表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
21/36

第21話 昔話――壱

ストックがなくなったので大々分割します

本当に申し訳ない

4~6で終わるかな?

4/15大修正

4/20微修正

4/24改行追加

「マ~マ、おちょと~」


「今日も外が良いの?」


「あい!」


 母さんは水色のワンピースに、シュシュを手に付けて涼しい恰好だ。金色の髪に水色のブローチ(髪飾り)とデカリボン、そして綺麗な碧眼が俺のロリコン魂を癒してくれる。


 (血が繋がっていなかったら将来はお母さんのお嫁さんになりたいね)ん? お嫁さん? おむ(お嫁さんね~♪ねぇ? ね゛ぇぇ!)


 ヒィィ! 困ったら天気の話題だ。


 く、雲一つない晴天、き、季節は夏? 真夏~ふぅ~! 異世界に来たのに気候が殆ど日本と変わんねえよな!(そうね。じめじめした夏、嫌になるわ)――ッホ! そうだな。


「外でまた絵本を聞かれるのですか?」


 見た目、暑そうなメイド服を着ている茶髪で翡翠のような瞳のエイドさん。あのメイド服は、俺が今着ている服と同じ生地で、風通しが良いってレベルではない(まるで裸の王様になった気分よね)


 最近俺に対する態度が時々怖い。俺の中にいる何かが警鐘を鳴らしている(背筋がこうブルブルして魂が怯える感じよね)まさにその通りだ。


「あい! えにょんちゅき」


 なぜ冷暖房完備の最適空間から抜け出すのかと言うと(日本が恋しいからよね~メ、ア、ちゃ、ん)いや違う。修業の為だ。来たるべき異界の魔王を倒すのに必要なのだ。


 あぁ! やめて、前世の記憶を送らないでチノお姉ちゃん。メア泣いちゃうから、メア泣いちゃうよ? イスナーちゃんに言い付けちゃう!『相変わらず仲良しね~』(イスナーちゃん)イスナー


 『随分と女の子らしくなったね~』


 ――!(そうでしょう。お母さんがツーサイドアップにしてくれて、片方にはリボン、もう片方にはピンクのブローチ(髪飾り)を着けてるオシャレさんだもん)『服もリボンにフリルに小さな宝石がいっぱい~、小っちゃくてもお姫様よね~』(ね~)『ね~』


 まだスカートじゃないし、可愛い男の子、ほら父さんみたいな『可愛いかわいいお父さんだもんね~』(お父さん……)あ!


 俺の父さん(ラルム)は、何回も人々を救った英雄。先の災厄で皆を守るために名誉の戦死を遂げたらしいが、詳細はもう少し大きくなったら教えてくれると爺ちゃんが言っていた。チノは父さんの話題になると暗い感情が駄々漏れになる。


 (…………)ごめん『ごめんなさい』(ロリロリ1回)


 メアね~? チノお姉ちゃんには笑っていて欲しいな。う~、恥ずかしい~! イスナーちゃん、ほら~『チノちゃんは~、わたしの大切な人だから~、元気出して~』(ぐえへへ~、ふひ、ふひ)うわ~『うわ~』


「メア様準備が出来ました(最近、ラルム様はティア様に似てよく間抜け面をするようになりましたね。それはそれでよろしいのですが。うふ、うふふ)」


「ふぇ」

 ――!(カーンカーンカーン)


「マ~マ~!」


ポスン


 咄嗟に母さんに抱き着く。すると、ふわりと良い香り(母さんの匂い)がして、俺の魂を癒してくれる。


 しかし、その癒しはすぐに終わりを告げた。エイドさんが母さんの背中に立っているのである(振り向いて抱き着いたらそこにいる。幻覚を見てるみたい)『恐ろしい使い手ね~』何の?『秘密~』(ぶ~ぶ~)


「どうしたの? そんなに抱き付いて、メアちゃんは甘えん坊さんね」


「メア様? 今日は私と一緒にお庭に行く約束ですよね(感情が溢れ出たようですね。しかし、私には――)」


 ……何時ものエイドさんに戻ったみたいだ? 俺の警鐘はもう鳴っていないので、抱き着くのをやめた(大丈夫? 本当に大丈夫?)


