第21話 昔話――壱
ストックがなくなったので大々分割します
本当に申し訳ない
4~6で終わるかな?
4/15大修正
4/20微修正
4/24改行追加
「マ~マ、おちょと~」
「今日も外が良いの?」
「あい!」
母さんは水色のワンピースに、シュシュを手に付けて涼しい恰好だ。金色の髪に水色のブローチとデカリボン、そして綺麗な碧眼が俺のロリコン魂を癒してくれる。
(血が繋がっていなかったら将来はお母さんのお嫁さんになりたいね)ん? お嫁さん? おむ(お嫁さんね~♪ねぇ? ね゛ぇぇ!)
ヒィィ! 困ったら天気の話題だ。
く、雲一つない晴天、き、季節は夏? 真夏~ふぅ~! 異世界に来たのに気候が殆ど日本と変わんねえよな!(そうね。じめじめした夏、嫌になるわ)――ッホ! そうだな。
「外でまた絵本を聞かれるのですか?」
見た目、暑そうなメイド服を着ている茶髪で翡翠のような瞳のエイドさん。あのメイド服は、俺が今着ている服と同じ生地で、風通しが良いってレベルではない(まるで裸の王様になった気分よね)
最近俺に対する態度が時々怖い。俺の中にいる何かが警鐘を鳴らしている(背筋がこうブルブルして魂が怯える感じよね)まさにその通りだ。
「あい! えにょんちゅき」
なぜ冷暖房完備の最適空間から抜け出すのかと言うと(日本が恋しいからよね~メ、ア、ちゃ、ん)いや違う。修業の為だ。来たるべき異界の魔王を倒すのに必要なのだ。
あぁ! やめて、前世の記憶を送らないでチノお姉ちゃん。メア泣いちゃうから、メア泣いちゃうよ? イスナーちゃんに言い付けちゃう!『相変わらず仲良しね~』(イスナーちゃん)イスナー
『随分と女の子らしくなったね~』
――!(そうでしょう。お母さんがツーサイドアップにしてくれて、片方にはリボン、もう片方にはピンクのブローチを着けてるオシャレさんだもん)『服もリボンにフリルに小さな宝石がいっぱい~、小っちゃくてもお姫様よね~』(ね~)『ね~』
まだスカートじゃないし、可愛い男の子、ほら父さんみたいな『可愛いかわいいお父さんだもんね~』(お父さん……)あ!
俺の父さんは、何回も人々を救った英雄。先の災厄で皆を守るために名誉の戦死を遂げたらしいが、詳細はもう少し大きくなったら教えてくれると爺ちゃんが言っていた。チノは父さんの話題になると暗い感情が駄々漏れになる。
(…………)ごめん『ごめんなさい』(ロリロリ1回)
メアね~? チノお姉ちゃんには笑っていて欲しいな。う~、恥ずかしい~! イスナーちゃん、ほら~『チノちゃんは~、わたしの大切な人だから~、元気出して~』(ぐえへへ~、ふひ、ふひ)うわ~『うわ~』
「メア様準備が出来ました(最近、ラルム様はティア様に似てよく間抜け面をするようになりましたね。それはそれでよろしいのですが。うふ、うふふ)」
「ふぇ」
――!(カーンカーンカーン)
「マ~マ~!」
ポスン
咄嗟に母さんに抱き着く。すると、ふわりと良い香りがして、俺の魂を癒してくれる。
しかし、その癒しはすぐに終わりを告げた。エイドさんが母さんの背中に立っているのである(振り向いて抱き着いたらそこにいる。幻覚を見てるみたい)『恐ろしい使い手ね~』何の?『秘密~』(ぶ~ぶ~)
「どうしたの? そんなに抱き付いて、メアちゃんは甘えん坊さんね」
「メア様? 今日は私と一緒にお庭に行く約束ですよね(感情が溢れ出たようですね。しかし、私には――)」
……何時ものエイドさんに戻ったみたいだ? 俺の警鐘はもう鳴っていないので、抱き着くのをやめた(大丈夫? 本当に大丈夫?)
「はやく~、はやく~」
母さんがいつの間にか扉を開けて、跳び暴れている。エイドさんもそをそわして俺達を待っているみたいだ(大丈夫そうね。それじゃあお庭にGO!)『しゅ~っぱ~つ~』
「エイド~、いこ」
「はい! メア様」
……
誰かに見られている?(気の所為じゃない?)
