家、転生して三匹のこぶたの世界の家になる~狼には負けません(負けます)~
「台風19号が猛威を振るい、多くの家が倒壊し......」
私は目覚める。
乗り切ったのか......?
私は体を見る。あれ。体がワラになってるんだが。
周囲を見渡すと、のどかな田舎だ。まさか、まさかな......はは。
「弟よ、まだ家を作ってないブーか?」
「ぼくは、兄さんと違ってレンガのしっかりした家を建てるのさ」
「ジロウは木で家を建ててたブー」
ブタが三匹。ワラ、レンガ、木の家。
三匹のこぶた、の世界の家に転生したのか? ということは、狼が来て、家が一吹きで倒壊......
前世は台風で倒壊して終わったんだから、今回は倒壊したくない。
「おい、お前たち。俺はこの後狼に吹き飛ばされるんだが、それは困るだろう?」
「い、家が話したブー」
「なるほど、確かに、その話には一理ありますね」
弟ブタは賢い。
「理解が早くて助かる。まず初めに風対策で、ワラを間引いて、風を受け流せるようにしてくれ」
「これでいいかい?」
「完璧だ。次に周りに堀、つまりは落とし穴みたいなのを作って、登れなくして欲しい」
弟ブタはせっせと穴を掘ってくれた。
「最後に、狼のバーカって書いた看板を立てて、判断力を失わせよう」
「よし、オッケーだ」
「これで、狼が来るのを待とう」
狼がやってきた。
「おうおうおう、煽ってくるなんてブタの分際でよくやりよるわ。いいだろう」
狼が走ってくる。よし、そろそろ落とし穴に引っかかるぞ。
「こっちにはこれくらいの余裕があるってのによぉ」
狼は後方伸身2回宙返り3回ひねりを繰り出し、落とし穴を飛び越えてしまった。
「あれ、吹き飛ばさなくてもよくないか?」
狼は賢かった。反省。
I DIED
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