第193話 懲りない人
リック達がアンダースノー村に戻ろうと、詰め所をでると、通りの向こうから見慣れた人たちが歩いて来た。
「あっあれは…… メリッサさん達か」
先頭を歩くメリッサが、リック達に気付いて手を振り、ソフィアとポロンが手を振り返した。近づいて来たメリッサはリックがなぜもう戻って来てるのか尋ねる
「どうしたの? あんた達はアンダースノー村の警備だろ? しかもなんでミャンミャンとタンタンが一緒にいるんだい」
「あぁ。はい。アンダースノー村で二人に会ったんですよ。二人はココに黙って来たので隊長に相談してたんです」
「ふーん」
真面目な顔してメリッサは、頷きながらリックの話に耳を傾けていた。
「ミャンミャンがどうしても雪花祭りに隊長に出たいっていったら、隊長が雪花祭りの間だけアンダースノー村の臨時防衛隊員にさせるって」
リックはメリッサにカルロスから渡された、臨時防衛隊員申請書を見せて説明する。
「でも、ココは? 二人を勝手に動かしたらココに……」
「ココは隊長が説得するそうですよ」
「またかい。隊長ったらココが自分に怒らないと知ってて…… あいつ…… まぁいいや。わかったよ。リック二人をよろしくね。防衛隊より冒険者の方が数倍楽だって思わしてやりなよ」
「ははっ、わかりました」
口調が冗談ぽく二人に厳しさを教えてやれメリッサが言うと、ポロンとソフィアはオーと手を挙げて笑いながら答えていた。ミャンミャンは苦笑いをしてタンタンは彼女の背中に隠れている。メリッサはタンタンの方を向いて不思議そうな顔していた、彼がミャンミャンの背中から少し顔をだすとにっこりとほほ笑む。メリッサの顔を見たタンタンが、また慌ててミャンミャンの背中に隠れる、メリッサは不満そうに彼を軽くにらむのだった。
「(メリッサさん…… 達は慣れてるからいいですけど、タンタンがすごい怯えてるから睨むのやめてあげてください。怖いよねぇ。こんな大きな人にあやしい笑顔でこられたね)」
リックはタンタンに同情するのだった。
「メリッサさん達はどこに行ってたんですか?」
ソフィアがメリッサさんに笑顔で尋ねる。
「あぁ次の仕事の打ち合わせで冒険者ギルドにね」
メリッサが回答すると、なぜかイーノフが勝ち誇った顔をし、リックに近づいてくる。近づくイーノフから、スーッと鼻にぬけるような、甘い香りがイーノフさんから強烈に発せられていた。思わず顔をしかめるリック、ほんのりと香ればにいいのだが、においがきつすぎて逆に臭い。
「やぁ! リック! フッ…… 残念だったな」
「イーノフさんからお菓子のにおいがします…… でも、きつすぎです…… くさいです」
「におうのだ! クサイーノフなのだ」
「なぁ臭いだろ? もう…… たっぷり香水をつけてるのさ。二人とも言ってやってよ。いくらいい香りでもつけすぎるとくさいって」
「なっなんだと!? メリッサ! ソフィアとポロンは子供だからわからないんだよ。これくらいしないと! ぼっ僕はシーリカ様に……」
ソフィアとポロンが、鼻をつまみながらイーノフに文句をいうと、イーノフは悔しそうな顔で言い返していた。なお、彼はソフィアのこと子供と言っているが、シーリカはソフィアやリックよりも年下だ。
「イーノフさんはなんで甘い香りをさせてるんですか?」
「ふふふ…… リック!今回は僕達がシーリカ様の護衛を担当するんだよ」
「えぇ!? そうなんですか?」
「あぁ。残念なことにね…… あたし達がシーリカ様に同行して雪花祭りの間、シーリカ様を護衛することになったんだ」
