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第19話 定例会議

小さい文字で表示していた所なんですが

windowsのアップデートでedgeの仕様変更で普通のルビに変わっていました

スマホは大丈夫でしたが違う表現に変えようと思います

4/6 微修正

「これより第1回定例会議を始める」


「わぁ~パチパチパチパチ」『パチパチパチパチ』

パチパチパチパチ


 何故こいつ等は口でもパチパチ言ってんだ? まあいい。


「え~、まず初めに色々分かった事を発表します。俺のフルネームがわかりました」




……




「メア ラブピースです。ラブは愛、ピースは平和と言う意味らしいです。……意味わかんね~よ」


ガンガンガンガン


 全力で頭を床に叩きつけまくる。くそくらえ!


「メアちゃん気持ちはわかるけど落ち着こうね」


 俺を止めようとしているのは俺の乳飲み人格ことチノである。服は魔法少女がかーる☆じるまのじるまちゃんの衣装だ。もちろん魔法少女服である。可愛い。


『そうだよ~、落ち着いて~。この部屋でも痛みは有るんだからね~』


 この間延びした喋り方をしている、頭が紙束の美幼女はイスナー。俺達とは友達で第三位神て言う偉い存在らしい。今は秘書みたいな服装でメガネが新しく描かれている。可愛い。


 魔法使いの部屋では、痛みは有るがすぐに治まる。なので、頭の痛みはすぐに消えた。全くもって色々不思議な空間で、俺達も普通に歩いたり喋ったりできる。


 ちなみに俺は黒いローブに魔術師が使うような杖を持っている。そして鞄の中には≪ネクロノミコン≫(ただの白紙の本)が入っている黒魔術師スタイルだ。さらに付け髭して老齢の出来る雰囲気を出している。


 俺は何事もなかったように付け髭を触りながら、立ち上がろうとしてローブを踏んでしまいコケてしまった。


「うにゃ」


『「可愛い~」』


「――! うるさい」


「はいはい、それにしても愛に平和なんて凄い姓よね。次にわたし達が住んでる国の名前がわかりました。」


 チノがじるまちゃんの決めポーズをし始めた。イスナーは釣られて眼鏡をクイクイ上げているフリをしている。実際には手で触れても絵だからな。これは俺も何かしないといけない。杖で魔法陣を描いているフリをした。


 ん? こっちを見て気持ち悪い笑顔になるなチノ。さっさと発表しろ!




……




「ラブピース王国です。はぁ~」


 チノの気持ちは痛い程分かる。愛と平和を冠した国なんて碌なイメージが無い。大抵は裏で悪逆非道を行っていたり、実は敵に既に乗っ取られていたり、本当に頭がお花畑な国なら真っ先に攻め滅ぼされるイメージしかない。


「わたし達がお姫様になれるのはうれしいけど。ね~メアちゃん」


 チノがカーテシーをして俺に同意を求めてきた。その後ろで、イスナーは腰を45度にしてお辞儀している。眼鏡をクイっと上げるフリを忘れていない。


「俺達が()()()になれるのはうれしいけどな」


 俺は王子様になったつもりでお辞儀をした。


「メアちゃんは女の子でしょ」


「心は男だ」


 チノはまた俺をいやらしい手つきで触ろうとして来る。そう何回も触られてたまるか。神技≪絶対回避≫で華麗に避けてやった。ふはは、甘いは。するとチノはイスナーに泣きついた。でも危ない顔で笑っている。無視だ、無視。




……




「え~次に俺達の父さんは死んでいる。何で死んだかは聞き出せていない」


 チノが再びイスナーに泣きついた。表情は先程までと違い暗い。会った事はないが、実の親が死んでいるのだ。無理も無い。俺自身も複雑な気持ちだ。


「お父さんの単語さえ分かれば聞き出せるのに……」


 消え入りそうな声が聞こえた。


 確かにその通りなのだ。俺が母さんから生まれたのはすぐに教えてくれて、爺ちゃん婆ちゃんから息子2人が生まれたのも聞き出せた。


 その内の1人は死んだらしいが、死んだ理由は()()()()()()()から教えてくれなかった。そして、母さんだけでなぜ俺が生まれたのか、と聞いたら顔を白黒させて不思議だね~の一点張り。


