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ロリババア神様の力で異世界転移  作者:
第1章 異世界
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9話 身を守る術





「では助言も授けた事じゃし、通話を終えるぞ。長々と話し過ぎたしの」

「ん、色々と話せて良かったよ。危なくなった時は助けてくれよ?」

「任せておけ。お主も死ぬなよ」


咲耶姫は一方的にそう言った。 すると先程まで【馗護袋】を包み込む様に神々しく輝いていた赤い光がスゥーッ‥‥‥ と消える。 光が灯ると通話開始で、光が消えると通話終了って事か?


兎も角、咲耶姫はこの世界に出来る限り干渉しない様に配慮したのだろう。


「よし行きますか!」


光が消えた【馗護袋】を握り締め俺は、気合いを入れ直して一歩足を踏み出した。



▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼



「迷った‥‥‥」


そして案の定、俺は森の中で迷子になっていた。


とりあえず真っ直ぐ歩いていれば、いずれ森を抜けられるだろうと思っていたが甘かった‥‥‥ かれこれ3時間は歩いたが、一向に森から抜け出せない。

というかドンドン森の奥に向かっている気さえする。


そう思う理由は2つ。


1つ目の理由は、始めに見た場所にあった木より、今いる場所の木の方が大きく、多くの葉を生やしているから。

2つ目の理由は、明らかに動物や人間の骨らしき白い物が増えているから。


以上2つの理由から、俺は道に迷い最悪な事に森の奥地に入り込んでしまったと結論付けた。


「マズイな‥‥‥ 完全に迷った‥‥‥ それに今の状況で獣か何かに襲われたら一巻の終わりだ」


とりあえず俺は朽ち果て、地面にその身を沈めている大木に腰掛け思考する。

一応どの方向からも何が出て来ても対応出来る様に気を張っているが、武器を何も持っていない今の状況はマズイ‥‥‥


もっと早い段階で武器になりそうな物を召喚すれば良かったと悔やみながら、俺は頭の中で先程の【想像した物を形にする能力】のメニュー画面を思い浮かべた。


このメニュー画面だけを見ると、まるでゲームでもやっているような気がしてくる。

だがこれはゲームではなく、まぎれもない現実なのだ。最悪命を落とす鬼畜なおまけ付きの‥‥‥


改めて【創造した物を形にする能力】のメニュー画面を開き、今度はメニュー画面にある項目を全て見てみる事にした。

まず、武器を召喚する前に、現時点の俺の【レベル】を確認しよう。


もしかしたらロールプレイングゲームみたいに、体力やスタミナが数値化されているかも知れない。もし数値化されていたら今後生きていく上で、色々な目安になるだろう。


ピロン♪


数十分前に【召喚】の項目を開いた時と同じく、少し間抜けな音が響いた。


【西園寺 帝の現在のレベル:1】


うん、案の定今の俺の【レベル】は1だった。わかっていた事とはいえ【レベル : 1】は物凄く頼りない。

ちなみに体力やスタミナを数値化した項目は無かった。 唯一あった項目は、このレベルだけたった。


つまりあれか、たとえどんなに【レベル】が上がっても体力やスタミナ、耐久力とかは上がらないし、どんなに元気な状態でも頭に銃を撃ち込まれれば即死する。

休み無く動き続ければ必ず疲れると。


レベル以外は【元居た世界】のままと考えて良いな‥‥‥ 異世界に転生しても、所詮俺はか弱い人間のままか。


これはこれで余計な事を考えなくて楽だが、どうせなら体力値等が数値化されていて、レベルが上がる毎にそれらの値が上り、多少の攻撃では傷付かなくなる‥‥‥ とか、そう言った設定が有ったら有り難かったのだが。


あとこの【レベル】に上限ってあるのかな?


