1.佐々木ゆうきの考え
初投稿です!!
気楽に読んでください!!
アドバイスもお願いします(๑ ᴖ ᴑ ᴖ ๑)
ここはある田舎の小学校だ。
周りは山に囲まれ、近くにはメダカ達が泳ぎ回る川も流れていた。
耳をすませば虫たちの声が聞こえ、クシャッとした笑顔で笑う近所のおばさんもいれば、酒を手に取りながら毎晩冗談を言うおじさんもいた。そんなのどかで平和な町である。この、のどかで平和な町の小学校で一際変わったクラスがあるのであった。
《プロフィール》
名前 佐々木 ゆうき
出席番号 4
誕生日 9月1日
特技 サッカー
クラス 6年1組
その他 特になし
俺はこののどかで平和な町で育った。
名前は「佐々木ゆうき」どこにでもいそうな名前だ。勇気のある子供になって欲しいと思い、つけたらしい。(ありがちな理由だ)
親は元々都会に住んでいたのだが、自然のあるところでのびのびと暮らしたいと俺が3歳の時にここへ引越してきたのだ。一人っ子だったので近所のおじさんやおばさんにはよくしてもらっていた。
ここはド田舎なため高齢化が進み、今の小学校の全校生徒は71人。俺のクラス、6年1組も11人しかいない。男子5人女子6人ときれいに別れていた。
そもそもうちの学校は全ての学年、1クラスだけしかないのだ。
運動会もクラスを半分に分けて行われる。クラスメートも先生も変わらない。
新学期が始まるワクワク感を味わえないのは残念だ。
俺が言った情報だけだとまるで島の子供たちのように学年関係なくみんなで協力して行事をやっていき、休み時間もみんなで外遊びをする、そのように考えた人も多いのではないか。うちの学校はそのようなことは起きなかった。
その原因は俺のクラス「6年1組」だったのだ。
自分でもそのことは理解している。
俺は1年生の頃からその異変には気づいていた。
紙に黒い絵の具を塗るように簡単に自分の想像していた小学校生活が崩れていったからである。ヤンキーだらけの怖い集団だった訳でもなく、俺を誰かがいじめるわけでもなかった。
ただ「一人一人の個性が強すぎるクラス」だったのだ。
それを聞いただけでは「個性があるなんて面白そうなクラスではないか」とみんな思うだろう。だが強調したいのは個性が「強すぎる」ということなのだ。それも1人2人でなく、俺以外の10人全員が強烈な個性を持っているのだ。まるでマンガに出てくる超変人なキャラクターが10人周りにいるようなものである。俺はその10人の重荷を背負ってこの6年間をすごしてきた。先輩も後輩俺たちを白い目で見た。そして俺たち6年1組にはこんな呼び名ができた。
「奇跡の11人」というものだった。
聞こえは悪くないのだが、先輩が「こんなにいろんな個性を持つ人間が揃うのは奇跡だと思うよ」と言ったのがきっかけで俺も何故か入れられ、こんなあだ名で呼ばれるようになった。しかも先生たちもとても気に入り、影では「奇跡の11人」と呼んでいるのだそう。これまで俺らを指導してきた担任の山田先生もなんとか授業をこなし「すごいクラスに当たりましたね」と周りの先生にいじられているそうだ。歴史に残るクラスともいわれたそう。「奇跡の11人」であるということからうちのクラスは避けられていた。そのため、ほかの学年との友情は芽生えなかった。
この小学校6年間で、俺はあいつら10人と様々なことを経験した。
でも、相手の心は読めるようなものではなかった……
だがこの小学校時代は俺にとっての大きな変化を生み出したのかもしれない。
この小学校生活は誰よりも充実していたと感じることができたのだった。