「ははは。今回は僕が活躍するのを君は指をくわえて見ていたまえ! しかも僕の仕入れた情報だとシーリカ様は甘い香りが好きなはず…… ぐへへへ」
イーノフは護衛する、シーリカの好きな香りを漂わせ、気に入られようという姑息な手段に出たようだ。まぁ確かに臭いよりかはましだが香水をつけすぎてきつい匂いはシーリカも気に入らないのではと思うリックだった。
何を想像してるのかわからないが、イーノフはいやらしい笑みを浮かべていた。眉間にシワをよせ、すごい顔でメリッサがそんなイーノフを睨んでいる。リックはこのままにしていいのかと一瞬だけ迷って放って置くことにした。
「ミャンミャンさん。このにおいどうですか? シーリカ様が好きなにおいですよね?」
「えっ!? あの……」
シーリカの友人であるミャンミャンに、笑顔でイーノフさんが尋ねている。少し驚いたミャンミャンが、気まずそうに口を開いた。
「あっあの…… 言いにくいんですけど…… シーリカって甘いにおいってあまり好きじゃないんです。修道女だから好きなお菓子はあまり口にしないし、お花のにおいが好きだって言ってましたよ……」
言葉に詰まりながら話すミャンミャン。イーノフは偽の情報をつかまされたようだ。青い顔してワナワナとイーノフが震えだす。
「わぁぁぁ!? メリッサ! 大変だ。違う香水を買いに行かなきゃ! …… ぐふ!」
「うるさいね。もうそれでいいだろ? 殴るよ?」
「だからもう殴って…… ごめんなさい」
泣きそうな顔でメリッサの手を引っ張ったイーノフに、イラついた表情のメリッサが良い一撃をお見舞いしていた。殴られて当前か、むしろメリッサがよく耐えた言うべきだろう……
「じゃあ、あたし達は詰め所に戻るからね。リック達も気を付けていくんだよ。また、雪見祭りの会場で!」
メリッサは襟首を掴んだ、イーノフをヒョイッと持ち上げ、詰め所に連れて行った。この後の彼は、殴られるのか蹴られるのか、想像するだけで怖くなるリックだった。
「さて、俺達もアンダースノー村に戻ろうかな。うん!? なんか忘れてるような…… あー!!」
メリッサ達と一緒にいるはずの、ゴーンライトが居ないことに気付いリックが声をあげた。声をあげたリックにミャンミャン達が視線を向けた。心配そうにソフィアが近づいて彼に声をかける。
「どうしたんですか?」
「えっ!? いや…… なんでもない。さぁアンダースノー村に帰ろう」
「はい」
ソフィアに声をかけられたリックは、冷静になりメリッサが何も言わないということは、ゴーンライトが居ないことは別に気にすることはないと判断し任務に戻ることにした。
リック達は詰め所に来た時同じように、ポロンとリックはテレポートボールで、ミャンミャン達はソフィアの転送魔法で、それぞれアンダースノー村へと戻るのだった。
最初に行ったときと同じように、アンダースノー村の少し手前の街道から、少し離れた平原に到着した。先についていたソフィア達が街道沿いに立って並び反対側を見ていた。
「ソフィア、どうしたの?」
「リックあれをみてください。すごいですよ」
「お花が並んでるのだ!」
「えっ!? こっこれは?」
嬉しそうにソフィアが街道の反対を指さしてリックに見るように促す。ソフィアが指している方向に視線を送ると、リック達が立っている街道の反対側に茶色の鉢に、植えられた青い雪見花がずらっと並んででいた。来た時はなかったので不思議に思った、リックがふと街道の先に視線をむけると、村人が居て鉢植えを並べているのが見えた。
「近くでみたいです」
「見るのだ」
「あぁ、ずるいです。ソフィアさん、ちょっと待って!」
「わぁぁポロンちゃん! 待って」