現時点での【レベル】を確認し、少々ナイーブになった俺は次に【装備】の項目を開いた。


ピロン♪


ん~‥‥‥ 思ったのだがこのピロンって音消せねぇのか?なんか一々項目を開く度に、ピロンって鳴るのがウザったくなってきた。


それはさておき、開いた【装備】の項目に書かれている文を見た。


【西園寺 帝が現在装備しているメイン装備:4個。サブ装備:1個】


~メイン装備~

 頭…未装備。

 胸部…上質な上着。

 腕…未装備。

 腰…皮のベルト。

 足…上質なズボン。

 靴…黒牛のブーツ。


~サブ装備~

●馗護袋


どうやらこの項目は、俺が今身に付けている装備を確認できる画面の様だ。

そして、 今身に着けている装備は上記の通りだった。


これらを見る限り、頭に胸、腕、腰、足、靴に装備できる物は【メイン装備】で、それ以外の物は【サブ装備】と言うらしい。


馗護袋はサブ装備となるらしい。


小物系がサブ装備になる訳か?

それと身に付けられる装備品に上限とかは無いようだ。これらの装備は、身に付けられるだけ身に付けられると。


そんなこんなで、俺は最後に最も重要な【召喚】の項目を開いた。


とりあえず、弱くても良いから咲耶姫から授かった【想像した物を形にする能力】で武器になりそうな物と、身を守れそうな物を召喚が出来るか確認する為である。


数分後。


色々な物を想像した結果、現時点の俺のレベルで召喚でき、かつ武器に使えそうなものは下記の通りだった。


刃物系

○サバイバルナイフ

○ダガーナイフ

○脇差

他数種類


鈍器系

○メリケンサック

○バット

○棍棒(ただの木)

○トンファー

他数種類


飛び道具系

○短弓

○クナイ

○チャクラム

○ピラム

他数種類


ま、まぁ【レベル : 1】に召喚できる物なんてたかが知れてるよな。

メリケンサックやバットなんてこの世界で役に立つとは思えない。


ちなみに【元居た世界】の14世紀から21世紀に実在した銃火器等を召喚するのに必要なレベルは、1番低くて【レベル : 15】1番高いレベルは【レベル : 100】だった。


1番低い【レベル : 15】で召喚出来る銃火器は、元居た世界の戦国時代に使われ、【種子島】と呼ばれていた所謂火縄銃。


1番高い【レベル : 100】で召喚出来る物は、畏怖の念を込めて【爆弾の皇帝】と呼ばれる人類史上最高最強最悪の大量破壊兵器【ツァーリ・ボンバ】であった。


最も、これらは俺の知識の中に有る物を想像した。だから他にもっと召喚できるものがあったかもしれない‥‥‥


が!


ツァーリ・ボンバは軽い好奇心で召喚できるか試したが、レベルが100になれば召喚できるんかい!!

誰が召喚するか! あんな悪魔の兵器!

使った時点で俺もろともこの世界が消滅するわ!


と、こんな感じだった。


どんな銃火器でも召喚できるか? と思い、色々想像して分かったのが、銃の種類や形状により、必要になるレベルがそれぞれ異なっているみたいだ。


基本的には構造が単純で作られた年代が古い物は召喚レベルが低く、構造が複雑で比較的新しく作られた物は召喚レベルが高くなる傾向にあった。


更に、この召喚に必要なレベルはその銃が持つ攻撃力も関係しているらしい。


例を挙げると、16世紀頃に使われていた大砲を想像し召喚しようとした場合、必要な召喚レベルは【レベル : 25】で、少し前に試した【HK416D】は【レベル : 23】だった。


以上の事から


①威力が高い物は召喚レベルが上がる。


②比較的新しく作られた物も召喚レベルが上がる。


③比較的新しく作られた武器でも、古い武器に威力で劣れば、古い武器の方が召喚レベルは高くなる。


という事がわかった。

何を基準としてこの召喚レベルが決っているのかと思ったが、1発の威力が最も重要らしく、そこに形状や作られた年代の補正が付くらしい。


それはさておき、とりあえず【元居た世界】に実在した物を想像して召喚出来るか確認したが、特に問題なさそうだ。


レベルが上がり余裕が出ればゆくゆくはオリジナルの武器とか想像して召喚してみたい。


出来る事なら今直ぐにオリジナル武器を召喚したかったが、召喚するには形状を1から考えなければならないし、なにより【召喚】項目の隅に‥‥‥


【完全オリジナルの物を召喚する場合にはレベル : 40以上必須】


と書かれてある事に気づいたからだ。


さて、オリジナルの武器を召喚するのは今後のお楽しみとして取っておいて、次は身を守るのに使えそうな物を想像してみた。

想像した結果は下記の通りになる。


防具系

○木の盾(丸盾)

