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ネル・フェルル

シャーロットと別れ森を抜けようとするグレンの前に金髪少女とゴブリンが現れ、ここから二人の運命の旅が始まるーーーー

『ナンダ・・・・・・オマエ・・・・・・ジャマスルナラ・・・・・・コロス・・・・・・』

「・・・・・・」

森を抜けようと探索しているグレンの前に全身泥まみれな少女と巨大なゴブリンが姿を表した

「はぁ・・・・・・」

(前の俺ならこんな雑魚一秒もあれば倒せたが・・・・・・)

(今の俺じゃ倒せるかどうかすら怪しい・・・・・・)

グレンの今の魔力は100

一度でも魔法を使えば全身動かなくなるのだ

(そんなリスクを追ってまであいつを助ける意味はないしな・・・・・・)

「邪魔なんてしない・・・・・・好きにしろ」

『ソレナラコロサナイ・・・・・』

ザザッ

「・・・・・・ケテ・・・・・・」

(すまんな・・・・・・お前を助ければ俺が食われちまう・・・)

「お願い・・・・・・」

「助・・・・・・けて・・・・・・」

『オマエハ・・・・・・キョウカラ・・・・・・オレノ・・・・・・ドレイニ・・・・・・シテヤル』

ゴブリンは巨大な手で少女を掴む

「お願い・・・・・・」

「・・・・・・」

『ニンゲン・・・・・・ハヤクキエロ・・・・・・』

グレンは森の中へと戻って行った

『サッソク・・・・・・アジミスルベ・・・・・・』

「い・・・・・・いやぁ・・・・・・」

ドバッ

『?』

少女を舐めようとしていたコブリンの腕からいきなり大量の血が溢れ出す

『ナンダ・・・・・・コレハ・・・・・・』

『チガ・・・・・・トマラナ・・・・・・イ・・・・・・』

バタンッ

ゴブリンは大量の血を流しながら勢いよく倒れた

「何が・・・・・・起きたの?」

「大丈夫か」

グレンが森から姿を表す

「あなたはさっきの・・・・・・」 「今の・・・・・・あなたがやったの?」

「まぁな」

「今のは・・・・・・魔法・・・・・・?」

《血液の雨【イヴァポレイション】》

禁呪指定最上級発熱系攻撃魔法

相手の体内に超高熱エネルギーを発生させ、体中の水分を蒸発させあらゆる穴から血液を噴出させる

最終的に超高熱エネルギーを爆発させ相手自体を消散させる魔法である

グレンは去ったふりをして木の影に隠れゴブリンにきずかれぬようスキル:遠距離操作でゴブリンに魔法をかけた

スキル:遠距離操作とは遠く離れていている

敵に魔法をかけられる魔王特有のスキルだ

「立てるか?・・・」

「あっ・・・・・・はい・・・・・・」

グレンは起き上がろうとする少女に手を貸す

「あの・・・・・・魔王様・・・・・・助けて頂きありがとうございました・・・・・・」

「!」

「俺が魔王だと知っていたのか・・・・・・」

「いえ、禁呪魔法を使えるのは魔王だけですので・・・・・・」

「そうなのか・・・・・・」

(なんか適当にステータスビジョン開いた時に見つけた魔法を使っただけたんだけど・・・・・・)

(ん?・・・・・・禁呪魔法ってことは膨大な魔力を使うんじゃ・・・・・・?)

「魔王様・・・・・・ほんとうに助けて頂きありっ」

バタンッ

グレンはその場に倒れる

「?!」

「魔王様!魔王様大丈夫ですか?!」

(やっぱこうなるよな・・・・・・)

グレンの魔力は100である

下級魔法をうつので精一杯だ

それなのに最大魔法の禁呪魔法など使えば

大きく魔力が上回り、身体は急激に減った魔力に耐えられずに動かなくなってしまい、意識も無くなってしまう

(やっぱ・・・・・・人助けなんてするんじゃ無かった・・・・・・)



「・・・・・・ッン」

「ここは・・・・・・」

グレンが目を覚ます

「俺また倒れたのか・・・・・・」

グレンは周りを見渡す

「泉?・・・・・・森を抜けたのか・・・・・・」

そこには大きな泉があった

グレンは起き上がる

「もう今後一切人助けはしないようにしよう・・・・・・」

(そうえばあの少女はどこ行ったんだ?)

ジャバンッ

泉の中から肌が白く金髪の裸の少女が現れた

「あっ!魔王様!ようやく目を覚まされたんですね!」

少女が泉から駆け寄ってくる

「お前が助けてくれたのか?」

「うん!」

「あっ!偉大なる魔王様にうんなどと親しい言葉なんて・・・!」

「そんなことは気にするな、いつも通りの喋り方でいい」

「して、お前の名はなんだ」

「ネル・フェルルです・・・・・・」


最後まで見て下さいありがとございます!

ついに今作のメインヒロインであるネルが

登場しました!!この二人の出会いが世界に大きな影響を与えるんですがそれはまた別のお話で!!次回もお楽しみに!!

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