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ARCADIA ver2.00  作者: Wiz Craft
27/169

【Q&A】ARCADIA 質問箱 I

◆―――――――――――――――――――――――――――◆

 前作設定から本作に引き続き、今までの読者様からの質問をまとめさせて頂きましたQ&Aです。本作を楽しむ上での助長と為れば幸いです。今後は章毎にQ&Aを作成し、物語に関する疑問に触れて行こうと考えています。なお物語の進行の核心に触れる内容については返答を控えさせて頂く、又は言葉を濁させて頂く場合が御座いますので予めご了承下さい。もし下記以外にもご質問があれば感想欄、又はメッセージフォームからご一報下さい。お手数をお掛けしますが宜しくお願い致します。

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【システムに関するご質問】


 ●Q:βテストは結局どのくらいの期間行ったのでしょうか。


 A:具体的なサーバー運営期間の推移としては下記の通りです。


 ▽クローズドα 西暦2548年1/1〜1/24<二十四日間>(ゲーム内時間:576日)

 ▽オープンα 西暦2548年1/25〜3/13<四十九日間>(ゲーム内時間:1176日)

 ▽オープンβ 西暦2548年3/14〜5/25<七十三日間>(ゲーム内時間:1752日)

 ▽正式サービス開始 西暦2548年5/26〜


 上記の流れをご覧頂いた通り、ARCADIAのクローズドαから正式サービスのリリースまで半年弱という異例のスピードで製作が進行しています。現代の製作技術から考えれば到底理解が困難なリリーススケジュールですが、本世界では時空弛緩技術を利用する事で現実製作に掛ける時間の大幅な短縮を実現しています。


◆―――――――――――――――――――――――――――◆


 ●Q:βテスト時含めそれ以前から参入したプレーヤーのデータは引き継ぎなのか、それともリセットなのでしょうか?


 A:オープンβの段階で加入していた5000人のプレーヤーデータは本作に引き継がれます。具体的なその引き継ぎ内容は『レベル』『所持金』『CR』『GR』『アイテム』『コミュニティ情報』『マイルーム』etc。なお、シムルーの討伐を正式サービス前の段階でクリアしていたプレーヤーには自動でエルム〜スティアルーフ間の通航許可証が付与されます。彼らは本作では先発調査隊と呼ばれ星の開拓に置ける先駆者としての地位を担っています。正式サービス開始時の加入者数が百万人である事を考えると本作の中で、現在先発調査隊が全体の中で占めるその割合は僅か0.5%です。当然、平等では無いこのスタートに対して、新規加入者の中からは不満の声も寄せられています。


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 ●Q:βテスト時の情報が出回っているようですが、これは運営が提供してるのでしょうか? ゲーム内の記憶はないはずなのにプレイヤーが提供出来たらおかしいし、もし記憶が戻るのならばスウィフトは何のために引退したんでしょうか。


 A:D.C社では正式サービスを開始する約二週間前である西暦2548年5/13よりARCADIAにおけるゲーム世界の情報、及びプレイ動画を国内配信しました。合わせてこの情報公開日はもう一つの意味を持つ事になります。それが現実世界への記憶の引継ぎという問題です。この情報公開に合わせてARCADIAユーザーは記憶を現実世界へと持ち帰るその選択権限を所有する事が決定されました。これが正式稼動前に新規加入者が情報を知り得た起因となります。

 また記憶の復帰に関しましても同様に西暦2548年5/13から、稼動前のオープンα、β経験者は記憶の復帰を選択する権利が生じます。つまりその権利を主張しなければ、本人に記憶が戻る事はありません。なのでスウィフトに限らずARCADIAでの思い出を封印した冒険者達の心錠が強引に解かれる事は基本的には有りません。ただし旧システムの記憶という情報の定義上、悲しい事に自ら封印したその記憶を解いてしまうユーザーも少なくないようです。それが現状でのARCADIAのシステムが生み出した一つの弊害です。


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 ●Q:オープンβ時の記憶の定義について質問なのですが、スウィフトを例に挙げると現実の中で解約する理由の出来たオルガ、エルツとは違い、スウィフトはゲーム内で最愛のリンスが亡くなったからであり、現実に帰るとその記憶は失われるわけですよね? そうなると現実に戻ったスウィフトは何故解約したのかという理由が残らないのではないでしょうか?


