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電脳サバイブ  作者: りとます氏。
電脳ゲーム
9/19

目覚め

う…うーん……


僕はまぶしい光と耳鳴りのような音で目を覚ました。


ここは?僕はどうなったんだ?


たしか町がおかしくなって、女に追いかけられて、それで殺されて……

いや、でも僕は今こうやって生きてるじゃないか。うん、自分の体も触れるし、きっとあれはただの夢だったのだ。そうだ、そうに違いない!


しかし、僕が目を覚ました場所は見覚えのない場所だった。病院の病室ような場所だ。どのぐらい眠っていたのだろう。頭がぼんやりして、依然耳鳴りのような音は鳴りやんでいなかった。


6畳ほどの部屋にベッドが一つ置いてあり、僕はそのベッドの上で目を覚ましたらしい。ベッドの横にはテレビが置いてあり、窓にはブラインドがかけられている。ブラインドの隙間から差し込んできている日差しがやけにまぶしかった。だいぶ日が傾いているようで、おそらく午後4時ぐらいだろう。


とりあえずよくわからない状況だけど…体に異常はないようである。


僕はとりあえず人を探すことにした。病院なら部屋から出たらきっと誰か人がいるだろう。

医者を探して容体を聞いてみて、異常がないようならさっさと家に帰りたかった。


僕は立ちあがって歩きだした。部屋の出口のドアを開ける。廊下に出ると看護師さんが一人こちらに歩いてきた。よし、あの看護師さんにいろいろ聞いてみよう。


「すいません!ちょっといいですか?」


僕は看護師さんに向かって呼びかけた。しかし、看護師さんは僕に見向きもせずに僕の横を通り過ぎて行った。なんだよ、患者が呼びかけてもスルーかよ。つめてぇな…


仕方がないので僕は別の看護師さんを探して病院内を歩きだした。廊下で、別の患者さんたちともすれ違った。すれ違う患者さんたちがみんな僕に気づいていないようだったのはきっと気のせいだろう。


しばらく歩いていると、ナースステーションが見えてきた。

ここなら確実に事情が聴けそうだ。僕は中にいる看護師にすいませんと声をかけた。しかし、中の看護師は全く僕の声に気づいていない。今度は大きな声で呼んでみた。でもやっぱり反応はなかった。僕はだんだんイライラしてきた。きっと肩をたたけばこちらに気づくだろう。僕は看護師の肩を叩こうとした。


えっ!?


看護師の肩を叩こうとした僕の腕は看護師の体をすり抜けてしまった。


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