第九話
遅れてしまったこと、誠に申し訳ございませんでした。
コツコツコツ
いつものように、静かな館内には甲高い靴の音が鳴り響く。
音を鳴らしている方を見れば、仮面をつけた人物が立っていた。
その人物は突き当りの場所まで来ると、扉の前にリュウキンカが飾られた場所をノックした。
コンコンコン
また、いつものように戸を鳴らす。
中からの反応はしばらくなかったが、少し空いて、戸が開いた。
ゆっくり開いた扉の奥には金の髪色で瞳は緑で髪は長く、後ろで結んでいた人物が立っていた。
その人物は腰に剣を下げていて、服装はどこかの近衛のような恰好をしていた。
「こんにちは。金の騎士さん。会議ですよ。すぐにでも、会議室においでください。」
いつものようなマニュアル通りにその人物は目の前にいるその騎士に言った。
それを聞いたその騎士は、苦笑しながら口を開く。
その騎士は剣に手を置いていつでも抜けるような体制をしながらだった。
「すぐに…ね。今からかい?ここは突き当りの場所だからね。もうみんな言ったのかな?う~ん。仮面をつけているね。表情からは読み取れないか…。」
その騎士はその人物に対し、探るような目と言葉で言った。
だが、すぐにその騎士は何かの紋章が描かれた外套を手に取ると、部屋から出て扉の鍵を閉め、その人物に声をかけて空間が歪んでいる場所に歩いて行った。
「…。金の騎士さんも早いですね。気品にあふれている。さて、突き当りの部屋ですからやっと皆さんを呼び出したということですね…。さ、私も早く向かいましょうか。会議は、数年に一度だけですから。」
その人物は、その騎士が去っていく姿を見た後、突き当りの壁を見つめてからその人物はその騎士と同じように、歪んだ空間の奥に入っていった。
その突き当りの近くの壁には時計が掛かっている。
その時計はある時間を表していた。
『9**年**月**日**時**分』
~~
館内のとある場所。
たくさんの本が置かれたある隠し部屋の床に一冊の本が開いたまま落ちていた。
『**探索日記2』
12**年、*月**日*曜日
昨日この館に来てから一日が経った。
不思議なことに、私はお腹も減っていなければ、喉も乾いていなかった。
むしろ、何も食べなくても飲まなくても良い気もした。
今日もこの場所を探索しよう。
まだ見つけたばかりだ。
折角文字を解読して知ったからこそ、
この貴重な時を無駄にするわけにはいかない。
~~
私はそれから探索を続けた。
しばらくして、私は不思議な本やメモを見つけた。
そのメモや本の文字は、私が解読した石板と同じ文字だったが、
より複雑でとてもではないが、読み取ることはできなかった。
その本やメモが気になり、私は先を探索することよりも解読、解析を優先した。
ああ、やはりこの場所は、ラ・ファンが関係している。
この館が埃一つ無いのも、魔法が関係しているのだろうか。
私は留まって、探索することを決めた。