ソフィアは街道で、鉢植えに向かって駆けだし、それにみんなが続いていく。
「もう、ソフィアが一番はしゃいじゃって…… しょうがないか。道に花が飾られて綺麗で俺もなんとなくワクワクするしな」
リックは微笑んでソフィア達の後を追いかけるのだった。リック達は街道の向こう側にいって近くで雪見花をみえていた。しゃがんでソフィアとポロンが嬉しそうにしてる。
「あれ!? リックさんじゃないですか?」
「ゲルプさん。何をしてるんですか?」
声をかけられて振り返ったリック、そこには花屋のゲルプが雪見花の鉢植えを、荷車に乗せて立っていた。
「明日の雪見祭りの準備ですよ。村に来る聖女様を迎える為に村の前の街道を花でかざるんです。しかもこの雪見花は僕と奥さんで栽培したんですよ!」
「ふぇぇぇ、素敵ですね」
「ほんとう、すごい綺麗」
「おっ! きれいなお嬢さん二人に褒められるとうれしいですね」
褒められたゲルプは誇らしい顔をする。ゲルプの話によると、明日にまでに両脇に雪見花の鉢植えを並べ、聖女シーリカと観光客を迎えるという。街道の両脇に並んだらさぞ綺麗なのだろうが、リック達は任務のためゆっくり見ることはできないだろう。ソフィアとポロンは少し残念そうだった。
ゲルプと別れたリック達はアンダースノー村の防衛隊へと戻った。ミャンミャンとタンタンを一緒なので、グァルバは戻って来たリック達を見て首を傾げた。リックはグァルバにカルロスから預かった臨時防衛隊員申請書を渡す。
「えっ!? 臨時防衛隊員だと!?」
グァルバが難しい顔で隊長の書類を見た。ミャンミャンとタンタンは少し緊張した顔でグァルバの顔を見ている。立ち上がり、グァルバがゆっくりとミャンミャンとタンタンの前に立つ。彼の顔は変わらず難しい顔をしていた。反応を見ていたリックが断れるのかと不安がよぎる。
「いやー! 助かります! 人手が足りなくて困ってたんですよ」
急にニコッと笑ったグァルバは、ミャンミャンとタンタンの手を取って握手した。
「はい。頑張ります!」
ホッとした表情のミャンミャンとタンタンは、嬉しそうにはずんだ声でグァルバに答えていた。
「人手が足りないと聞いたんですけど…… さっき町を見たら観光客とかは少ないみたいですけど」
ミャンミャンがグァルバさんに尋ねる。グァルバは少し申し訳なさそうな表情をする。
「それが…… ゲルプさんがシーリカ様の他に来賓を増やしたもので警備をより厳重にしなきゃいけないんですよ」
「確か内緒ですごい人を呼んだって……」
「リックさんはご存知でしたか…… そうなんですよ。シーリカ様は教会や国から護衛がでるんですが、その方は…… はぁ……」
ため息をつくグアルバ、リックはもう一人のゲストが気になる。警備を厳重にしないといけない、人物とはもしかして王族のアナスタシアなどだろうか。
「いったい誰なんですか?」
「えっと。私は知ってるんですけど…… ゲルプさんに黙ってろって言われてて…… みんなを驚かしたいからって……」
「えっ!? 俺達にも口止めを? 警備をするのにですか?」
「退役したとはいえ元将軍の命令ですから……」
「そうですか……」
申し訳なさそうに頭をかくような仕草をするグァルバだった。ゲルプは退役時に階級が上がっており、町の防衛隊にも影響力があり、防衛隊の隊長であっても、彼の言うことに逆らうことは難しい。リックはグァルバの言葉に渋々納得し引き下がる。
「じゃあ、ミャンミャンさんとタンタンさんは明日からリックさん達と一緒に第三副会場の方の警備をお願いしますね」
「はい!」
「わかりました」
