第240話 悪食の王
光の聖杯に注がれたエミリオの血を飲み干したレティーナがリック達を睨み付ける。うっすらと笑い口元から彼女は血を垂らしてる。綺麗なはずのレティーナの姿がリックには不気味に見えた。
「ぐわああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああ!!!! なにこれ…… 胸が…… 胸が…… 熱い! 焼ける…… 熱いいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー!!!!!」
急に胸を押さえて苦しみ始めた。突然のことにリック達が進む勢いを失い立ち止まってしまった。
「行くよ。あたしについて来な」
だが、メリッサは全員に構わず前に進むように合図を送る。エルザとリック達は武器を構え、慎重にレティーナ王妃へと近づいていく。
「レティーナ王妃! あんたを逮捕する! 動くんじゃないよ」
メリッサが一歩前にでてレティーナ王妃に槍を向けて叫んだ。第四防衛隊の六人で、レティーナを遠巻きに取り囲み、徐々に狭めていく。エルザはメリッサ後ろに立ち、レティーナの側に座っているアレク王子を心配そうに見つめている。
レティーナはまだ苦しそうにうずくまっている。
「ヒッグ…… お母様……」
「アレク王子…… やめなさい!」
「ダメだよ! チィ!」
アレクは立ち上がり、泣きながらレティーナの元へと向かう、メリッサは彼に向かって駆けだした。足元がおぼつかずに、手を前にだしよちよちと歩いてアレクがレティーナ王妃へとせまる。
「黙れ! うるさい! 近寄るな!」
「ダメーーーーーーーーーーーーーー!!! アレクーーーーーーーーーーーー!!!!!! いやああああああああああああ!!」
体を起こしたレティーナが、手をかざすと青白い氷の刃が飛び出し、アレクに向かっていく。エルザが悲鳴を上げる。だが、間一髪、アレクに向かって走っていたメリッサが飛び込んで彼を抱えてかっさらい地面に転がった。一メートルほど先でアレクを抱えてメリッサは膝をついた起き上がる。
「チィ!」
「メリッサ!?」
「イーノフ! 大丈夫だよ。あたしはいいからレティーナ王妃を捕まえろ!」
氷の刃がメリッサの左肩をかすめていたようで、メリッサは肩から血を流していた。左腕をダランと下げ、メリッサは膝をついた姿勢で、右手でしっかりとアレク王子を抱きかかえていた。メリッサの槍は彼女の足元に転がっている。レティーナはアレクに目を向けることもなく静かに立ち上がった。
「はははははは! 力…… 力がみなぎって来る」
立ち上がったレティーナは両手の拳を胸の前で握って笑っている。リック達は武器を構え彼女へゆっくりと近づく。気配に気づいたレティーナが振り向いた。
「我が名はレティーナ! 光の聖杯により王の資格を得たものである…… なんじゃ? みな頭が高い! 控えろ!」
「レッレティーナ王妃!?」
リックが声をあげた。振り向いたレティーナは、黒い体毛に覆われ、髪まで真っ黒になって、口が前にでて牙を生やし、頭には耳が生えて狼のようになっていた。二本足であるく黒い狼女へとレティーナは変貌していた。狼のようなったレティーナが目を鋭くし、リック達をみつめ上あごをあげて威嚇する。
「おっお母様……」
「ダメだよ。静かにしな! 王子!」
メリッサの右腕の中で、アレク王子がレティーナに向かって手を伸ばす。アレクに気付いたレティーナは舌をベロンと唇と舐めて笑った。
「あら!? アレク…… 生きてたの? お母様は王様になってお腹すいたの! だから…… 餌になりなさい」
両手に十数センチの短いナイフほどの、黒い四本の爪を立てたレティーナ王妃は、一瞬でドレスのスカートを自分で切り裂いた。スカートを腰の部分だけを残して動きやすくした、レティーナはアレクに向かって駆けていく。
片手でアレクを抱いた、メリッサが彼に覆いかぶさるように伏せた。
「この! 邪魔をするな!」
「うるさい、メリッサさん! アレク王子を…… 連れて逃げて!」
「あぁ…… ありがとう」
メリッサ達に向かっていたレティーナにエルザが斬りかかった。レティーナは両手の長い爪でエルザの剣を受け止めた。我に返ったリックはすぐにポロン達へ指示をだす。
「ポロン、ソフィア、メリッサさんとアレク王子をお願い! イーノフさん、ゴーンライトさんは俺の援護を!」
「わかりました。ポロン」
「わかったよ。リック!」
アレク王子を抱きかかえ、立ち上がったメリッサの元にソフィアとポロンが向かう。リックはエルザの援護へ向かう。
