1話
息抜き企画第2段!
現実逃避で書きました!勢いだけです!
カニバリズム的描写があります。苦手な人は、避けてください。すみませんm(__)m
今日は、偶々寝付けず自分の部屋のある二階から一階へ降りてきていた
「あれを売れば、一生遊んで暮らしていくのも夢じゃないよな!?」
「バカ、そんなわけにいくか。アレは、依頼主に渡すんだろ!?」
「その依頼主が来ねぇから言ってんだろうが!もう4年だぞ!?俺達は、騙されたんだ!」
リビングで父と母が言い争っていた。言い争うのは何時もの事だけど、少しだけ悲しくなる。
私は、今言い争っている二人に育てられた。でも、私の容姿は似ていないのだ。どちらにも。私は黒髪に黄金の縦に割れた獣のような瞳をしている。だが、父と母は共に黒髪でもこんな眼でもない。薄々気づけるのだ。例え、四歳の幼子であっても。
「あの小娘がナンなのか知らねぇが、もう限界だ!あんなのはさっさと売って金に変えちまおう。薄気味悪くてしかたねぇ」
「あの子は、私たちを本当の親だと思ってんだよ!?奴隷なんぞにさせられるわけが……」
私は察してしまった。いや、認めたくなかったものを認めさせられたようなものだった。だって、彼らの子供は私だけのはず、なのだから。
「知るか!あれは俺らの子供じゃねぇ。4年前、赤子の時に盗んできたんだろうが!二人でよぉ!」
ガツンっと頭を殴られたような衝撃だった。
私は、やっぱり二人の、子供じゃ、なかった。
思わず、私は外へと駆け出していた。ここに居たくない。今想っているのはそれだけだった。
「チッ、あいつ聞いていやがったのか。眠ってると思ってたのによぉ!おい、追いかけんぞ!」
「あ、ああ。わかってるよ!」
異様に良い私の耳は、家の前まで出てきた二人の声をしっかり聞き取っていた。
直後、迫ってくる二つの足音。私はまだ四歳の子供だ。すぐに追い付かれてしまった。
私に追い付き、私の細い腕を掴んだのは父だと思っていた男だった。その顔を覗き込めば鬼のような形相をしていた。
「クソ、ガキが……はぁ、手間ぁ掛けさせやがって!」
「い、嫌ぁ!離してぇー!」
掴まれていない左腕を必死に振り回す。すると、爪の先が当たったのだろう。男の腕に、一筋の傷ができていた。少し血が滲む程度の。
何の変哲もない血が少し出た程度のかすり傷。だが、私は"それ"から目が離せなかった。そして、唐突に耐え難い喉の乾きに襲われた。
「痛ってぇなぁ。大人しくして……やが、れ?おい、どうしたんだ!?」
「あんた。やっと、追い付いた、はぁはぁ。村の端まで来てなにやってんだい」
「村の……端、だと?あり得ねぇ、ガキがそんなに走れるわけが……だがッ!?」
背中が痒い、痛い痛い痛い!つらい、しんどい、気持ち悪い。……喉乾いた、お腹が空いた!
「あ、ああ、ああああああああああ!!」
「あ、なにしやがんだ、このガ……があぁぁぁ!?」
私は、男の腕に噛みつき……噛み千切った。四歳の幼女にそんなことが出来る筈無いのに。だが、現に出来ていた。口の中に、男の血と肉がある。それを必死に飲み込んでいく。それは、あり得ないくらい美味しかった。
男が、思わず握る力を間違えたのだろう。捕まれていた手首は折れてしまっていたが、余り痛くなかった。それよりも……
「………もっと、もっと食べたい!」
「くそっ、や、やめっ!?」
私は腕を離して逃げようとした男の首に噛みついた。そして噛み千切り、口内に溢れる血が美味しく感じた。
「ひっ!?ば、化物ぉ!!」
………ああ、まだ居たんだ。あなたも食べてあげるね。この男を食べ終えた後で、ね?
「人が人を食らうか。こんな農村では珍しい光景じゃのう」
「!?た、助けてください!お、御願いします!」
村の方からローブを眼深に被った人が歩いてきた。声は、老いた女の人のように感じた。そして、"今"の私には、あの人間が"ご馳走"に見える。この二人より美味しそうに。
「ま、まりょく、を………よ、こせ。チを、ニクヲクワセロォォォ!」
私じゃない誰かが私の口で喋っているような感覚だった。無意識にそう叫んだ直後、ローブの人間に襲いかかろうとして………そこで、意識は途切れたのだった。
現実逃避で書いたので、色々突っ込みどころが多いと思いますが、ご了承下さい。
超絶不定期投稿になります。流石に、三作品も掛け持ちはしんどいので(´・ω・`)