2.婚約した理由
「きゅ、急になんですか。今は婚約破棄の事を話しているのです、話を逸らさないで下さい!」
ローガンの質問に少し驚いたエレナだが今質問しているのはエレナだ。話をはぐらかそうとしていると思い、エレナはローガンを睨み付けた。
「もぉ~、エレナ様ぁ。ローガン様は理由を説明して下さろうとしてるんですよぉ〜。ちゃんと質問にはお答えしてぇ〜、静かに聞いて下さぁ〜い!」
「…答えろ。」
リリーナがまた甘ったるい声でエレナを挑発するように口を挟んできた。エレナはリリーナを睨みつけるが、ローガンが威圧感のある声でエレナに答えを求めてきたのでエレナは渋々答えた。
「そんなの、ローガン様の事を好きになったからです。当たり前じゃないですか!」
「俺を好きになった、ね…何処を好きになったんだい?」
エレナは一瞬固まった後、ゆっくりと話し出した。
「…私は、ローガン様を一目見た時から気になりました。話をして、格好良くて優しい方だと思って好きになりました。」
「…誰にでも言える、ありきたりな答えだな。」
「なっ!」
折角答えたのに、呆れた様子を見せたローガンにエレナは苛立つ。
「それなら、ルドルフ・パウダー伯爵令息も格好良くて優しいと思っているのか? よく会いに行っているそうだな。」
「……へ?」
思ってもみなかった名前が出てきて、エレナは驚いてしまう。そして、何故ローガンがエレナに冷たいのか理由が思い当たりエレナは慌てたように話し出した。
「も、もしかして、私が浮気をしていると思ったのですか? 違いますよ! そんな勘違いをしないで下さい!!」
「ほぉ、違うのか?」
「当たり前じゃないですか!! ルドルフ様は、お姉様の婚約者なんですよ!?」
ルドルフ・パウダー伯爵令息は、エレナの姉であるアリアーナ・シュガー伯爵令嬢の婚約者だ。
「勿論知っているさ。では浮気じゃないのに、パウダー令息と一緒に居る事が多いのは何故だ?」
アリアーナはローガンとの婚約を解消して暫くするとルドルフの婚約者になった。そしてエレナは度々ルドルフに会いに行っていた。
「…お姉様の婚約者は、私にとって無関係ではありません。お姉様の事で色々と話をしているだけです。浮気なんかじゃありません。」
気不味そうにしながらも別に疚しい事なんてないと言うように話すエレナに、ローガンは冷たい目線を送った。
「そんな言葉を信じるとでも? 馬鹿にしないでくれないか、俺は君のやった事を知っているんだ。」
ローガンの言葉にエレナはビクッと身体を震わせた。
「君はアリアーナの婚約者だった俺を奪っただろう。同じ事を今度はパウダー令息にしようとしているんじゃないのか?」
表情を強張らせたエレナを、ローガンとリリーナは何も言わずに見つめた。
リリーナの口調が自分で書いていて難しい…というかやり辛いです 笑
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