表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。

コメディー

観察トレーニング中にピンチが発生!?

作者: 本羽 香那


 私の生き甲斐は、『秋桜コンビ』の恋愛を妄想して小説を書くこと。そのため常に学校では彼女達の観察を行い、素晴らしい作品を書けるようトレーニングの日々は欠かせない。今日も相変わらず観察を行っていた。

 しかし、ここで事件が起きてしまう。なんと、私の帽子が強風により高い木の上に引っかかってしまったのだ。あの帽子は2人の観察する上で必須の相棒。私の大事な大事な相棒よ、どうして私を置いてゆく〜。

 ただ、私の低身長では取れる距離になく、泣き暮れそうになった時、思いも寄らぬ救世主が現れたのだ。


「帽子が引っかかってる!」


 そうあの『秋桜コンビ』の桜様だ。憧れの人に私の帽子を見つけて貰えるなんて、なんと幸せなことだろう。もうあの帽子は諦めても良いかもしれない。


「桜、木なんか登らないでこれで取りなよ」

「凄い良い枝! 秋、ありがとう」


 きゃあ〜素晴らしい秋様のアシスト!! あれ如きで懸命に取ってくれるなんて、今日が私の命日だろうか? もう神様にそう言われたら素直に受け入れそう。

 これは私から話しかけて良いのか? だけどこんな機会を逃してなるものか!! もし今日が命日だと言うのであれば行くしかない。信者は度胸だ、え〜い!!


「あの……その帽子、私のなんです」

「あぁ〜森さんのなのね。良かったわ、持ち主が見つかって。はいどうぞ」


 桜様、神様、仏様、ありがとうございます!! 私、森夢は一生このご恩を忘れやしません。

 あ、私はこの神聖な場所を汚してしまったのでは? これは不味い。謝って済む問題じゃないけど、謝らなければ。


「それにしても2人が折角楽しそうに会話していたのに、邪魔してすみません」

「「え? 楽しそうに会話しているように見えたの?」」


 嘘!? どう見たって2人は楽しそうに話しているようしか見えない。2人とも常に目も笑っているもの。


「え? だって2人は親友でしょう」

「「そんなことないない」」


 成る程、2人は親友を超えた特別な関係なのね。


「私、いつも2人のことコスモスのような関係だなと思って見ていたのですが……」

「「コスモス?」」


 2人はどのように認知されているのか知らないのか。


「2人は性格や好みも真逆ですが、調和されているので。コスモスの花言葉は調和で、2人の名前を合わせると秋桜ですし」


 あ、2人が見つめ合って笑われているわ!!

 

「「そうね、私達はコスモスのような関係なの」」


 あぁ、なんという幸せ。2人とも永遠にコスモスの関係でいて欲しい。


評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
てぇてぇ( ˘ω˘ )
桜や秋の視点からではなく、森さんからの視点で、しかも二人への強い憧れがひしひしと伝わってきて、とても面白かったです。まさに推し、ですね^^ 性格も好みも逆だけど、とても合う「秋桜コンビ」と、タイトル…
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