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⇄リピテーション⇆  作者: 白ノ爆撃
壱章「タダ飯食って強くなろう!」
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04「金だよ! 金ッ!金ッ!」

 この話は一昨日に投稿する予定でしたが、ミスして消してしまい、書き直したので時間がかかりました。

「お前…一体何モンだ!?」


 ヤバい。…非常に、ヤバいッ!

 

「…」


 俺のステータスの異常さにアスラが叫んだ。この変な空気を変えなくてはッ! そうだ。何か場をシラケさせる何かを…発言すればッ!


「何モンってか…俺だモンッ!」


「「「「へ?」」」」


 よし! 場の空気が凍りついた。ステータスを怪しむ空気から、変なギャグをかましたあとの気まずい空気に変わったッ! まぁ、この空気の中で恥ずかしくはあるが、変に怪しまれるよりはマシだ。

 それよりなんだ、半神人って。神様よ。普通の人間に作ってくれよな!


「アハハハ…違いないな。龍二は龍二だ! これからも頼りにしてるぜ。」

 鬼瓦が笑ってくれた。

「そうだね。すごいや。龍二君!」

「神川そんなに強かったんだ…。まぁ、安心できるわ。でも教官より強いなんてね。」


 玉城と花も発言した。花の発言にアスラはムッとしたようだ。

「いくらステータスがよくても戦闘経験が戦場では求められることも多い。気を抜くなよ。」

 先程の怪しむ態度がなくなった。


「龍二くん…頼りにしてるね。」

 雫もモジモジしながら言ってくれた。そんなに言いたくなかったら言わなくてもいいのになぁ。モジモジするほど言いたくなかったのか…それはショックだ。



 …この男、鈍感である!!



ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


「まぁ波乱万丈のステータス確認ではあったが、気を取り直して次の授業を開始する」

 アスラははりきっているようだった。


「何の授業をするかは教官に任されている。他の班では初めから戦闘訓練を開始する班もあるらしい。だが、俺は考えた後、戦闘は後回しにすることにした。この世界の一般常識から学んでもらうことにする。一時限目、金だ!」


 キタ! 金だ。かなり重要だと俺は思う。


「まぁ、そこらへんにテキトーに座ってくれ。」


 そう言うとアスラはドカッと腰を下ろした。俺らも腰を下ろした。女性陣は汚れるからか抵抗があったようだが、最終的には座ったようだ。


 アスラは麻の袋を取り出した。アスラのサイフだろうか。アスラは袋からジャラジャラと硬貨を地面に出した。この世界に紙幣はないらしい。


「この世界の通貨は8枚ある。まずはコレを見てくれ。」


 アスラが指差したのは銅色の硬貨だ。


「これは銅貨だ。」


 銅貨は500円玉より少し大きく、厚みもなかなかある感じた。

 表面には誰かの顔が絵が描かれている。この世界の神だという。俺の知っている神様と見た目が違うのはなぜだろう。おそらく想像の神か、この世界の神が創造神以外にもいるのか、どちらかだろう。

 裏面にはこの世界の呪文の文字と魔法陣が刻まれている。


「銅貨が一番価値が低い。これより1つ価値が高いのはコレ、大銅貨だ。」


 銅貨と同じ色合いで、銅貨より一回り大きい硬貨だった。

 表面には先程とは違う人物…神が絵が描かれており、裏面は先程と同じものだった。


「次は銀貨だ。その次は大銀貨だ。ちなみに一般人の平均年収がコレ3枚と言ったところだ。次は金貨。一般人ではなかなかお目にかかれないモノだな。冒険者だと手に入る者も少なくない。」


 冒険者か。やはりあるのか。夢の職業だと思う。


「次は大金貨だ。ここまでくると普通ではなかなか見ないな。高ランクの冒険者や国関連の職に就いている者であれば、手にすることはできるだろう。すまないが、俺が持っているのはここまでだ。」

 

 アスラの所持している硬貨は終わりか。


「次からは口で説明するが、白金貨だ。ここまでくると商人や貴族、超高ランクの冒険者くらいしか扱わないモノになってくる。」


 貴族。王族があるくらいだからあるのか。悪政に苦しむ人々もいそうだ。


「白金は貴重だから、大はない。次は。神聖銀ミスリル貨だ。国単位の取引などに用いられる。」


 ミスリル。やはりあるのか。カッコいい。


「この8つで全てだ。」


 みせてもらった全ての硬貨の絵に書かれている神様は違った。おそらく見ていない二つも違うのだろう。


 俺の神眼には鑑定機能もある。少し調べて見よう。そう思い硬貨を見た。


 それぞれを日本円に置き換えた価値の確認ができた。便利だな。


 銅貨、十円円。大銅貨、百円。銀貨、千円。大銀貨、一万円。金貨、十万円。大金貨、百万円、だった。おそらく白金貨は一千万円、神聖銀貨は一億円と言ったところだ。


 すると一般人の平均年収は3万円か。地球に比べると随分と低いんだなぁ。まぁ、物価が低かったり、自分で農作物を育てたりしてるんだろう。



「まぁ、話ばっかりでも面白くないからな。実際に街へ行って買い物してもらうことにするッ!」


「え?」

「おお!」

「やったー」

 反応は様々だ。


 アスラは何かを皆に差し出した。


「小遣いだ。コレで必要だと思うものを買ってもらう。それをテストするッ!」


 そう言うと皆に銀貨一枚ずつが配られた。


「何を買っても良いか、有益な物を買うように。買った物に対して評価をつけるから考えて買ってくれ! では! 街へ行くぞっ!」


 俺たちは街へ歩を進める。

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