漫才1
ツッコミ「どうも~●●です」
ボケ「どうも~」
ボ「いやー今日も天気がよくて絶好の潮干狩り日和ですね! 」
ツ「いや漫才しよ? 」
ボ「え? みんな潮干狩りしにきてるんでしょ? 」
ツ「いや海じゃないしね」
ボ「潮干狩りは場所じゃない! 心なんだ! 」
ツ「……まぁそういうわけでね、漫才を元気にやっていこうということなんですけど」
ボ「スルーかよ!」
ツ「君、将来の夢とかあります? 」
ボ「海江田万里」
ツ「……つっこみづれぇー。」
ボ「優秀な政治家さんなんでね」
ツ「ノーコメントでいきます。僕はねー、小説家になりたいんですよねー」
ボ「あー小説家ね。」
ツ「ベストセラーとか書いたらすごいお金入ってくるしね」
ボ「うんうん」
ツ「いまではお笑い芸人でも芥川賞とったりするから」
ボ「でも小説家もたいへんですよ」
ツ「まぁそれはそうだろうね」
ボ「ツイッターしたり海外サッカーみたり」
ツ「それ仕事じゃないから!やってる人いるけど! 」
ボ「あと〆切とかあるからね、売れっ子だと」
ツ「なるほどね」
ボ「編集さんとの関係もあるし」
コンコン
ボ「先生!原稿まだですかー!? 」
ツ「今書いてるから」
ボ「えっ!?この時代に手書き!? 」
ツ「それはいいだろ!その方が気分が乗るんだよ! 」
ボ「先生の作品の『バスマジックリン殺人事件』の次回作、待ってる人が大勢いるんですよ! 」
ツ「そのタイトルで!? 」
ボ「はやく2608作目書いて下さいよ~」
ツ「絶対そんな続かないと思うんだけどなぁ…… 」
ボ「早く書かないと先生の耳かきヤスリで鋭利にしますよ」
ツ「それはやめて! こわいよ! 」
ボ「だって待ってるの暇なんですもん」
ツ「お茶とか入れてよ」
ボ「しょうがないにゃあ……」
ツ「そんなキャラだっけ……? 」
ボ「はい、ご主人様♡」
ツ「そういうお店見たいになってる! 」
ボ「いいから書けよ」
ツ「はい」
カキカキ
ボ「よしできたぞー! 」
ツ「どれどれ……」
(読むふりをする)
ボ「ここの表現が、視覚にとらわれ過ぎていて広がりがないですね」
ツ「そ、そうか」
ボ「ここの文章のこの比喩は幼稚ですね」
ツ「うん……」
ボ「あとヒロインとの恋がうまくいきすぎです。これだと感情移入が~」
ツ「わかった、わかったから」
ボ「さらに~」
ツ「まだあんのかよ! もういいよ! ベストセラー作家なのに口出しされすぎだろ! 」
ボ「だって私、ほんとは海江田万里より小説家になりたいんだもん! 」
ツ「お前もそうだったのかよ! もういいよ! 」
ボ・ツ「ありがとーございましたー」