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#18 琴葉の誘い

皆さん、こんにちは!アオです!

それでは「グループ恋愛がやばすぎる!!」をどうぞ!

俺「杏は何も知らないんだから口を滑らせるなよ」

帰り道、俺は叱るようにして咲良に言う。

咲良「忘れてて……でもあそこまでやらなくてもいいでしょ」


咲良が危うく口を滑らせたので俺はとっさに咲良の口をふさいだ。

俺「まあ、確かにそうだったかもなそれはごめん」

咲良「でも二人に伝えておいた方が意識するようになって

   良い結果が目に見えている気がするけど?」


俺「確かに咲良の言うことは一理ある。しかしだ……

  意識しすぎてこれまでの関係に戻れなくならないか?」

咲良「そんなこと……あの二人のことだしありそう……」

俺「そういうことだ。だから二人には伝えずにこのまま

  行く末を見守った方がいいんじゃないかと思う」


咲良「朔、やっぱり恋愛に詳しい方なんじゃない?」

咲良がからかいながらそういう。

俺「何度言えば気が済むんだ……恋愛経験0の俺だぞ」

咲良「……確かにそうだよね。ここ数日、恋愛関係で

   いろんなことがあったから少しだけ詳しくなったのかもね」


そう言われればそこまでだが……自分で言ったもののなんだか悔しい……

咲良「まあ、ここからいろいろな恋愛体験に巻き込まれると

   思うから心の準備だけはしておいてね!」

巻き込まれる身にもなってほしいよ……そうして帰路に着いた。


翌日、いつものグループで話をしていると珍しく琴葉がそわそわしていた。

俺「おい、琴葉大丈夫か?なんだかいつもにまして落ち着きがないぞ」

咲良「確かに、体調が悪いの?」

琴葉「うっ、うんん。そうじゃないけどちょっとね……」

まるでこの話には触れないでほしいとでも言っているようだ。


それを察したのか咲良はそれ以上詮索しようとはしなかった。

さらに昼食中……

唯人「合宿があって楽しかったと思ったらまたテストかよ~……

   テスト勉強をしたくないんだよな~……」

唯人の言う通り二週間後にテストを控えている。

合宿が楽しかったと思ったらあっという間にテストだ……

テストとテストの間隔をもう少し遠くしてくれてもいいのにな……


杏「ゆっ、唯人社会でわからないところがあったから……その教えてほしい」

おそらく、咲良は心の中で"お~よく言った!"とか思っているに違いない。

唯人「ああ、わかった。食べ終わったらさっさと疑問を解消させるか」

やっぱり長い間一緒にいたからこそ感じられる空気みたいなものが

この二人の間にはある気がした。


昼休み、俺たちは離れて二人の様子をうかがっている。

唯人が教科書を指さしながら杏に説明をしている。杏はそれを

しっかりと聞いている様子がうかがえた。

咲良「やっぱりあの二人に距離を縮めることなんてしなくていいから

   さっさと付き合ってくれないかな~」

確かに咲良の言う通り、早く付き合っちゃえばいいのに……


俺たちがそうニヤニヤしながら二人を見ていると琴葉が加わる。

琴葉「二人とも何をしているのって……あの二人もしかしてそういうこと!?」

咲良「琴葉の思っているそういうことがどういうことかわからないけど

   まだ付き合っていないよ……まだね」

咲良はわざと最後に意味深な言葉を残す。

琴葉「はは~……そういうことか、やっぱりあの二人ってお似合いだなって

   前々から思っていたんだよね~」


本当にそうなのか定かではないもののざっと状況を把握したようだ。

琴葉「で、咲良たちはそれを手伝っているってことでしょ?」

咲良「その通りだよ!」

琴葉「面白くなってきたわね!」


俺をそっちのけにしてはしゃぐ女子二名。周りからの視線が痛いぞ……

咲良「あっ、そういえば提出するものまだ提出してなかった!

   すぐに戻るけどその間に何か進展あったら教えて!」

琴葉「わかった~!」

そう言って咲良はすごいスピードで教室を出て行った。


琴葉「テスト明けすぐの土日って時間ある?」

俺「えっと……確か大丈夫だったと思うけどどうしたの?」

琴葉「ちょっと買い物に付き合ってほしくて……いいかな?」

俺「わかった。テスト明けの土日な」

琴葉「うん、よろしくね」

そう約束を取り付けるとすぐに咲良が戻ってきた。


俺「はっや!!」

あまりの速さに声を出して驚く。

咲良「そうかな?やっぱりあの二人の進展を知りたいからさ~」

この言葉から咲良がどれほど恋愛好きかというのがわかる。


そして気が付けば、琴葉が消えていた。昼休みの時間にはそれ以外に

二人の進展は見受けられなかった。

まあ、メインなのは夏休み中に行く水族館と夏祭りなのだから

まだ慌てる時期ではない。


放課後、またもや集められる俺と杏。

集まるや否や咲良が一気に今日の杏の行動に褒め始める。

俺はそれを苦笑いで隣で聞いていた。

一通り咲良が話すと呼吸を取り戻して冷静になる。


咲良「二人の昼休みの様子は周りから見たら勉強を教えあっている

   カップルみたいなもんだよ!」

杏「でっ……でも私たちつ……付き合ってないし……」

咲良「あれは付き合ってる同然でしょ!それに二人は……」

咲良の話している後ろで俺が圧をかけていたこともありデジャヴだけは避けた。

読んでいただきありがとうございました!

ブックマークや評価を付けてくださるとうれしいです!

それでは次回お会いしましょう!アオでした~!

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