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樽
鋭槍シルヴェド
この世の全てを”裂く”槍。
槍は、通常であれば”貫く”ものだが、なにせこの鋭槍シルヴェドは、鋭すぎて一振りすれば”次元”すら切り裂くまるでとろけるチーズのように、、、、
そんな、伝説級の力を持つ”帝国武器”を手に入れたウルベル・オッルドはようやく落雷のダメージから復活し、適正魔力診断をしようとしていた。
「師匠。これどうするんです?」
彼が指さした場所にあったのは、ぱっと見普通のたるである。
そのたるを見て疑問を持つ弟子に彼の師匠ゴルド・アサインはこう言った。
「あれに魔力を流すんじゃよ。」
「???」
ゴルドの話によると、あの樽は、正式名称を”魔力秤”といって、そのたるに魔力を流し込むことで、その魔力の属性を審査するらしい
その説明が終わってすぐに「っほれ」といって、樽に向かってゴルドが魔力を流すと、樽は金色に光って、からゴロゴロという音を鳴らしてバチバチと帯電し始めた。
「このように自分の属性ごとにその属性の特色が反映されるじゃ。」
「あぁ。なるほど。」
自らの師匠にならい、魔力を流してみる。
「ん?」