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第四話:我思う、故に我あり!

うっかりしてた。これがどじっ子というものだね!私は萌えキャラになったよ嘘よ。

一番重要な所を考えてない私はただの馬鹿でした!!なんだよなんだよ!

本屋さんとかゲーム屋さんとか。あわよくばど、同人誌とか買いに行けたらな…とかとか考えてたのに、そこに辿りつくまでの事なんて考えてなかったですよーだ!

 ああ、私の体力のことも考えてなかったわ…たくさん買っても持てないじゃんか。くぅーw

幸い、家の帰り道は分からないことはない。琴浦家はここでは有名だから聞けば一発でわかるのだ。


 はてさてどうするべきかな、今日は散策だけですますか。あ、コンビニくらいなら近くにあるよね。なかったらどうしよう。ゲーム内では家の近くの地図なんてなかった。休日とかに出かける方法は選択肢の中から選ぶという方式だったので、どこに何があるのかはさっぱり分からぬ。情報がないし、設定もない。

 私は別に、転生しただけでゲームの画面に吸い込まれたわけではない。だから本当は乙女ゲームの世界にいるんだぜふふぇぇ、ではないかもしれない。実は前世だと思っていたけどこれ作られた記憶なんだー!とかさ、あるかもしれない。

 前の自分を立証するものがないからね、うん。

 だから、設定にはなくても、そういうオタクには必須のお店がこっちにもあることを、私は信じてる。私は、信じてる。大事な事なので以下略。


 「そうと決まれば向かいますよ!きっと歩けば見つかる大丈夫だって私の中の何かが囁いている!!」

根拠のない自信はどこからくるのか、それはきっとどっかから。ぶっちゃけ自棄になってるだけです。


とてとてと可愛らしい足音をたてながら、私は直感で道を選んだ。ここら辺は住宅街らしく店が見えぬ。身長のせいでもあるだろうけどね。


疲れたもう駄目だ歩きたくない。

早いとか言わないで、だって女の子だもん。てか歩幅が狭いよー足を何回動かしても進まないんだよー。

それにこれまでの誠は部屋にずっと居たみたいだから体力とか期待できない。腕ももやしみたいに白いし、細い。


むむむ、休めるところはないのか!周りを見渡してみる。未だ住宅ばかりあるが、お店がちらほら見えてきた。ふふん、家への帰り道は微妙だけどな!これフラグね。折ってくれ切実に。


ん、あっちの方にはデパートがあるのか、遠い諦めよう。今の私にはここまでが限界だったんだ。待っておれよ、私が成長した暁には必ずやそっちに向かうからな!!


他には良さげなところはないだろうか。立ち止まり、改めて観察をば。

コンビニ、ラーメン屋台、雑貨屋などなど。後、こじんまりしたお店をいくつか発見。

…お、公園もあるのか!楽しそーだなー、今の格好なら動きやすいしちょっくら遊ぼうかなぁ。


少しくらい遊んでもいいかな?いいよね、例え嫌われでも、遊具を使っていただけで怒られるなんてことはないはずだ。ならば私がする事は一つ。遊ぶという事だ。





私はこの時完全にハイになっていたのだ。

記憶を手にしてから一週間、娯楽も何もない琴浦家には私の欲する嫌われが少なかった事もあり、楽しい事が欠乏していたのだ。

そこで昔楽しんでいた滑り台とか、ブランコとかを目にして、気分が高揚していたのだ。



つまり、私が言いたい事は、調子にのりながら行動すると必ず何かやらかすということである。気を付けたまえアハハハ。

状況を理解はしてるけど、未だに現実とゲームの区別がついていないふわふわ主人公。


こちらではフラグは簡単に立つのだよ。誠よ。

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