00 「その2 髪無禿気流」
《ハイパースリープモードに移行します》
寝ていればそんな声を耳にした。俺は見習い神が新しい肉体を作るまで寝てるように言われて石の台の上で寝ていたハズだ。
なんだこれは!?
《申し遅れました。わたくし、睡眠補助アイテムです。よろしければ名前を設定してください。》
あ、なるほど。俺の名前を設定すれば、俺にあったサービス的ななんか使用できるとか。そんな感じやんな?
「俺の名前は髪無禿気流です」
こういう冗談って通じるのかね? 嘘を言いました。本当の名前は神川龍二なんだよね。
《設定完了しました。名前は『俺の名前は髪無禿気流です』ですね》
おいおいおい! 予想を反する間違いキタぞ。
「嘘ォーッ! 嘘だッ! 勘違いしないでくれッ! 俺の名前は…」
《大丈夫です。ほんのジョークですよ》
よかった、ジョークで。髪無禿気流で設定されるところだった。
《名前は『髪無禿気流』ですね》
あッッッッれェェェェエエエーーーーーッ!
そこかッ! ジョークッてそこかッ!
「ちっ…ちがッ」
《私の名前は『髪無禿気流』です。これからよろしくお願いします。》
は?
《あなたの名前をお教えください》
あれ?
もしかして名前の設定ってこの声の…アイテムの名前決めてたんかよ。まぁええや。もう髪無禿気流で。
「俺の名前は神川龍二な。よろしく。」
《よろしくお願いします。私の名前は『髪無禿気流』です。あなたの名前は『神川龍二』ですね。》
…うん。うん。これでいいや。
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「ところで俺以外に登録してる人いるん?」
なんとなく聞いてみた。特に名前とか。
《あなたを含めて三人が登録しています。創造神様、見習い神様、そしてあなたですね。》
「よければ皆さんどんな名前にしているか聞いていいですか?」
《順に「高性能ポンコツ」「我の就寝場所」「髪無禿気流」です。》
…こいつ結構かわいそうな奴なんだな。
また書いちゃいました。(笑)
感想など、待ってま〜す!