「ああ、そうだな。でも、0歳児に父さんが死んでいるなんて伝えたくないはずだ」


「……ぐす、でも中身は30歳のおっさんらしいけどね~」


『――精神年齢は6歳だけどね~』


 何時もの決めポーズに切れがない。暗い雰囲気にならないように、無理しているみたいだ。イスナーもそれを汲んで俺を茶化している。


 それはそれとして、世の中の人間は精神年齢と実年齢の格差が激しいと思うんだ。だから、平均より精神年齢は高い方ではと、俺は最近思うようにしている。まあ現実逃避だ。


「もう+1歳して下さい」


『精神年齢は7歳だけどね~。これでいい~?』


「OKだ」


 手でOKマークを作ると、イスナー達も同じくOKマークを返してくれた。何だこれは? あざと可愛いけど。それに、チノも少し元気になったみたいだ。


 俺は≪ネクロノミコン≫(ただの白紙の本)をぱらぱらめくって溜を作り始めた。チノは魔砲の杖をバトンのように回している。無駄に練習していたからな、上手い物だ。イスナーは今までの発表をメモ(自分の顔)に書いている。NOコメントで。




……




「そして、分かった事で一番の問題は、俺達が王位継承権第一位て事だ」


「「はぁ~」」


『もう溜息ばかりね~』


 溜息が出るのも仕方がないのだ。何でもこの国では長子が一番、継承権が高いらしい。そして俺の父さんは長子で死んでおり、その子供である俺達がこの国で一番の継承権の持ち主らしい。ちなみに、こんな出来事が起きた。




……




「メアちゃんはね、次の王様候補の一番なんだよ」


 母さんが俺を抱きながら、話掛けてくる。


「な~ね~」


「この国では、王様の最初の子供が、王様候補の一番になるルールがあるの」


「じ~じ~、む~こ~?」


「え? あ~「実は、ティアも儂等の子供だったのだ。のうティア」」


 爺ちゃんが慌てて話に入って来た。


「へ? うん。そうそう、そうなのよ」


 母さんは異常に首を縦に振ってあきらかな作り笑顔をして、俺の目を見ないようにしている。


「ラル――あ! おと――あ! お爺ちゃんのま――あ! ……! 私から一番初めに産まれたからだよ?」


「じ~~」


 慌てふためいた末に、何故最後が疑問形?


