙人、超古代文明人の生き残り、魔獣、魔物)異界の魔王、神、星、幽霊、未来に過去の人、転移者、【転生者】(別次元の生物、ロボット、道具)
頭ラブピースかよ!!! 何で人の形を保っているんだ!?(この世界の住人が2次元みたいなのって……)深淵を覗いてはいけない。ね! チノお姉ちゃん(あい! わたし達じぇろちゃいだもんね)うふふ~(あはは~)『SAN値チェック失敗したのかな~』
「もう部屋に戻る?」
「あい! もどにゅ。あにたもよおで?」
「明日も? それじゃあ、次の絵本は――」
母さんが絵本を閉じるとそこには、大量の野菜達がうじゃうじゃいる(何でこんなに増えているのよ)視線に耐えられず母さんで顔を隠す『視線~、視線って気にしすぎよ~、あれ~? 殺気~?』
……
…………
「ユナちゃん? あそこで城の人達に囲まれている、間抜け面を晒しているのがユナちゃんの――」
「あ~ぶ~」
「いい子ね~、ユナちゃんは~」
「あ~い~」
「今に見ていなさい! 憎ったらしいティナ!」
「フッフッフッ、ウッフッフッ」
「オ~~ホッ~~ホッ~~!!!」
イベントクリア報酬
ゲットスキル
【みんなのアイドル】
中身は30歳のおっさん、あれ精神は6、7歳か中身は7歳のおっさん
補正 パーティのステータス+10%UP
【王家】
由緒ある(笑)ラブピース王国の血縁者
補正 全能力+1
【アタマノナカニデンパガ++】 ⇒ 【アタマノナカニデンパガSP】
いあ! いあ! いすなあ! ふたぐん!
補正 器用さ+3 <new>MP消費-10% 魔法力+10<封印中>
創作日記:起 昔話を聞く 視線を感じる
承 母さんべらべら 途中トイレ 歩行 見られている
転 王族の血筋狂っている アイドル化してる? でも本当は……
結 楽しいまた明日も聞く 誰かの視線の正体は!
再び起承転結で書いて思ったことは、起承転結がある=因果関係がはっきりしている。
のように感じた。あとは転がある事で物語に面白さを出せるのかな?
つまり因果関係をはっきりさせて、少しひねれば勝手に起承転結ができる。……と思う。あへ~
昔話は結から出来事を書いてから作った物で、起承転結を結構な量を一つに入れた感じにしたつもり。こっちの方が物語っぽいような。だとしたら起承転結はパーツの最小単位のイメージかな。
あへ~あへ~