第23話 昔話――参
GWだ~
これでストックができる
すぅ~すぅ~
「おい、押すなよ」「あたしも赤ちゃん欲しいな~」
ん~? 騒がしい?
まぶたを擦りながら目を開けると、20人ぐらいの野菜達が居た!
「マ~マ、マ~マ、おきちぇ! おきちぇ!」
「えへ~、メアちゃんスカート似合ってるよ~。えへ~」
何て恐ろしい夢だ! 母さんの顔をバシバシと叩く!『(ぺちぺちと叩いて~、周りの人達がほっこりしている。~)』ダメだ! 嬉しそうによだれを垂らしているだけだ。
「エイド~、エイド~、おきちぇ! おきちぇ!」
「うふふ、メア様スカート似合っていますよ。うふふ」
え~~!? 2人共何て恐ろしい夢を見ているんだ(遂に現実でもスカートが穿けるのね)絶対に穿かないからな! エイドさんの顔をバシバシと叩く! ダメだ! 叩いても嬉しそうにしているだけだ。
ん? 一瞬、目が開いたような。
「おきちぇるでちょ? エイド~、だいきにゃい!」
バサッ
「起きました! 今まで寝ていたのです。嘘ではないです! 信じて下さい!?」
物凄い表情でエイドさんが縋り付いて来る。
「まわりみちぇ!」
周りにいる野菜達をぐるりと指差す。どうやらエイドさんも状況が分かったようだ。
「あなた達! こんな所で何をしているのですか!?」
少し声を荒げながら野菜達に質問している。俺はエイドさんの背中に隠れて皆をこっそり見た(何だか落ち着く)
「今は休憩中でして、人が一杯居たので何事かと気になり来ました」
「城からずっと見ていたのにあいつ逃げやがったぞ」
「来よう来ようってうるさかった癖になんだあいつ」
「隊長に休憩時間の変更を申請したのあいつだよな」
「おまえらー!」
騒がしい兵士達のグループから、静かなメイドさんのグループに、エイドさんは視線を移している。
「あなた達は?」
「休憩中なので、避暑に打って付けの場所が有るから――」
「――皆で来たのよね!」
「「うん、うん」」
3人のメイドさんは一緒に抱き合い縮こまっている。エイドさんは厳しい上司なのだろうか?(わたし達には、優しいんだけどな~)
「はぁ~、休憩中なら別にいいです。他の方も休憩中ですか?」
エイドさんが寝癖を元に戻している『メアちゃん達も~、寝癖直したら~?』寝癖なんて自然に直るだろ(わたしオシャレさんだから)チノが不器用に髪をいじりだした。
「「「「はい」」」」「「「ほっ」」」
メイドさん達は力なく座り込んでしまった。エイドさんはそれを無視して、俺の髪を直してくれる。
ありがとうエイドさん(ショボーン)『よしよし~、チノちゃん~』
「いつまで寝ているのですか?」
エイドさんが母さんの脇をこちょこちょしている。
「むひ、むふ、あふ、あは」
母さんが悶えて飛び起きた。兵士の1人も悶えて、周りに居た3人の兵士がボコり始める。一体、何しているんだ? まあ、いいや。
「むは、やめてよ! エイド! あれ? 皆、何か合ったの?」
周りの人を見て、きょろきょろしている(ふひひ)…………『…………黙っているけど~、メアちゃんも感情駄々漏れだからね~』ふひひ(ふひひ)
「休憩中らしいです」
「そうなんだ~、皆も絵本聞く? 途中からだけど」
手がかかる妹の世話をしているみたいに、エイドさんが母さんの口元を拭いて寝癖を直した。
「絵本ですか、懐かしいですね」
「昔は、姉さん達が読み聞かせしてくれたっけ」
「孤児院では弟達に聞かせてあげたな~」
皆、母さんの絵本を聞くみたいで、ベッドを取り囲むように並び始める。そして、俺をジロジロ見ないでくれ。
ポスン
野菜達の視線が恥ずかしいので母さんに乗って顔を隠した。すると、背中をポンポンと優しく撫でてくれる。
落ち着いたので顔を逸らすと、母さんが絵本で皆の視線から隠してくれていたみたいだ。
「マ~マ、ありがちょ」
「どういたしまして、続き読むよ?」
「あい!」
……
「滅せよぉぉ」
神竜ファフニールのこうげきをうけた異界の魔王はおどろきました。
「なぜ、きさまごときトカゲが、この神の代理人たる俺様にキズを、キズをつけることが」
異界の魔王が火の玉をはなつと、それを神竜ファフニールがツバサでけし、さらに異界の魔王をじめんにたおします。しかし、それでおわりではありません。なんぱつもブレスをたたきつけ、トドメとばかりに、何者をも貫き引き裂く牙で異界の魔王をかみました。
「ちょうしにのるな」
異界の魔王は体をキリのようにして牙からにげだし、おおきな火の玉を神竜ファフニールにはなちました。
「あまいは小童ぁぁ」
おおきな火の玉を神竜ファフニールはブレスでずらしました。
「なんだと、ぐぅ」
神竜ファフニールのしっぽが異界の魔王を空にふきとばしました。
「いまでおじゃ」
たちあがれる村の人々と町の人々による魔法が空を七色にしました。
「これでトドメだぁぁ」
神竜ファフニールのぜんりょくブレスが異界の魔王にあたりました。しかし、まだ異界の魔王はきえていません。
「クッフッフッ、ハッハッハッ、きさまらごときに俺様のほんとうのすがたをみせるとはな」