「メア様~、いち~、に~、いち~、に~(し・あ・わ・せ・♪)」
エイドさんの異常に温い手を掴んで俺は、今頑張っている。母さんはその光景をしゃがんで横から見ているみたいだ(エイドさん病気じゃないよね)『病気じゃないよ~(体の方はね~)』良かった~。
「がんばって~、メアちゃん~」
「あい、い~ち~、に~に~、い~ち~、に~に~」
ちょっとふらつくがチノと俺のコンビネーションがあればいけるぜ(メアチノならやれるわ)母さんが横にぴょんと飛び跳ねるが、視線は変わらず俺の方を向いている。やっぱり母さん以外にも見られているような(気の所為じゃない?)『(あれは~、4人組の兵士~?)』
「いち~、に~、いち~、に~」
「い~ち~、に~に~、い~ち~、に~に~」
「いち~、に~、いち~、に~」
「い~ち~、に~に~、い~ち~、に~に~ふぅ~」
やっと着いた~『お疲れ様~』(良い修業になったぜ! キリッ)俺のセリフを取るな!
「よく頑張ったね~」
母さんがなでなでしてくれる(ロリゲージが回復する~)この為に頑張ったようなものだからな(メアちゃん嬉しさが漏れてるよ)いいんだよ!『メアちゃんよく頑張ったね~』あ、ありがと(メアちゃん嬉しさが駄々漏れだよ?)うるさい!
今日は城に何箇所か在る庭の、裏の森近くに来た。虹のアーチが微かに聞こえる水精の音を鳴らし、緑の絨毯が風精にさざめく、花々に色とりどりの妖精が舞い踊り、木精が俺達を木々の間からお出迎えしてくれる。ここは人類が忘れた太古の楽園だ。
(虹のアーチ? 噴水だよね。妖精? 虫だよね。木精? 小動物達だよね)うぅ~『10点』イスナー! ありがとう。俺頑張るよ(イスナーちゃんは甘いな~)
エイドさんがレジャーシートを敷いてくれる(靴を脱いで早く寝っ転がりた~い~)
「うんちょ、うんちょ」
四苦八苦して片足の靴を脱いでいる間に、母さん達はもう脱いでいる。母さんが得意げに近付いて来て、靴を脱がしてくれた。
「ありがちょ」
「どういたしまして」
飛び込むぞ~。ふぅ~(ふぅ~)俺達はレジャーシートの上をコロコロ転がっている。すると、草のクッションが潰れて、外に出たと感じさせる匂いがした。
『コロコロ~? シュンシュン風切り音鳴っているのに~?』コロコロ(クルクル)『シュンシュン~』
「メ~ア~ちゃ~ん~」
母さんがレジャーシートの真ん中で、絵本をブンブン振って待機している。
「マ~マ~」
ポスン
母さんの太股の上に乗った(うんしょっと)お尻を動かしてぴったりもたれ掛かる。木陰なので外とは思えない位に涼しいし、じめじめも心地いい感じだ。それに、母さんの体温は不思議と俺に安らぎを与えてくれる。まさに俺達の特等席だ。
あれ? エイドさんが真正面にいたような、でも後ろにいるよな?(え? 右にいなかった?)
「(ラルム様はどこから見ても可愛いですね~)」
「読むよ? い~い~?」
「……? あい」
……
昔々あるところに、とってもとっても怖い竜がいました。その怖い竜は人々の村にきてはかちくのエサをかってにたべたり、おはかのおそなえをたべたりしました。またあるときは子どものおとしたおかしをたべたり、|はたけのもうたべられないやさいたちを一日でたべつくしたりと、たいへんおそろしいそんざいでした。
「――マ~マ、おろろしい?」
「おそろしいは、こわいと一緒の意味よ」
違う! そんな意味で聞いたんじゃない(恐ろしいって言うより食いしん坊なだけじゃない)『本当に恐ろしいわね~。この竜~』へ?(え?)