「ま~ま~、な~ね~、お~た~ま~こ~ほ~、ち~が~?」


「メアちゃんが産まれたから王様候補の一番じゃなくなったのかな? ね! お()「お爺ちゃん!!!」」


 爺ちゃんが母さんの口を塞いで、冷や汗を掻きまくっている。今の爺ちゃんの顔なら全然怖くない。


「じ~~」


ぐ~~


「メ、メアちゃんはお腹すいているのね」

「すぐに粉ミルクを作ろう」


 まるで神が助けに来てくれたような表情を、2人共して俺の食事の用意をし始めた。




……




 このようにして父さんの事は上手く避けられた。ぐぬぬ。


「王様とかそんな器じゃないし、人の上に立った事無いから。絶対無理だーー」


「問題は先送りにしましょう。メアちゃん」


「ああ、そうだな」


「「たらら~~ら~た~♪」」


 俺達はガシッと腕を組んで楽しく回っている。これぞ現実逃避の妙技だ。


『わたしも混ぜて~』


 3人で手を繋いでくるくる回る。さあ、夢の世界に旅立つんだ~


『「「ランラ~ッラ~ラ~♪」」』




『「「タンラ~ッラ~タ~♪」」』




…………




 うん。少し冷静になった。


「残る問題は……、やっぱり父さんが死んだ原因……だけだよね」


 チノが目を擦りながら俺に聞いてきた。隣にはイスナーが優しく寄り添っている。イスナー、グッジョブ。


「多分叔父さん達が怪しくないか?」


 チノの顔を伺いながら、恐る恐る聞く、避けては通れない話題なので仕方がない。


「……? 叔父さんは……確か騎士団の団長らしいわね。――でも何で?」


「軍事力のトップだからな。やろうと思えば暗殺もできるだろう。イスナーが教えてくれたらな~」


 イスナーに向けて懇願の視線を送ったが、手を×印にして返された。しかも、眼鏡のレンズに×印が現れるている。無駄に器用な事をして。


 でも仕方がない。神様は何でも知っているが、全ての事を教えてくれるわけではない。強い力には制限が必要らしいし、干渉にも規定があるそうだ。


「はぁ~、継承権欲しさに叔父さんが俺達を暗殺しないよな?」


「被害妄想のしすぎだよ? そもそもお父さんが暗殺されたなんて、決まった訳ではないでしょう。暗殺何て早々起きないわ。レセンディの読みすぎよ?」


 レセンディはレセンディ=リプス物語と言う漫画の主人公で、膨大な魔力を持っていて祝福されし子として生まれた。しかし、それをよく思わなかった叔父がレセンディを殺そうとしたが父親が身代りとなり失敗、母親と一緒に国を一時的に出てそこで大きくなる。と言うのが確か始まりだった。


「亡命なんて嫌だー」


 暗い雰囲気にしてしまったからな。場を和ませる為に俺は叫んだ。


「メアちゃん急に叫ばないで」『うるさいよ~』


「助けてイスナー」


 イスナーに縋ったが指で×印を返された。イスナーは案外大きいんだな背が、6歳位か? 俺が小さいだけか、チノが俺とイスナーを剥がそうとする。


「えい」


「いたい!」


 チノが魔砲の杖で俺の頬っぺたを突いてきた。表情に暗さは無い。よかった。


「冷静になった?」


「はい……」


「まずは、お父さんが死んだ理由を聞き出す事と、叔父さんの情報もついでに集める。これでいいよね?」


 チノが俺の鼻に魔砲の杖を押し当てて笑っていない笑顔を向けてくる。思ったよりチノは冷静なんだな。後、俺の鼻で遊ばないで欲しい。


「いいです」


 俺は背筋をピンとして答えた。


「それじゃあ~、休憩にしましょう」


「そうだな。これにて第1回定例会議は終了とする」


『切り替えは大事よね~』


 気分転換は大事だ。暗殺なんて物騒な事、本当に起こるか分からないからな。まさに被害妄想だ。それに起こったとしても俺達の事を溺愛している爺ちゃん達が、守ってくれるだろう。たぶん? きっと。


 あれ? 何で俺は暗殺何て物騒な事思ったんだ? ま~いっか~。


 休憩はベッドに乗ってアニメ鑑賞に決まった。それにしても神様は便利だな、服が一瞬で変わるなんて、イスナーと俺は何時もの服になり、チノは魔法少女服の方が良いと断っている。




……




 ベッドの近くまで来たので、両手に力を込めてよじ登る。


「うんしょっと」


『チノちゃんはわたしがベッドに上げるね~』


「ありがとう~」


 チノがふわっと舞い上がってスカートを抑えながらベッドの上に着地した。かっこいい、羨ましい。


「見たわね」


 チノは何故か嬉しそうな笑顔を向けている。きっと碌でも無い事を考えているに違いない。主に俺の服装関係だろう。


「チノが思っているのは見えていないイスナーに聞いてみろ」


『見えて無いよ~』


 チノががっかりしている。俺の予想は大方当たっていたのだろう。


 俺もベッドの上にたどり着いた。続いてイスナーがふわっと舞い上がって、これ見よがしに見せながらベッドに着地している。因みにイスナーの顔がプリントされていた。え~~、そのセンスはどうかと思う。


「おい、チノ反応してあげろよ」


「友達のは見たらダメ」


グサッ


「あああ~~目が~~痛い~~、……? 全然痛くない」


『これが神の力よ~』


「イスナー」『メアちゃん』


 どうやらイスナーが神技≪無敵≫を使ってくれたようだ。俺達は抱き合って……俺はイスナーの足に抱き着いて、イスナーは俺の背に手を回した。そして一緒にドヤ顔をチノに向けた。


 チノは顔を膨らましている。そしてイスナーの後ろから抱き着いた。


「メアちゃんは30歳の男性なんでしょう。イスナーちゃんに抱き着くなんて犯罪よ」


「私0歳の女の子のメアちゃん。だから合法よ。チノお姉ちゃん」


 イスナーの足からちょっとだけはみ出てチノをからかう。


0()()()()()()()()()()()()()