「キャッ!」
「エルザさん!」
剣を払われたエルザが尻もちをついた。ヨダレが垂れた口をぬぐいレティーナは、両手の爪でエルザに飛びかかろうと身構えた。
「わたくし…… お腹がすきましたの…… もうあなたでいいわ。」
レティーナ王妃がエルザに向けて飛び上がった。
「土の精霊よ。土壁!」
「クッ! なによこれ!?」
ゴーンライトが両手にもった盾を、地面につきたてて魔法をとなえると、エルザとレティーナの間に土の壁ができた。だが、身軽にレティーナは壁に爪を立てて登って上に立とうと足をかけた。
「無駄よ! エルザ……」
「甘いよ。王妃様! 炎の精霊よ、我に力を! 精密誘導爆破」
「ぎゃあーー!」
イーノフがレティーナに杖を向けて呪文を唱えた。彼女の顔と両手と両足首の近くで、小さい爆発が起こる。壁から手を離しレティーナが落下した。地面に叩きつけられそうだったが、レティーナはなんとか体勢をなおして着地した。
「チィ、王であるわたくしの邪魔をするなんて……」
「リック! 今だ!」
リックはレティーナ王妃に向かって駆けて、彼女の首をめがけて剣を振り下ろす。
「ふぅ…… あぶなかったわ」
ガキーンという音が王家の墓に響く。振りおろしたリックの剣は、レティーナの右手の長い爪で受け止められた。
「まだまだぁ!」
リックは右手にもった剣を持って押し込んでいく、爪と剣越しにレティーナとリックの目が合う。
「あら? あなた…… そうだ! 確かジックザイルが燃えちゃった時に居た子ね…… はぁ…… おなかすいた。あんたを食うわ!」
「えっ!? チッ!」
レティーナがあいている左手の爪で、横からリックを斬りつけてきた。リックはとっさに目の前の彼女の腹を蹴った。鈍い音がして、柔らかい感触がリックに伝わる。
「きゃああああああああああああああ!!!!」
蹴り飛ばされたレティーナは吹き飛び、舞台の中央で倒れていた、エミリオの近くの床に転がった。
「よくも…… 王を足蹴にするとは不届き者め!」
床に転がったレティーナは、すぐに起き上がりリックを睨み付ける。しかし、彼女がメリッサとソフィア達に守られながら、舞台から下りて行くアレク王子を見つけると視線はそちらに移動する。
「残念…… アレクは逃げちゃった…… こいつらも食いずらそうだし…… うん!? じゃあこれでいいわ」
「おい!? 何を!? やめろーー!」
レティーナが膝と両手をついて、足元に仰向けに倒れていた、エミリオの腹に食らいつく。ぐしゃっバキという肉が切り裂かれて骨が砕く音とぐちゃぐちゃと貪る音が響く。
両手足をついてレティーナが男の腹を食う姿は、本当の狼が獲物に食らいついているように見え、リック達はその異様な光景に言葉を失い動くことができなかった。
「何やってんだい! あんた達! 早くレティーナ王妃を捕まえな!」
「はっ!? はい」
メリッサの言葉にリックとイーノフが我に返り武器を構えて走り出した。レティーナが顔をあげ、血だらけの顔で、リック達を見て笑った。
「美味しかった…… エルザ! あんた…… 首を洗ってまってなさい! じゃあね……」
「待て!」
ニコって笑うとレティーナは舞台に置かれた、台の上に乗り飛び上がると、巧みに石の壁をつたって王家の墓の一番上の十字架にまで登っていってしまった。
「待て! イーノフさん! お願いします」
「任せろ」
十字架の上にイーノフが杖をレティーナ王妃に向けた。レティーナは十字架に手をかけて顔を上に向けた。
「うわわおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおぉぉぉぉぉぉぉーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーん!!!!!!!!」
レティーナ王妃が空に向けて高らかに吠えた。激しい鳴き声にリックとイーノフは耐え切れずに耳をふさいだ。
「はははっ!!! 王は必ずこの地へと帰る! 首を洗って待っていろ!!!!!!! 第四防衛隊!!! そしてエルザーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!」
レティーナは叫ぶと、転送魔法の白く光りに包まれ、空へと飛びあがってどこかへと行ってしまった。呆然とリックはレティーナの姿を見つめていた。
「いた!」
「ほら! もたもたしてっから逃げられたじゃないか! 何やってんだい。まったく! あんたもだよ。イーノフ!」
「すいません……」
「だって…… はっ! そうだ…… エミリオ!」