「はやく~、はやく~」


 母さんがいつの間にか(ドア)を開けて、跳び暴れている。エイドさんもそをそわして俺達を待っているみたいだ(大丈夫そうね。それじゃあお庭にGO!)『しゅ~っぱ~つ~』


「エイド~、いこ」


「はい! メア様」




……




 誰かに見られている?(気の所為じゃない?)


「メア様~、いち~、に~、いち~、に~(し・あ・わ・せ・♪)」


 エイドさんの異常に温い手を掴んで俺は、今頑張っている。母さんはその光景をしゃがんで横から見ているみたいだ(エイドさん病気じゃないよね)『病気じゃないよ~(体の方はね~)』良かった~。


「がんばって~、メアちゃん~」


「あい、い~ち~、に~に~、い~ち~、に~に~」


 ちょっとふらつくがチノと俺のコンビネーションがあればいけるぜ(メアチノならやれるわ)母さんが横にぴょんと飛び跳ねるが、視線は変わらず俺の方を向いている。やっぱり母さん以外にも見られているような(気の所為じゃない?)『(あれは~、4人組の兵士~?)』


 (「はぁ~、今日もメア) (様は可愛いなあ~」)  (「オゼイエ、キモイ」)  (「このロリコン野郎」)

 (「てめえらメア様が可) (愛く見えないのか?」)  (「お前の可愛いとは絶) (対に違う」)  (「そうだ、そうだ」)

 (「早く警備につけ隊) (長に怒られるぞ」)  (「わかってるモブ」)  (「メア様、萌え~」)



「いち~、に~、いち~、に~」

「い~ち~、に~に~、い~ち~、に~に~」




「いち~、に~、いち~、に~」

「い~ち~、に~に~、い~ち~、に~に~ふぅ~」




 やっと着いた~『お疲れ様~』(良い修業になったぜ! キリッ)俺のセリフを取るな!


「よく頑張ったね~」


 母さんがなでなでしてくれる(ロリゲージが回復する~)この為に頑張ったようなものだからな(メアちゃん嬉しさが漏れてるよ)いいんだよ!『メアちゃんよく頑張ったね~』あ、ありがと(メアちゃん嬉しさが駄々漏れだよ?)うるさい!


 今日は城に何箇所か在る庭の、裏の森近くに来た。虹のアーチが微かに聞こえる水精の音を鳴らし、緑の絨毯が風精にさざめく、花々に色とりどりの妖精が舞い踊り、木精が俺達を木々の間からお出迎えしてくれる。ここは人類が忘れた太古の楽園だ。


 (虹のアーチ? 噴水だよね。妖精? 虫だよね。木精? 小動物達だよね)うぅ~『10点』イスナー! ありがとう。俺頑張るよ(イスナーちゃんは甘いな~)


 エイドさんがレジャーシートを敷いてくれる(靴を脱いで早く寝っ転がりた~い~)


「うんちょ、うんちょ」


 四苦八苦して片足の靴を脱いでいる間に、母さん達はもう脱いでいる。母さんが得意げに近付いて来て、靴を脱がしてくれた。


「ありがちょ」


「どういたしまして」


 飛び込むぞ~。ふぅ~(ふぅ~)俺達はレジャーシートの上をコロコロ転がっている。すると、草のクッションが潰れて、外に出たと感じさせる匂いがした。


 『コロコロ~? シュンシュン風切り音鳴っているのに~?』コロコロ(クルクル)『シュンシュン~』


「メ~ア~ちゃ~ん~」


 母さんがレジャーシートの真ん中で、絵本をブンブン振って待機している。


「マ~マ~」


ポスン


 母さんの太股の上に乗った(うんしょっと)お尻を動かしてぴったりもたれ掛かる。木陰なので外とは思えない位に涼しいし、じめじめも心地いい感じだ。それに、母さんの体温は不思議と俺に安らぎを与えてくれる。まさに俺達の特等席だ。


 あれ? エイドさんが真正面にいたような、でも後ろにいるよな?(え? 右にいなかった?)