「じゃあチノは抱き着いてもいいのか?」


「わたしは正真正銘の0歳児だもん」


「ブーメランだよ? お姉ちゃん」


 語るに落ちたなチノ。俺の口角が自然と上がるのが分かった。チノはしまったと顔に出ている。


『も~早くメアちゃん達アニメ見せてよ~』


「ああ、悪い」「ごめんね」


 ()()()()()()()()ふかふかランクが上がったベッドでくつろいでアニメ鑑賞だ。


 イスナー曰く俺達の感情を送りながらアニメを見るのは最高に楽しいらしい。今日は劇場版魔法少女がかーる☆じるまだ。もう5回以上は見たがまた見たくなった。


「よし再生だ」




……




…………




「ふぅ~、じるまちゃんのコズミックブレイカーは相変わらず、すごいな~」


「しゃんちゃんの≪自由の剣(フリーダム)≫は劇場版が一番ね。やっぱり剣からビーム出ないと」


『わたしは~、黒髪の子の格闘が一番好き~』


 お互いに顔をみる。そこからは、イスナー達と魔法少女がかーる☆じるま談議に花が開いた。




「「なるほど~」」




 流石、神様。途中からチノが感嘆詞発声装置(へ~、は~、ほ~)になっていた。俺達が気付いていない事にも色々教えてくれたからな。ん? チノ達に睨まれているような。気のせいだな。


 イスナーは鼻が高くなっている。実際にな、器用な奴だ。少し休憩をし過ぎたみたいだ。そろそろ寝ないと。チノの服を引っ張る。


「ん? あ~もういい時間ね」


『もう寝るの~? それじゃあね~、明日の天気は雨だよ~』


 神様による100%当たる天気予報だ。俺達が寝る前に教えてくれるようになった。赤ちゃんだから余り意味がないけどな。


「はぁ~、梅雨って気分まで落ち込むから嫌になるわ」


「チノはだらしないな。俺は何とも思わないし、母さんも雨の日の方がテンション高いぞ。チノも見習った方がいいんじゃないか」


 チノがあっかんべーして来て、イスナーをもじもじしながら見ている。


「一緒に寝よ? あんな奴ほっといて」


『いいよ~、でもメアちゃんも一緒にね~』


「おう? ん? え?」


 チノが俺にふんふん言ってきた。イスナーと一緒に寝るのか? 俺が? え?


「って、なんで紙に戻んだよーー!」


 イスナーは紙束(顔が神の文字)に戻っている。チノは別に驚いていない。なんでだよ。でも、


「ま~いっか」


 俺達はイスナーを真ん中に挟んで布団に入る。


『んふ~、おやすみ~』


「「おやすみ~」」




……




『結局~、仲良く手を繋いで寝るのね~。んふふ~、まるで仲良し姉妹ね~』



イベントクリア報酬

ゲットスキル

【回避技術】 ⇒ 【回避技術+】

辛い現実から逃避(回避)します

補正 回避率+10%UP <new>抵抗力+10%UP


【被害妄想】

暗殺されるーー!

補正 TP+1


【フラグバキバキ】 ⇒ 【フラグバキバキ+】

色々なものを折ってるバキバキポキポキ

補正 クリティカル率極小UP <new>HP+3


【変に前向き+】 ⇒ 【変に前向き++】

ま~いっか

補正 HP+1 TP+1 <new>HP+20%UP


【ハイハイ・幼++】

普通に出来ます でも転がった方が速いです

補正 なし

創作日記:3/31現在

改稿ってあるじゃないですか

これね作者側のページから自分の小説をプレビュー表示して

その後、何時もの癖で編集[確認]を押して編集[実行]を押して戻ろうとしてしまうんです

すると改稿もしてないのに、改稿の日時が更新されるんですね

誤字脱字以外の内容を変更する場合は後書きに書きますので少ないと思いますが紛らわしい事していて申し訳ございません


文章について3/8

小説って文字で表現されてるじゃないですか

だからね普通はその書かれた事を想像するじゃないですか

でもね色々なエッセイ見てるとね

小説は書かなかった部分を想像させるものってチラホラあるんですよ

それ読んでね なるほど~と思いましたね


はい! 当分の目標はそれにしようと思います。←達成できる気配がない

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