#9 合宿~前編~
皆さん、こんにちは!アオです!
それでは「グループ恋愛がやばすぎる!!」をどうぞ!
5月27日、周りの人がずっとはしゃいでいる。
俺たちが待ちに待った、合宿が行われるのだ。
現在時刻は8時30分。何台も止まっているバスの前で一年生約300名が
並んでいる。これだけの人数を動かす先生たちも大変だろう。
大和「ついに合宿一日目だ!楽しむぞ~!」
体育系ということもあって、彼はかなりはしゃいでいる様子だ。
琴葉「はいはい、はしゃぐのはそこらへんにしてバスに乗るわよ」
琴葉が先陣を切ってバスに乗っていく。それに続く俺たち。
ちなみにバスの座席は、俺その隣に大和、後ろに琴葉と咲良
さらに後ろに唯人と杏が座っている。大和と琴葉を隣にさせようとしたが
大和が恥ずかしがってこの作戦は失敗に終わってしまった。
ここから合宿するところまでは1時間30分。大和は後ろを振り返り
琴葉としゃべっていた。そして、さらに後ろにいる唯人たちは二人ともその姿を
見ながらニヤニヤしていた。おそらく、大和の好意に気が付いたのだろう。
琴葉「まだまだ時間あるからしりとりでもやらない?」
そう琴葉が提案し、俺たちはしりとりをすることになった。
そしてしりとりを続けること20分………小学生が多様する"る"攻めによって
勝負はついた。現在バスは高速道路を走行中。
その後も、しゃべること1時間………ついに合宿するところへ着いた。
全員がバスから降りてきて先生が点呼を行う。
そしてクラスごとに分かれて大きな部屋へと案内された。
この合宿中で唯一、勉強することになる時間だ。とは言っても
先生曰く楽しい楽しいお勉強らしい……本当に楽しいかは定かではない。
施設の方がやってきて授業を行うこと約2時間………
学校の授業のような堅苦しいものではなく、全然楽しいものだった。
周りの人の表情を見ていると、楽しんでいる人ばかりだった。
そしてその部屋のまま、俺たちは昼食をとり始める。
琴葉「じゃーん!今日は奮発した私の手作り!」
そう言って俺たちの方に弁当を見せる琴葉。
大和「すげ~!これ全部琴葉が作ったのか?」
琴葉「そうよ。私も本気を出せばこのくらい楽勝なんだから」
そう自信満々にいう琴葉に咲良は苦笑いをしていた。
杏「いっ……色水さんには勝てないけど私も手作り……」
そう言って弁当を見せる杏。いや、勝てないけどと言っていたが全然
同じくらい………いや、それ以上な感じだ。
咲良「えっ!杏って料理もできるの!羨ましい!」
琴葉「ちょっと私も料理できるんですけど!?」
少し怒り気味で話に入ってくる琴葉。唯人が苦笑いをしながら
唯人「小学校のころからそうだけど、やっぱり年々杏の女子力が
上がっている気がするんだけどな」
その言葉に一気に顔を赤くする杏。そして
杏「いっ……いいから、早く食べようよ!」
そう言って一気に料理を口に運ぶ杏、そして激しくせき込む。
唯人「だから、そんなに一気に食べるとのどにつまるぞ」
唯人は少しあきれながら注意をする。
そんなことがあり、合宿一日目の午後の時間となった。
大和「午後からは何をするんだ?」
琴葉「えっと………私たちのクラスは今からバスで移動して
別のところで勉強するらしい!」
大和「まじか、また勉強かよ……もう少し楽しい遊びをやってほしいな」
俺たちのクラスはバスに乗り込み、とある場所へ向かう。
着くまで行先は知らされていなかったが、着いたところはとある山の中。
あちこちから"何をするんだろう?"という声が飛び交う。
全員がいることを先生が確認すると先生が話始める。
先生「今からは、この山の中に隠されたこの"宝"と書かれた球を集めてもらう。
明日の午前から午後にかけて行う謎解きのウォーミングアップのような
ものだ。チームは5~8人だ。そのチームで行動し絶対にはぐれないように。
明日はこの山よりももっと広いからな。そして球は計10個隠されている。
チームで協力して、集めるように!それではスタート!」
まるで小学校のころにやった宝探しゲームがパワーアップして帰ってきたような
感じだ。これはこれでとても楽しそうだな。
大和「よしっ!見つけるぞ!」
小学生並みにはしゃぐ大和をなだめる琴葉。こいつらお似合いだな。
そして山を登り始める。そこまで大きな山ではないため1時間もあれば一周
できそうなくらいだ。とは言ってもここで迷子になってしまったら洒落に
ならない。ちゃんと来た道を覚えておかないといけないな。
琴葉「ここらへん、少し急だから気を付けて!っておわっと!」
言っているそばから琴葉が転びそうになった。
人の心配をするよりも前に自分で気をつけろよ………
咲良「やっぱり大自然の空気って澄んでいていいね~!」
俺「だよな。すがすがしいっていうか気持ちいいっていうか」
そう話をしていると遠くから"あった!"という声が聞こえた。
おそらくほかのチームが球を発見したのだろう。
大和「先を越されてしまった……これ奪うことってありかな?」
琴葉「ないに決まっているわよ。そんなん言っていないで早くいくよ」
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それでは次回お会いしましょう!アオでした~!