幼馴染に、片思い。
あらすじにもかいたとおり、長編放ったらかして書いたやつです。まぁ、一応、甘々な砂糖吐きそうなヤツ目指してます笑
「ねぇ瞬、こないださ・・・告白、されたんだってね。」
―――よし。ひとまず普通に聞けた。
こんなこと聞くくらいで緊張するとか、ホントない。もっとさらっと聞けるのがオトナなんだろうけど、まだまだオトナになれない私は、緊張するしかない。はぁ。
ちらりと幼馴染の顔を見る。すっかり男らしくなったその顔に、変化はない。
「あー、知ってたの?」
――知ってるよ。知ってるに決まってる。
「まぁね?情報網が発達してるからー?」
―――そして私が知りたいのはただ一つ。
「で?OKしたの?」
・・・・あぁ、聞いてしまった。この答えなんか聞きたくない。お願い、OKしたなんて言わないで――
「気になんの?」
「へ?」
まさか問いかけに問い返されるとは。思いもしてなかったから、間抜けな声が出てしまった。え、いや、そりゃ、気になるに決まってるけども。
「は!?いやいや、別に?聞いて欲しそうだったから、聞いてあげたんじゃん?」
・・・・ホントのことは、もちろん言えないのが、私なんだけど。
「はいはい、分かってるって。告白はさ・・・・」
―――あぁ、きた――
「・・・・断ったんだ。」
・・・・え?
「なっ、何で!?その子、かなりモテるって噂の、可愛い子でしょ?どうしたのよ?」
いや、嬉しいけど!嬉しすぎるけど!だって、可愛いって、完璧な子だって聞いてたから。絶対告白OKするんだって、思ってたから。
でも、驚きすぎて・・・・どうして?
「何でって言われても・・・・じゃあ、付き合えって?」
「え?いやいや、あたしが決めることじゃないから!別に何でもいいけど?」
どうでもいい、というフリをする。どうでも良くないけど。
「でも、瞬は誰かと付き合いたいとか無いの?」
「特にいないけど」
――そうなの? ホッ――
「好きなヤツ、以外には」
―――え?
・・・・・嘘・・・・
「・・・・・へぇー、瞬に好きな人?びっくりだなー」
さっき一瞬明るくなったの世界が一気に、モノクロになるのが分かる。
―――どうしよう。
こんなこと、聞かなければ良かった。
しかし、瞬はそんな私の様子をに気づく事なく、話し始める。
「まぁ、口うるさいけど、イイヤツだし。いても隣にいてくれるし。・・・・・笑顔も可愛い、とは、思うし」
瞬が耳を赤くしながらそう言う。瞬は照れると顔じゃなくて、耳が赤くなる。
―――本気で、照れてるんだ・・・・・
そこまで思われている子が、心底羨ましい。瞬が、あの、自分の気持ちを滅多に公表しないアイツが、好きだと言ったのだ。よっぽどだ。相当好きなんだろう。
いいな・・・・・誰、だろう。そう言えば、「いつも隣にいてくれるし」って言ってた、よね?って事は・・・・・?
瞬の、隣の席の・・・・子・・・・?
そう言えば、顔も可愛ければ、性格もいいし。頭もいいし。笑顔もきっと可愛いんだろう。最近は瞬と仲がいいようだし。その子に違いないかな。
・・・・ん?でも・・・・『口うるさい』?あれ?おとなしい子じゃ、なかったかな・・・・・?
「美織?どうした?」
―――え?あっ・・・・
「あ、えと、ごめん・・・あの、さ・・・・」
「ん?」
「告白・・・するの?その・・・好きな子に?」
「まぁ、それしか、ないよな。結構鈍感だから、気づいてないと思うし。」
―――ガンッ―――
―頭を鈍器で殴られたかのような衝撃が走る。
告白・・・・しちゃうの?
あの子、いっつも瞬を見つめてる。絶対好きだよね。絶対OKするに、決まってる・・・・幸せなそうな2人なんか・・・見ることができない。無理。
―――そんなの見るくらいなら―――
「そ、そう!頑張れー。瞬がさ、告白する、ならさ、きっと成功するよ!でもさ、あたしなんかと一緒にいたら、勘違いされちゃうかもよ?」
―――ホントはずっと一緒にいたい。けど―――
「だからさ!もう、止めなきゃね!一緒にいるの!あっ、じゃ、今日は先に帰るねっ!ばいばい!」
無理矢理に笑ったあと、くるりと前を向き直して走り出す。
―――はずだった。
「え?瞬?どうしたの・・・?」
「・・・・俺の好きなヤツってさぁ、鈍感なんだよ。」
「うん、それはもう分かったから・・・・「いや分かってない」
「鈍感すぎて困るくらいなんだよ、なんせ17年も一緒にいて分かんないくらいだからさ」
・・・え?17、年・・・・?
隣の席の子とは、今年初めて同じクラスになったはず・・・
というか、17年も一緒にいるのは―――
「俺もかわいそうだと思わない?幼馴染に17年も無視されちゃってさ?」
なん、で?嘘・・・・・
「あたし、のこと・・・?」
「そうだよ。気づいてないのお前くらいじゃねぇ?」
「信じられない・・・あ、ドッキリ・・・?」
「何でそうなるんだよ。」
そう言って苦笑する瞬。まさか、ほんとにほんと・・・?
「ずっと・・・好きだったんだよ、お前が。もう、幼馴染ってだけじゃ、我慢出来なくなったから。俺と・・・付き合って、下さい。」
「・・・・・!!」
声が、出ない。どうしよ、どうしよ――
「うぉ!?なんで、告白したら殴られなきゃいけないんだよ!」
え?あ・・・知らないうちに手が出ていたらしい。嫌な癖だ。
「ごっ、ごめ・・・」
「返事、聞かせてくれんなら、許してやるよ。」
「え・・・」
あ、返事・・・言わなきゃ・・・
言うことはすでに決まってる。でも・・・恥ずかしくて言えない。
「・・・すっ・・す・・・すすすすす」
「す?」
目の前でニッコリする瞬。絶対分かってる、はずなのに!
「す、好き、じゃない!!」
・・・やってしまった。素直じゃないにも程がある。あぁ、瞬は呆れてしまったかもしれない。
ゆっくりと瞬を見上げる。
「・・・ほんとに?じゃ、こうしても平気だな」
グイッ
へ・・・
いきなり瞬に引っ張られる。
気づけば目の前に瞬の胸板があって。後ろに手が回されていて。
私は、瞬に抱きしめられていた。
「え?え?は、離し・・・「嫌だね」
え、嫌って・・・
「だって、好きじゃないんだろ?なら、こうしてても平気だよな。」
・・・平気なわけがないでしょ!?
そう叫びたかったけど、確かに好きじゃないって言ってしまったのは私で、この状態は・・・自業自得、だ。
「言う気になってくれた?」
それって、言わなきゃ、離してもらえないってこと・・・?
「・・・あ、あぅ・・・えと、その、瞬が好き・・・です・・・・ 」
それは、蚊の鳴くような声だったけれど、瞬には伝わったようで、嬉しそうに笑っていた。
「良かった。両想い、だな?」
・・・今日。幼馴染が、彼氏に、なりました。
ありがとうございました(´▽`)