異界の魔王のからだから黒いキリがでると、それが金銀財宝をつけた二つあたまの黒鳥の魔物にかわりました。
「くらえ≪強欲なる意思≫」
異界の魔王はその二つのあたまから金色と銀色のブレスをはなちました。神竜ファフニールは村の人々と町の人々をまもりました。
「これで俺様のかちだな」
まともに異界の魔王のブレスをくらった神竜ファフニールは、もううごくことができません。
「クッフッフッ、ハッハッハッ、アッハッハッ、おわりだ」
異界の魔王はその二つのあたまから金色と銀色のブレスをふたたびはなちました。神竜ファフニールが、村の人々が、町の人々がもうおわりだとあきらめたとき。
白い閃光が異界の魔王をつきとばし、けっかいがブレスをふせぎました。
「竜さん、みんな、まだぶじよね」
おくれて、黒いペガサスにのった酪農家の娘がみんなにいいました。
「フッハッハッ、すこしにんずうがふえたところでなんになる。俺様をたおすのはむりだ」
「それはどうかな」
白い閃光のしょうたい、白いペガサスにのった赤いかみのせいねんが異界の魔王にいいました。
「あなた様はもしや勇者様」
そのおかたは【運命に導かれし勇者】ブレイブだったのです。
「勇者だと、なんだそのバカげたよびなは、かたはらいたいわ。すべてはかいしつくしてくれる」
勇者ブレイブは剣をぬきました。
「必殺≪勇気の証≫」
勇者ブレイブのはなった、きゅうぎんがをほろぼすほどの剣閃が異界の魔王にあたりました。
「ば、バカな、この魔王たる俺様がたかがひとごときに、フッフッフ、俺様をたおしたと、いいきになっているようだな。俺様は魔王のなかでさいじゃく、いずれだいにだいさんのま」
異界の魔王のはなしはもうだれもきいていません。町の人々は勇者ブレイブにむちゅうです。
「勇者様」「ありがとうございます」「ブレイブ様」
「すまないみちをあけてくれ」
そういって、勇者ブレイブは神竜ファフニールにちかよりました。まわりには、ないている村の人々がいました。神竜ファフニールのツバサはおれ、牙に爪はくだけ、からだは血だらけでウロコもほとんどありません。
「村のみんなを、仲間をたすけて、くれて、ありが、と、う」
神竜ファフニールは勇者ブレイブにおれいをいうとそっといきをひきとろうとしました。
「≪女神の抱擁≫」
勇者ブレイブがいやしの魔法をつかうと神竜ファフニールはかろうじていきをするほどにかいふくしました。
「これをのませてやってくれ」
そういうと国に一つしかない神薬をわたしました。
「よろしいのですか」
「英雄にはほうしゅうがひつようだ」
そういうと勇者ブレイブはかぜのようにさっていきました。
「竜さん、のんで」
酪農家の娘が神薬をのますと神竜ファフニールのからだは、キレイにもとにもどりました。
「きさまらひとのはなしをきけ。てめえらみんなみちずれにしてやる」
ずっとムシされきえそうになっている異界の魔王はこわれました。
「あっはっはっ、すべてほろべ」
異界の魔王はじばくして、たくさんの次元の狭間をだしました。しかし、おくれてきた聖騎士だんが、次元の狭間をけし、だれもしなずにこのじけんはおわりました。
めでたしめでたしです。
異界の者たちがこうげきしてきた、あとのある日。
「その、わらわをたすけてくれた、おかたの名はなんという」
神竜ファフニールは酪農家の娘にいいました。
「ブレイブ様です」
「ブレイブ、ステキな名」
神竜ファフニールはうれしそうにしっぽをふっています。
「竜さんもしかして、ブレイブ様がスキなんですか」
「な、なにをいう。わらわは竜、なぜ人をす、スキになるなど」
神竜ファフニールはツバサをひろげたりたたんだりをくりかえし、しっぽをはちぎれんばかりにふっていました。
「これはブレイブ様こんにちは」
「ブ、ブレイブ様せん日はいのちをたすけていただき」
神竜ファフニールはその金色のウロコをまっ赤にしてふりむきました。しかし、そこにはだれもいません。
「ウソですよ。竜さん」
「のう、わらわのなやみをきいてはくれぬか」
「いいですよ。竜さん」
イベントクリア報酬
ゲットスキル
【人見知り++】 ⇒ 【人見知りSP】
エイドさんに隠れた お母さんに隠れた
補正 逃走成功率+30%UP 素早さ+3 防御力+3 <new>素早さ+20%UP
【不器用】
ツーサイドアップがワンサイドアップに ショボーン
補正 攻撃力+10%UP
ティア
【寝言+】 ⇒ 【寝言++】
えへ~ メアちゃん積み木楽しいね~ えへ~
補正 MP+3 <new>魔法力+3
エイド
【空寝】
嘘寝 狸寝入りと同じ意味 そら~ねるよ~ え!?
補正 器用さ+1
聖騎士から逃れた異界の魔物「キシャー」
牧場に入る異界の魔物「キシャーキシャー」
家畜A「ぶひ~ぶひ~」
調子に乗る異界の魔物「キシャーキシャー」
家畜B「ぶひ~」
怖い者なしな異界の魔物「キシャーキシャー」
スッ
家畜A(竜の鱗装備)家畜B(竜の牙装備)
「「ぶひ~」」
死期が迫っている異界の魔物「キシ――」
謎寸劇・完!
創作日記:昔話風に文書くの難しい。
途中から小説っぽくなってね?
!?は!?にします