「(ラルム様はどこから見ても可愛いですね~)」


「読むよ? い~い~?」


「……? あい」




……




 昔々(むかしむかし)あるところに、とってもとっても(こわ)(りゅう)がいました。その(こわ)(りゅう)人々(ひとびと)(むら)にきてはかちくのエサ(えさ)をかってにたべたり、おはかのおそなえをたべたりしました。またあるときは()どものおとしたおかしをたべたり、|はたけのもうたべられないやさいたちを一日(いちにち)でたべつくしたりと、たいへんおそろしいそんざいでした。


「――マ~マ、おろろしい?」


「おそろしいは、こわいと一緒の意味よ」


 違う! そんな意味で聞いたんじゃない(恐ろしいって言うより食いしん坊なだけじゃない)『本当に恐ろしいわね~。この竜~』へ?(え?)




……




 あるとき、(むら)人々(ひとびと)はあつまって(こわ)(りゅう)についてはなしあいました。

村長(そんちょう)(おれ)はあの(りゅう)をおいだすべきだとおもう」

 酪農家(らくのうか)(おとこ)村長(そんちょう)にいいました。

(わたし)は、ちゃんとしたねるところををよういして、はたらいてもらえばいいとおもうわ」

「オレもそのいけんにさんせいだ」 「わたしも」 「(それがし)も」 「麻呂(まろ)も」

 酪農家(らくのうか)一家(いっか)いがいはみんなそのいけんにさんせいしました。

 じつは酪農家(らくのうか)一家(いっか)(こわ)(りゅう)からおれいとして、(こわ)(りゅう)ウロコ(うろこ)(きば)(つめ)をもらい、それをうっていました。ですが、それをいままでヒミツ(ひみつ)にしていたのです。

 そして、(こわ)(りゅう)のためにかっているいっぱいのエサ(えさ)を、どうするかかんがえました。しばらくするといいほうほうをおもいつきました。

「ねるところいがいにもエサ(えさ)がいるだろう。エサ(えさ)(おれ)のところがぜんぶだしてやるよ」

 こうして村人(むらびと)ぜんいんがさんせいとなり(こわ)(りゅう)(むら)ではたらいてもらうことになりました。


「――み~な、やちゃちい」


「そうね優しいね」


 優しい世界だな(平和な世界だね)




……




 (こわ)(りゅう)は、はたらきもので(いっ)ぴきで(むら)のはたけをたがやしたり、魔法(まほう)でのみ(みず)をだしたりして(むら)には、いなくてはならない(りゅう)になりました。(むら)人々(ひとびと)はそのおれいにりょうりをつくり、(こわ)(りゅう)のからだをキレイ(きれい)にし、とってもりっぱないえをつくりました。

(りゅう)さん、ごはんができましたよ」

 酪農家(らくのうか)(むすめ)(こわ)(りゅう)にいっぱいのりょうりをはこんできました。

「わらわはこのようにおおきいからだゆえに、りょうりはできぬからな」

 そういって(こわ)(りゅう)はりょうりをペロリ(ぺろり)とたいらげました。

「わらわもいつかおいしいりょうりをつくりたいものよ」

「でも(りゅう)さんはこの村一(むらいち)ばんのはたらきものです。みんな(りゅう)さんがだいスキですよ」

「そ、そうか」

 (こわ)(りゅう)は、はずかしながら、たいらげたおさらを酪農家(らくのうか)(むすめ)にわたしました。そして、おかわりをおねがいしました。

(りゅう)さんはくいしんぼうですね」




 (こわ)(りゅう)(むら)ではたらくようになったある()のこと。

「わらわにかかればこのようなことかんたんだ」

 いつもものようにはたけをたがやしていました。するととおくのほうがさわがしくなりました。

ワオーン(わおーん)」「キシャー(きしゃー)」「ピィー(ぴぃー)」「グオー(ぐおー)

 異界(いかい)魔物(まもの)神々の黄昏(らぐなろく)≫がせめてきたのです。(むら)人々(ひとびと)(こわ)(りゅう)はすごくがんばりました。しかし、あいては異界(いかい)魔物(まもの)、ただの村人(むらびと)にはどうすることもできません。(むら)人々(ひとびと)(むら)をすて、たすけをよぶことにしました。