○レザーアーマー

○木の篭手

○木の脛当

他多数


こんなもんだよな‥‥‥ レベル1だもん‥‥‥ 仕方ねぇ。


案の定の結果に深いため息を付きながら、最終的に召喚する防具や武器を決めた。



今回俺が召喚する武器は‥‥‥



まず主武器で【短弓】を召喚する。


相手の攻撃が届かない所からの一方的な攻撃力、『アウトレンジ戦法』こそ戦法の大正義。

それに此処は木々が入り組んだ森の中。 出来るだけ小回りが利く武器の方が良いに決まってる。


今後この森を拠点に活動する可能性を考えれば、狩りをする必要も出てくるかも知れない。その時弓は役に立つはずだ。


【召喚】の画面に行くと、召喚したい物を出来るだけ詳しく思い浮かべる。

思い浮かべた【短弓】の出来に満足し、「これを召喚しろ」と念じた。


すると


【召喚する「本体」と「矢」の本数を決めてください。「本体」上限:2本。「矢」上限90本。

※矢を一度に召喚出来る最大数は30本。召喚した矢の総数が90本に達すると、レベルが上がるまで矢は召喚出来なくなります。】


と言う文が出てきた。


なるほど、弓本体と矢数に上限がある訳ね。 銃火器を召喚しても矢と同じで、本体と弾の制限があるだろうな。


俺は念の為、一度に召喚出来る矢数の上限一杯、30本を召喚する事に決め、再度「短弓を召喚しろ」と念じた。

本体は2本有っても使わないので、今回召喚する本体は1本だ。


目の前がポゥ‥‥‥ と、一瞬光ると、足元に頭で想像したとおりの『短弓』が出てきた。

そして短弓の隣には、茶色い矢筒にぎっしりと矢が入っていた。


次に副武器として『脇差』を選んだ。

理由は手に一番馴染む形をしていたからだ。頭の中で『短弓』と同じように想像すると先程と同じ様に‥‥‥


【召喚する口数を決めてください。※上限2口】と出た。


どうやらこの加護で召喚する度に、個数や本数などを決めなければならないようだ。

俺はとりあえず1口で良いかと思い「召喚‥‥‥」と念じた。


先程と同じように、一瞬目の前が光るとそこに刃渡り1尺3寸の中脇差があった。


召喚の要領は分かった。

じゃんじゃん召喚するぞ!!!



▼▼▼▼▼▼▼▼▼



数分後、防具や武器の召喚が終わった。

今俺の目の前にあるのは


○主武器としての【短弓】(矢は30本)

○副武器として【脇差】(中脇差)

○木の枝等を切り落とす為に使う予定の【サバイバルナイフ】( 刃渡り20センチ)

○丁度いいサイズの【レザーアーマー】。


以上だ。


とりあえず防具は必要最低限。


足場の悪い森の中で長時間移動するかもしれないから、体に負担の少ないレザーアーマーを召喚した。

俺はレザーアーマーを今着ている上着の上から着込み、矢筒を背負う。

中脇差はズボンとベルトの間に差し、ベルトに吊るせる様に加工したサバイバルナイフのカバーを腰の皮のベルトとかみ合わせる。


準備完了。


装備してる武器や防具に統一感がないが仕方ない。 威力が弱く防御力も低いとは言え、一応防具と武器を持った事で気持ちに余裕が出て視野が広くなったのか、俺は遠くから微かに響く水音に気がついた。


ちょっと距離があるようだが、川か泉があるかもしれない。


「そう言えば喉が渇いてきた‥‥‥」


思えば最後に水分を口にしたのは爺ちゃんの家で昼ご飯を食べたときだっけ?

ダメだ、意識したらすげぇ喉が渇いてきたしそれに腹も減ってきた。


「探索する前にちょっと休憩だ‥‥‥」


自分の腰の高さほどある草を掻き分けながら、俺は微かに聞こえる水音に向かい歩き始めた。



ここまでご覧くださりありがとうございます!


相も変わらずガバガバな内容です。



誤字脱字、ご意見ご感想なんでも大歓迎です

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