リック達の警備担当は第三副会場だという。雪花祭りは村の東西南北ある小さい広場を四つの副会場と、町の中央の大きな広場の主会場がある。東が第一、南が第二、西が第三で、北が第四、副会場となっている。副会場、主会場ともに家を花で飾ったり、食べ物やお土産品などを扱う屋台が出てにぎわう。
「それじゃあ、今日はこれで勤務終了でいいですよ。明日は朝から雪花祭りの警備をお願いします。宿泊用の部屋は二階あります。全て空いてるので適当にお使いください」
リック達はアンダースノー村の防衛隊の詰め所の二階に向かうと、木でできた床と壁の廊下の左右に二つずつ扉がある。部屋はあまり広くなく、一部屋に左右の壁に二階建てベッドが二つ置かれていた。ソフィアとポロンが同じ部屋に入り、リックを手招きしてる。
「私とリックとポロンは一緒でいいですよね?」
「待ってください。ポロンちゃんはわかりますけど…… なんでソフィアさんとリックさんと一緒なんですか?」
「えっ!? いつも同じ部屋ですよ?」
「はぁ!? リックさん? いつもソフィアさんと? 不潔です!」
「いや、それは……」
「そうだ! いつもポロンちゃんと同じ部屋なんて! この変態!」
ミャンミャンが部屋割りに文句をつけ、弟のタンタンも姉に乗じてリックに文句を言う。リックはめんどくさそうに姉弟に答える。
「俺達は寮でも一緒だから普段から一緒の部屋なの! もう…… 分け方なんかなんでもいいよ。じゃあ俺とタンタン、ミャンミャンとポロンとソフィアで分けるか?」
「えっ!? タンタン? どうする?」
「ぼっ僕? うーんと…… えっと……」
頬を赤くしてタンタンは、手を体の前で組み、チラチラとポロンの顔を見た。
「ぼっ僕はポロンちゃんと…… 二人っきりが……」
「ダメ! 俺がゆるさん!」
「うん。タンタン…… 私もそれは許さない! もういいわ。あんたはお姉ちゃんと一緒! じゃあ、リックさん達おやすみなさい」
「そっそんなぁ…… それにお姉ちゃんまだ寝る時間じゃ……」
「うるさい! いいからお姉ちゃんと来なさい!」
首根っこを掴まれてミャンミャンに、隣の部屋まで引きずれていくタンタン。部屋に押し込まれる直前まで、手を前にだしてタンタンはポロンに助けを求めていた。
「おやすみなのだ」
ポロンはタンタンに笑顔でおやすみと言って手を振っていた。
「(うん。ポロンは挨拶できていい子だね)」
拳を握ってリックはポロンを笑顔で見つめていた。リックとポロンのソフィアは、夕飯を一緒に食べ、アンダースノー村へと散歩に行ったりとし夜を過ごした。
翌朝、リック達は起きて準備をし警備担当である第三副会場へと向かう。臨時とはいえ防衛隊員となったミャンミャンとタンタンには制服と装備が支給される。二人とも制服に鉄の胸当てと腰当てをつけたライトアーマーを身に着けている。タンタンは背が小さく支給品ではサイズがないのでライトアーマーは、ポロンの予備を装備した。
第三副会場へは、アンダースノー村の防衛隊詰め所から出て、前の通りをまっすぐ行き、主会場である大きな広場を西に抜け、しばらく歩くと着く。リック達は会場に行くまでも、怪しい奴が目を光らせていた。昨日と比べ観光客らしい人達が目立っていた。ミャンミャンとタンタンとポロンを先行させて、リックとソフィアが後ろからついて歩く。この並びであれば三人が見逃したのをリックとソフィアでカバーできるからだ。
「えっ!? ちょっとなにこの状況? タンタンはポロンちゃんと? こっちはこっちで普通に手をつないでるし! 何なのよ!」
振り向いたミャンミャンが、一人でなんか騒いでいる。
「ミャンミャン、どうしたの?」