「わらわはこの(むら)にのこる」

 なんと(こわ)(りゅう)はこの(むら)にのこるというのです。(むら)人々(ひとびと)は、はんたいしました。しかし、(こわ)(りゅう)のこころはかわりません。みんなでてわけをしておおいそぎでたすけをよびにいくことにしました。

(りゅう)さんぜったいにしなないでね」

 酪農家(らくのうか)(むすめ)(こわ)(りゅう)にいいました。

「ふっはっはっ、わらわは(りゅう)(なんじ)らがかえってくるころにはすべておいはらっておるわ」

 (こわ)(りゅう)はわらいながらいいまいした。


「――マ~マ~! マ~マ~! おちっこ~!」


 尿意が急に襲ってきたので助けを求める。母さんから降り、紙おむつを手で抑えながら体全体を使ってアピールだ(漏れる~、ヤバイ~)


「漏れそうなの?」


「もえる~、もえる~」

タットッタット


 俺の膀胱はそんなに持たないし、とても俺の足では間に合わない。急いで部屋に戻らないと決壊してしまう。足を動かし少しでも耐えねば、脂汗が出てきた(ひっひっふぅ~、ひっひっふぅ~)『もう少しの我慢よ~。頑張って~』


「エイドお願い!」


「あぅ~、う~わ~!」

「――任せて下さい!」

――ッバ!


 俺がバランスを崩して倒れそうになった所を、エイドさんが掴まえてくれる。すると、部屋のおまるに移動していた。何が起こったのか全然分からない。下のスウェットも紙おむつも脱がされている(あ!)あ~!


『ぴ~~、大変不適切な音が鳴っています~。ぴ~~』


 漏らしてないからセーフだ(そうね、わたし漏らしてない。えらい)『えらい~、えらい~。おトイレ記録~、これでまた更新ね~』おう(ふっふ~ん)


「メア様失礼します」


 エイドさんに優しく拭いて貰い、脱がされた紙おむつを渡された。それを床に敷いている絨毯に座りながら穿こうとした。立ったままだとバランスが取れないからな。絨毯がお尻に当たってちょっと気持ちが悪い。


コロッコロッ

「う~、う~ん、できちゃ」


 次は下のスウェットを渡されたのでこれも穿く。


コロッコロッコロン

「う~、う~ん、う~う~ん! できちゃあ!」


シュ


 これで完璧だ(わたし天才)『(前後が逆だったよ~。エイドさんが直してくれたけど~)』


 (「~~♪」)

   (「~~♪」)

 (「ティアとメアとエイ) (ドは~♪」)

       (「仲良しこよし~♪メ) (アちゃん~♪い) (つも~♪」)

「ティアに甘えん坊~♪エイドは~♪」


        「いつもティアに~♪お説教~♪」


 どうやら母さんが迎えに来たみたいだ。


「エイド~、いこ?」


行きましょう(これは、お説教が必要)か、メア様♪(なようですねティア♪)


「あい!」




イベントクリア報酬

ゲットスキル

【甘えん坊+】 ⇒ 【甘えん坊++】

お母さんに抱き着くのに何の抵抗もありません

補正 TP+1 器用さ+3 <new>攻撃力+3


【ポエマー】 ⇒ 【ポエマー+】

慈悲で上げて貰った

補正 詠唱速度-10% <new>MP+10%UP


【歩行・幼+】

少しは歩ける

補正 なし


【トイレ・幼EX】

1人でもできるもん おねしょは無理

補正 なし


secret

【キモイ+】 ⇒ 【キモイ++】

ぐえへへ~、ふひ、ふひ

補正 とんでもなくきもい


ティア

【歌が好きSP】 ⇒ 【歌が好きEX】

暇さえあれば歌っています

補正 <new>HP+10 MP+10 魔法力+10 魔法力+30%UP 詠唱時間-25%

創作日記:最近類語辞典なる物を知りました

すごく便利ですね

ルビが一杯で昔話風になる

結構いいネタなのにやっている人が少ないですね

童話のジャンルでも2人ぐらいしか見かけませんでした

まあ書くのが面倒臭いですが

こんな小手先ばっかやってるから文章が上達しないんですね

精進します

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