事後報告1
秘密結社 エレクトロ
国の最重要執行機関にして犯罪者に対する最終措置である組織である。
その存在は極秘にされており、各国の首脳レベルの存在でなければ知らないレベルの”秘密結社”である。
電子操作による”電子聖霊”エネムを扱える才能を持つ者だけが入社を許される機関でありそんな最重要機関の中に彼女、春日部遥はいた。
エレクトロの総本部は岩手県にあるので、事後報告をするために長野県から岩手県へと向かている最中であった。
移動手段はもちろん車運転手はエレクトロの捜査員であるコードネームNだ。
「おい、Eお前はここ最近についてどう思う?」Nが聞いてくる。
「ここ最近といいますと私が倒した”あいつら”のことでしょうか?」
「うむ。それについてどう思うかをお前に聞いているのだ。」
「”あいつら”は武装や防御力は乏しいですが数が膨大であると報告にはありましたが、それ以上の情報となりますと、、、」
遥がひとしきりの情報をまとめると「うむ」とうなずいたNはこう続けた。
「数が膨大であり今回君が倒したのはモヒカンのような見た目をしたやつらだったが、外にも緑色の奴らや黒色の奴らなどの目撃情報が寄せられている。エレクトロと国は情報規制を敷いているがそれもいつまでもつかわからんな。」
「その情報を聞く限りまるで”魔物のようですね”。」
「?魔物?」
「はい、魔物です。少し突飛なことを言うかもしれませんが、異世界からの魔物のようだな、と」
「ふむ、、それについては上層部に報告してみてくれ。」
「はい。」
そのあと、車内は騒然に包まれていた。
「よし、着いたぞ」
「あいがとうございましたN。」
「ああ、しっかりやれよE」
ひとしきりのやり取りを終えた後エレクトロの本部へと足を運んで行ったのだった。
これが、遥の最初で最後の本部訪問であるとはだれも知ることはなかった。