「見てくださいよ。タンタンはポロンちゃんの隣で……」
「あっ!」
ポロンの制服の袖をタンタンが、つかんで並んで歩いていた。リックは眉間にシワを寄せ不機嫌な顔に変わった。
「タンタン! ポロンの袖をつかむんじゃない!」
「えっ!? 袖をつかむくらい良いじゃん! リックおにーちゃんとソフィアおねえちゃんはずっと手をつないでるじゃん!」
「うっ…… それは……」
「そうよね…… よくよく考えたら、タンタンだけじゃなくてリックさん達もおかしいわよね。じゃあ、私もリックさんの隣で手をつなぐ!」
「なんでそうなるんですか。ダメです!」
「なんでですか!? いいじゃないですか! 独り占めはよくないですよ!」
ミャンミャンとソフィアがにらみあい、タンタンは二人を見て笑って面白がってる。ポロンがみんなの顔を見て悲しそうにする。
「喧嘩はダメなのだ! 仲良くするのだ」
「ポロン…… ごめんね」
「ごめんなさい。ポロンちゃん」
「ポロンちゃん…… そうよね。仲良くしなとダメよね。ごめんね」
「ごめんなさい。ポロン」
腰に手を当て、泣きそうな声で、みんなに注意するポロン。彼女は喧嘩するの嫌で、仲良くしていてほしいのだ。みんながポロンに謝って静かになると、ポロンは歯を出してナオミのように二カッと笑った。
「ポロンが解決するのだ!」
「えっ!?」
ポロンがタンタンを連れて、ミャンミャンとソフィアの真ん中で手をつながせた。ポロンはリックと手をつないで満足そうな顔をする。
「これでみんないいのだ!」
「わっ! ちょっとポロン!」
リックの手をポロンが引っ張って歩き出す。前のめりになりながらリックは踏ん張ってポロンと並んで歩く。二人の後からソフィア達がついて来る。
「うふふなのだ。いつもソフィアと一緒ばっかりなのだ。たまにはポロンが一人でリックなのだ」
「もう…… ポロン……」
「リック…… ポロンずるいです」
横を向いてポロンはリックを見て、嬉しそうに笑っている。少し後ろでソフィアの悔しそうな声をあげている。
リック達は警護する、第三副会場へと到着した。周囲に家が並ぶ小さな広場で、雪花祭り用に広場を囲む家にそって植木鉢に赤や黄色の色とりどりの花で彩られていた。さらに家のベランダや窓も花が飾られ、会場に足を踏み入れると花に包まれているような感覚になる。リック達が着いた時には、五つほどの屋台が開店の準備をしていた。
リック達が警備するのは、第三副会場の三つある出入り口だ。ソフィアとポロンが、ここに来た時につかった一番大きい出入り口を担当し、ミャンミャンとタンタンは村の出口に通じる出入り口を担当する。残ったリックは路地裏へ続く、ひっそりと会場の端にある出入り口を担当する。
各自が持ち場へとついた、しばらくして主会場の方から歓声が副会場にも聞こえた。町長により雪見花祭りの開催がつげられたのだ。副会場の雪見花祭りは、中央に役場の係員が声を上げ静かに開催をつげる。
警備を始めてすぐに聖女シーリカが到着し、スノーベリー山へむかったという情報が、アンダースノー村の防衛隊員からリックに伝えられた。ミャンミャンは知らせを聞いて、心配そうにしていたが、警備担当のリック達は動くわけにはいかない。
雪花祭りが始まってから、リックの周囲ではおだやかな時が流れる。時々、喧嘩のような騒ぎがあるが、駆けつけるとすぐに収まる。
「うん!?」
第三副会場の中央が騒がしくなった。一人の男の人がリックに向かって駆けて来た。
「兵士さーん! 一緒に来てくれ…… 猫が…… 猫が……」
男は会場の中央を指しながら、一緒にリックに来るように訴えて来るのだった。