後ろからムッとした顔のメリッサにリックは頭を叩かれた。リックは自分がエミリオを食べる、レティーナ王妃に動じなければ捕まえれたと後悔するのだった。
「…… クッ……」
イーノフは食い散らかされた、エミリオの死体の元へ駆けていき呆然と立ち尽くしていた。メリッサは治療中だったのか、ソフィアとポロンに怒られて連れ戻されていた。
「ロバート! 町の警備を厳重にして…… すぐにレティーナ王妃を探すのよ」
「わかりました。手配します」
「リック! あなた達も捜索に協力して!」
「わかりました」
エルザは指示ですぐに大掛かりなレティーナの捜索が行われることになった。リック達も手分けしてレティーナの捜索に向かう。リックとポロンとゴーンライトは捜索に参加し、ショックを受けてるイーノフと怪我をしてるメリッサと治療のためソフィアは町へと残った。
リック達は近くの山へ森を捜索し、エルザ達は荒野の全域に人を派遣し、さらに王国各地に連絡し、レティーナの行方を捜査したが足取りはつかめなかった。
その日の夜に捜索を終えた、リックとポロンとゴーンライトがレイクフォルトの詰め所に戻った。三人は戻るとすぐにメリッサから会議室に呼ばれて、リック達は会議室へと向かった。会議室にはエルザとロバートと、ソフィアとイーノフが先に居て座っていた。
「あんた達…… ごめんね。疲れたろ? でも、明日も朝から捜索することになると思うから先に捜索場所の打ち合わせだけするよ」
リックが席に座るとメリッサが三人をねぎらった。直後に会議室の扉がノックされた。扉の近くに座っていたリックが扉を開けた。
「えっ!? あなたは……」
「アレク王子!? どうしたの? あなたはもう寝ないと……」
扉の前にメイドに手を引かれた、アレク王子が立っておりリックは驚く。うつむいて泣きそうな顔をしている、アレクの姿を見たエルザは、すぐに彼に駆け寄って声をかける。一緒に来たメイドが申し訳なさそうにエルザに口を開く。
「申し訳ありません。どうしてもエルザさんと一緒に居たいと言ってきかなくて……」
「そう…… わかったわ。ありがとう。じゃあ、アレク様こちらへ」
うつむいて何も言わない、アレク王子の手をエルザは、優しく取って自分の席に連れて行く。リック達に頭を下げて、彼女の膝の上にアレクを座らせた。
「みなさん、すいません。アレク王子も参加してもいいですか?」
「別にいいけど、子供が聞いても面白い話じゃないよ?」
「はい。大丈夫ですよね? アレク王子」
膝の上に座っているアレクに、微笑み問いかけるエルザ、彼はゆっくりとうなずいて返事をする。アレクはエルザと一緒にいると、少し安心したのか先ほどまで暗かった顔が少し明るくなっていた。
明日捜索する場所などの打ち合わせが続く。地図を見ながら考え込んでいるエルザの膝の上で、アレクが心配そうに彼女を見つめている。エルザは無意識に、アレクの頭をがゆっくりと撫でていた。エルザに撫でられながら、寂しそうにアレクは彼女の顔を見つめている。彼の視線に気づいたエルザが優しく話しかける。
「なあに? アレク王子?」
「エルザさん…… お母様は? ずっとあのままなのですか?」
「大丈夫よ。アレク…… きっと元に戻るわ……」
自信なそうに答えるエルザに、アレクは不安そうに怯えたような顔をする。光の聖杯の影響で姿が変わってしまった、レティーナを元に戻す方法などエルザが知る由もない。それでも彼女は王国を守る騎士としてレティーナに対処しなければならない。
「あなたには…… もう指一本触れさせないから……」
つぶやきながらアレクの頭を優しく撫でるエルザ。嬉しそうな顔をするアレク王子、エルザが撫で続けると安心したのか寝てしまった。まだ幼いアレクには今日の出来事は重く疲れて寝たしまうのはしょうがない。寝てしまったアレクをエルザは優しく微笑むのだった。
「大変です!」
「なんだ!? 会議中だぞ?」
「すっすいません。ですが……」
激しく扉がノックされ返事を待たずに扉があり、女性騎士が慌てた様子で飛び込んできた。慌てて立ち上がったロバートが応対する。
「エルザ…… 実は……」
「ほんとなの!?」
「あぁ間違いない。明日の朝にはここは……」
「帰って来るってこういうこと…… わかったわ。ロバート、すぐにクリューバー隊長にも連絡して! ごめん。誰か! アレク王子をお願い!」
「わかった」
ロバートが部屋を飛び出してき、会議室の扉の近くで待機していたメイドに、アレク王子を預けると、エルザはアレクの手を握る。
「必ずあなたのことは守るから…… おとなしくいい子にしてるのよ」
