#6 テストと恋愛………
皆さん、こんにちは!アオです!
それでは「グループ恋愛がやばすぎる!!」をどうぞ!
テスト勉強という名の恋愛イベントがあった二日後………
絶賛テスト週間中だが、今日はもちろん作戦実行の日だ。
唯人「放課後、俺たちも予定がないから一緒にテスト勉強してもいいか?」
唯人が俺にそういう。俺は少しだけ考えた後
俺「ああ、いいよ。放課後に図書室に集合な」
唯人「ありがとう。杏にも伝えておくよ」
そう言って唯人は自分の席へ戻っていった。
唯人たちがいるので前回みたいに席を外して行うというものができない。
まあそれでも自然と二人は教えあうので結果としてはいい感じだろう。
放課後、テストまで残り四日ということもあってか前回来たよりも
図書室は混んでいた。なんとか席を確保した俺たちは座る。
並び順は自然と俺、大和、唯人そしてそれに対になるようにして
咲良、琴葉、杏が座っている。
早速、大和が琴葉に質問を投げかける。それに対して琴葉は
丁寧に教える。ちなみに幼馴染三人の中だと琴葉が群を抜いて
頭がよく、俺、大和の順に学力が続く。
唯人たちは会ったばかりなので未知数だがなんとなく
頭がよい気がする。そういうこともあってか大和は琴葉に
質問をしているのだろう。
そしてこの六人で、テスト勉強をするのは初めてだが
唯人と杏は日頃からこうやって勉強をしているのか大和たちと
同じように教えあっている………とは言ってもどうやら二人とも
頭が良いようでその姿は一度しか見ることがなかった。
完全に失恋気分になっていた咲良は、教えあっている二人を
見て吹っ切れたのかその力を勉強の方に注ぎ始めたようだ。
俺も頑張らなくちゃな……そう思ってテキストを解き進める。
その日は結局それだけで終わってしまった。
まあ、当初の目的としては二人の距離を近づけるというものなので
それは十分に達成したと言っても過言ではないだろうか。
そしてテスト週間最終日、高校に入って初めての定期テスト。
周りもかなりピリピリしている様子だ。
図書室へ行っても、周りがすごく集中しているので一言も
発せれないような状況だ………
そんなこんなでとうとうテスト一日目。恋愛もそうだけど
学生は勉学が一番重要だ。そのためにもこれまで勉強をしてきた。
休み時間も、ぎりぎりまで友達と教えあったり総復習をしている
姿がはっきりと確認できる。
先生「テスト開始!」
かなりぴりついた空気の中、始まったテスト。その緊張感は
シャーペンが走る音で判断できる。
………翌日の放課後。
大和「ふぅ~!やっとテストが終わった~!これで自由だ~!」
大和がうれしそうにそう言って伸びをする。
俺「そうだな。中学の復讐をもう少ししっかりやっておけば
よかったよ……」
そんな反省を言っていると琴葉が大和の頭を軽くたたく。
琴葉「たくっ、これから期末テストもあるでしょ。
完全に自由になったわけじゃないからね」
大和「わかってるって!よしっ、ちょっと走ってくるわ!」
そう言ってほのかに顔を赤くしている大和が走り去っていった。
咲良「……やっぱり大和は体育系ね」
俺「だな。でも、これで一区切りついたな」
唯人「この後、みんなでどこかに行かない?」
琴葉「いいね!あっ、でも大和が走りに行っちゃったし……」
俺「それなら、帰るときに俺から伝えておくよ。
どうせ、大和も三十分くらい走ったら満足するだろうし」
琴葉「そうね。じゃあ、そのことは朔に任せておくわ。
でも、どこにする?いつものショッピングモール?」
咲良「……それもいいけど、たまにはみんなで話しながら行く当てもなく
ぶらぶらするのはどう?いい天気だし」
珍しいことを提案するなと思いながら俺は
俺「いいな。そうすれば、大和もそのまま来てくれるだろうし」
唯人「じゃあ学校近くの公園に集合でどうだ?」
琴葉「いいわね。じゃあ帰宅したらそこに集合で!」
そうして俺たちはいったん解散することになった。
解散してから三十分後、俺は途中合流した大和と集合場所へ向かう。
大和「ありがとな。めちゃくちゃ手伝ってくれて」
俺「大和にしては珍しいことを言うな。まあ困ったときは
俺たちを頼ってくれ。咲良もいるし、全然協力するぞ」
俺がそういうと少しばかり沈黙が流れる……少し気まずいな……
大和「……いつ、気持ちを伝えた方がいいんだろう……」
大和がぽつりとそういう。俺は少しだけ驚いて
俺「別にいつでもいいんじゃないか?お前が伝えたいという
気持ちを持ったときで。別に焦らなくても……」
大和「それは知っているよ……でも、怖いんだ」
俺「?お前が怖いなんて珍しいな」
大和「茶化すのはやめてくれ。朔も知っているだろう、琴葉が
俺のことを好きじゃないことくらい……」
俺はなんて言ったらいいのかわからなくなった。
俺「……つまりお前の言い分としては、これまでの関係が
崩れることが一番恐怖だということだよな?」
質問に答えずに、俺は質問をぶつける。
大和「……ああ、その通りだ……」
俺「恋愛したことのない俺から言えることはないが……
悔いの残らない行動をすることじゃないか?」
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それでは次回お会いしましょう!アオでした~!