……
あるとき、村の人々はあつまって怖い竜についてはなしあいました。
「村長、俺はあの竜をおいだすべきだとおもう」
酪農家の男は村長にいいました。
「私は、ちゃんとしたねるところををよういして、はたらいてもらえばいいとおもうわ」
「オレもそのいけんにさんせいだ」 「わたしも」 「某も」 「麻呂も」
酪農家の一家いがいはみんなそのいけんにさんせいしました。
じつは酪農家の一家は怖い竜からおれいとして、怖い竜のウロコや牙や爪をもらい、それをうっていました。ですが、それをいままでヒミツにしていたのです。
そして、怖い竜のためにかっているいっぱいのエサを、どうするかかんがえました。しばらくするといいほうほうをおもいつきました。
「ねるところいがいにもエサがいるだろう。エサは俺のところがぜんぶだしてやるよ」
こうして村人ぜんいんがさんせいとなり怖い竜は村ではたらいてもらうことになりました。
「――み~な、やちゃちい」
「そうね優しいね」
優しい世界だな(平和な世界だね)
……
怖い竜は、はたらきもので一ぴきで村のはたけをたがやしたり、魔法でのみ水をだしたりして村には、いなくてはならない竜になりました。村の人々はそのおれいにりょうりをつくり、怖い竜のからだをキレイにし、とってもりっぱないえをつくりました。
「竜さん、ごはんができましたよ」
酪農家の娘が怖い竜にいっぱいのりょうりをはこんできました。
「わらわはこのようにおおきいからだゆえに、りょうりはできぬからな」
そういって怖い竜はりょうりをペロリとたいらげました。
「わらわもいつかおいしいりょうりをつくりたいものよ」
「でも竜さんはこの村一ばんのはたらきものです。みんな竜さんがだいスキですよ」
「そ、そうか」
怖い竜は、はずかしながら、たいらげたおさらを酪農家の娘にわたしました。そして、おかわりをおねがいしました。
「竜さんはくいしんぼうですね」
怖い竜が村ではたらくようになったある日のこと。
「わらわにかかればこのようなことかんたんだ」
いつもものようにはたけをたがやしていました。するととおくのほうがさわがしくなりました。
「ワオーン」「キシャー」「ピィー」「グオー」
異界の魔物≪神々の黄昏≫がせめてきたのです。村の人々と怖い竜はすごくがんばりました。しかし、あいては異界の魔物、ただの村人にはどうすることもできません。村の人々は村をすて、たすけをよぶことにしました。
「わらわはこの村にのこる」
なんと怖い竜はこの村にのこるというのです。村の人々は、はんたいしました。しかし、怖い竜のこころはかわりません。みんなでてわけをしておおいそぎでたすけをよびにいくことにしました。
「竜さんぜったいにしなないでね」
酪農家の娘は怖い竜にいいました。
「ふっはっはっ、わらわは竜、汝らがかえってくるころにはすべておいはらっておるわ」
怖い竜はわらいながらいいまいした。
「――マ~マ~! マ~マ~! おちっこ~!」
尿意が急に襲ってきたので助けを求める。母さんから降り、紙おむつを手で抑えながら体全体を使ってアピールだ(漏れる~、ヤバイ~)
「漏れそうなの?」
「もえる~、もえる~」
タットッタット
俺の膀胱はそんなに持たないし、とても俺の足では間に合わない。急いで部屋に戻らないと決壊してしまう。足を動かし少しでも耐えねば、脂汗が出てきた(ひっひっふぅ~、ひっひっふぅ~)『もう少しの我慢よ~。頑張って~』
「エイドお願い!」
「あぅ~、う~わ~!」
「――任せて下さい!」
――ッバ!
俺がバランスを崩して倒れそうになった所を、エイドさんが掴まえてくれる。すると、部屋のおまるに移動していた。何が起こったのか全然分からない。下のスウェットも紙おむつも脱がされている(あ!)あ~!
『ぴ~~、大変不適切な音が鳴っています~。ぴ~~』
漏らしてないからセーフだ(そうね、わたし漏らしてない。えらい)『えらい~、えらい~。おトイレ記録~、これでまた更新ね~』おう(ふっふ~ん)
「メア様失礼します」
エイドさんに優しく拭いて貰い、脱がされた紙おむつを渡された。それを床に敷いている絨毯に座りながら穿こうとした。立ったままだとバランスが取れないからな。絨毯がお尻に当たってちょっと気持ちが悪い。
コロッコロッ
「う~、う~ん、できちゃ」
次は下のスウェットを渡されたのでこれも穿く。
コロッコロッコロン
「う~、う~ん、う~う~ん! できちゃあ!」
シュ
これで完璧だ(わたし天才)『(前後が逆だったよ~。エイドさんが直してくれたけど~)』
「ティアに甘えん坊~♪エイドは~♪」
「いつもティアに~♪お説教~♪」
どうやら母さんが迎えに来たみたいだ。
「エイド~、いこ?」
「行きましょうか、メア様♪」
「あい!」
イベントクリア報酬
ゲットスキル
【甘えん坊+】 ⇒ 【甘えん坊++】
お母さんに抱き着くのに何の抵抗もありません
補正 TP+1 器用さ+3 <new>攻撃力+3
【ポエマー】 ⇒ 【ポエマー+】
慈悲で上げて貰った
補正 詠唱速度-10% <new>MP+10%UP
【歩行・幼+】
少しは歩ける
補正 なし
【トイレ・幼EX】
1人でもできるもん おねしょは無理
補正 なし
secret
【キモイ+】 ⇒ 【キモイ++】
ぐえへへ~、ふひ、ふひ
補正 とんでもなくきもい
ティア
【歌が好きSP】 ⇒ 【歌が好きEX】
暇さえあれば歌っています
補正 <new>HP+10 MP+10 魔法力+10 魔法力+30%UP 詠唱時間-25%
創作日記:最近類語辞典なる物を知りました
すごく便利ですね
ルビが一杯で昔話風になる
結構いいネタなのにやっている人が少ないですね
童話のジャンルでも2人ぐらいしか見かけませんでした
まあ書くのが面倒臭いですが
こんな小手先ばっかやってるから文章が上達しないんですね
精進します