メイドに抱かれ、おとなしく寝てるアレク王子に、笑顔で優しく声をかけたエルザだった。彼女の顔はすぐに厳しくなり、席に戻るとリック達に話を始める。
「みんな。聞いて!」
「どうしたんだい? 急に?」
「連絡があって、レティーナ王妃が魔物の軍団が率いてレクフォルトに向かってきてるわ」
「なんだって!?」
レティーナが魔物を率いて、戻って来ると聞いて、会議室は騒然となる。エルザは周囲を見渡しながら冷静に淡々と話を続ける。
「軍勢はキラーサーベルウルフ、ギガントコブラ、ポイズンキャット、ファイアタートルにオークの歩兵が主力で数は十万以上よ」
「確かなのかい?」
「えぇ。レティーナ王妃の捜索に出ている部隊が南の平原で見つけたらしいわ。進軍の速度から到着は明日の明け方くらいらしいわ」
「でも、一体どうやってそんな軍隊を?」
「さぁ…… 何をしたのかわかりませんがおそらく光の聖杯の力でしょう。大きな遠吠えはもしかしたら王の帰還をつげるものだったのかしらね。かつてグラント王国は白い狼の王によって守られていたなんて伝説があるくらいですからね」
白い狼の王様と聞き、リックはどこかで似たような話を聞いたことがある気がし、首をかしげるがそんなことしている場合ではないと気づき、すぐに思い出すのをやめ話に集中する。
「えっと…… オークは今更だね。キラーサーベルウルフは前に戦ったし…… じゃあ、リック! ギガントコブラとポイズンキャットとファイアタートルの特徴は?」
「えっ!? その……」
「ギガントコブラは大きなコブラで鋭い牙を持ち、牛を丸のみできる大きさの蛇でここから少し西に生息してます。ポイズンキャットは北地方に生息する魔物で、寒冷地ですくない獲物を確実に仕留めるために爪に毒を持った馬くらい大きさの猫型の魔物ですね。ファイアタートルはこの南の荒野に生息する馬車くらいの亀ですね。大きな口での攻撃が脅威です。さらに火を吐くことができます」
「すごいです! ゴーンライトさん」
リックが王国の魔物生息図を出す前にすらすらとゴーンライトがすべてを答えた。ポロンがすごい目を輝かせてゴーンライトを見つめる。
「さすが! ドーンライクさんなのだ!」
「ちょっ!? ポロン…… 僕はゴーンライト!!!」
感心した様子でメリッサがゴーンライトをみてうなずき、リックに視線をうつし、眉間にシワを寄せた。
「じゃあ、後でリックは腕立てと……」
「そっそんな!? 急に質問するのはずるいですよ!」
「うるさい! あんたはいつまでも事前に学ばないんだから!」
口をとがらせて不満そうにするリックだった。エルザがリック達のやり取りを見て、笑いをこらえながら口を開く。
「プっ…… ゴホン! もう、いいかしら? 話を続けるのわよ」
「あぁ、ごめんよ。どうする? 十万じゃさすがに多いから立てこもるかい?」
「いえ…… 住民が避難する時間が必要ですから討って出ます!」
「討って出る? あんた達をいれてもここにいるのは全員合わせても千人くらいだよ?」
「大丈夫。勝算はあります。リーナとシェリルに動くように連絡をするわ」
「リーナさんって? どういことですか?」
「あぁ。なんかあるといけないから、ローズガーデンとテナルポリスに分けて、ビーエルナイツの本隊を駐留させてるのよ。何かあれば近くの森にテレポートゲートですぐに展開できるわ」
レイクフォルトにリーナの姿が見えなかったのは、留守番ではなく別の場所で部隊を率いてからだった。
エルザが会議室のテーブルの上に地図を広げて説明を始める。レイクフォルトは湖につきでた三角形の半島にある町で、陸路で入れる城門は一つだけだ。フォルト湖を渡っての侵入も可能だが、穏やかな湖面に船を浮かべれば、弓や魔法の格好の標的でさらにレイクフォルトに配置されてる水軍は熟練度も高い。内陸の湖に船を運んでの労力には見合う戦果は見込めない。レティーナにもその情報はあるので、おそらく彼女は城門を狙って進軍してくるだろうとエルザは予想していた。
「私達がレイクフォルトから撃ってでて荒野で敵を足止めします。敵は私達が少ないことをわかってるので一気に来るでしょう。敵を食い止めてるうちにリーナ達と合流し一気に敵を殲滅します」
「あたしらは囮ってわけか……」
「そうですね。住民の避難もあるので…… 時間を稼ぐ必要があります。危険ですが……」
「大丈夫さ。せいぜい敵の目を引き付けるようにするさ。みんな準備しな!」
「わかりました」
笑顔のメリッサが、立ち上がりリック達に叫ぶ。全員立ち上がり、彼女に返事をし、互いの顔を見合わせて頷くのだった。