冒険者ギルドはちょっとワケアリ?
「行くかって言ってたけどどこにギルドがあるかわかってるの?」
「・・・・・・」
「見切り発車?」
「お前武器のくせによくそんな言葉知ってるな!賢いな」
「まあな」
「いや誤魔化されないかな!どこにあるかわからないのか?」
「わかるわけないじゃん!でも、なんとなく屈強な男がいるところに行けば良いんだろ」
「まあな」
黒野は冒険者ギルドがどこにあるかわからないまま歩き続けた。するとイメージ通りの魔法使いの格好をした女性が木製のボロい建物に入っていくのを見つけた。
「これが冒険者ギルドか?なんか思ったよりボロいな」とボソッと呟くと中から剣を持った女性が飛び出してきた。
「ボロいって言ったのはお前か?」
「いいえ」
「お前だな。お前冒険者か?」
「登録をしようと思って」
「登録⁉︎本当に?登録してくれるならボロいって言ったことも許してやるよ!早く中に入って」
「はい」
「冒険者の登録ってそんなに嬉しいことなんですか?」
「そりゃあうちにとっては最高だよ!」
黒野はうちにとってはという言葉に違和感を覚えたが、女性に促されるままに登録をした。
「登録は終了だな。そういえば自己紹介してなかったな。私は、イエナだ!よろしく」
「黒野です。よろしくお願いします!早速なんですけど依頼を受けたいんですけど」
「そうだな。じゃあ、まずは薬草採取をやってもらおうかな」
「わかりました!」
黒野は薬草採取の依頼を受け、薬草が生えていると言われている近くの森に向かった。