 A:鋭いご質問ありがとうございます。実はご質問頂いた内容はオープンα・β版の最大のグレーゾーンとなっています。確かに記憶を完全に持ち帰れないのであれば、スウィフトを例にとると彼は解約したその理由を知る事は出来ません。これは重要な問題ですよね。ですがこれは言葉では上手く説明する事は難しいのですが、彼は解約した動機については理解の外ですが、解約する意志については基本的には納得した状態で現実へと戻っていると旧規約では定義されています。ちょうど夢から醒めた感覚という表現を文中で用いた事がありましたが、夢から醒めた時、内容は覚えていないが何かとても心地良い夢だった。又は内容は覚えていないけれども全身に汗を掻くほどの悪夢だった。と、そんな漠然とした感覚をお持ちになった事はないでしょうか。この現象は夢で見た印象が強ければ強いほど、現実に戻った際に残されるイメージが強まりますよね。場合によっては夢の内容を覚えている事もあります。

 ただこのARCADIAというシステムにおいてはその内容を覚えている事はありません。残されるのは漠然としたイメージのみとなります。それだけに退会者の記憶に纏わるこの問題は様々な弊害を生んでいます。ここが正式稼動前の記憶の定義として最も曖昧な点、つまりグレーゾーンと為ります。

 これを説明するには、もう一人、GMから警告を受けて退会したタップという人物を例に挙げさせて頂きたいと思います。彼の場合はゲーム内で暴力行為に及び普通に考えれば完全に理由が分からない状態で現実へと自主退会しました。何も記憶が残らない状態でただ罰の悪いイメージだけを持って現実へと帰還する訳ですから、ハードクレイマーへと発展する可能性が非常に高いです。そして、現実問題としてこうした退会者によるサポートセンターへの退会理由に関する問い合わせは後を絶ちませんでした。こうした退会者やハードクレイマーの問い合わせに対してD.C社が一人一人に対応が可能だったのも、これがオープン段階。つまり、正式稼動とは異なりサーバーにアクセスするプレイ人数が限られていたからなんです。これがオープンα・βでの記憶のサポートに関する在り方でした。

 結論として、スウィフトが退会後サポートセンターにその退会理由を確認した可能性は充分に考えられます。


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 ●Q:今回の記憶の解禁というシステムリリースは脳内サーバーに解約後も記憶が残っているという前提で成立していると思いますが一旦解約後に再登録をした場合、解約前の記憶は引き継がれるのでしょうか?


 A:結論からまず述べさせて頂きますと、再登録時において過去のプレイデータ、及び記憶は全て引き継ぎます。これはARCADIAのシステム上、この世界に反映されているキャラクターは創られたキャラクターでは無くユーザー本人の容姿。つまり個人情報が反映されているためです。ARCADIAの世界では現実と同様にユーザーの皆様一人一人にそのプレイ行動に責任を持って頂く事が大前提となっています。問題を起こしたらキャラクターを消して新規にアカウントを作り直せばいい。非常に残念な結果ではありますが、従来のMMORPGのユーザーデータの集計分析から一つの予防線として外見情報の同期という手法が決定されました。この決定は記憶の定義と相まって個人情報の流出という重大な問題を引き起こす可能性があります。

 その具体的な対策方法についてはこちらでは省略させて頂きますが、本利用規約における記憶の消去、全消去という言葉はその本来の意味合いとは異なり、正確な意味合いとしては一時的消去が相当します。この記憶のコントロールによって現状D.C社ではユーザーの皆様にUTFPUS(無意識的狂的発作性幻想原理乖離症候群)や悪質なユーザーによる現実での恐喝行為に対して未然に対策を施しています。


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 ●Q:この世界での時間の流れは現実の二十四分の一というルールを何箇所かで見かけたのですが、逆……ですよね。現実の1時間が中での1日という事を言いたいんだと思うんですが、上の表記だと現実の1日が中での1時間って事になると思います。


 A:鋭いご指摘ありがとうございます。ここは私自身未だに深みに嵌った問題なのですが、解釈として現実に対してARCADIAの世界では二十四倍のスピードで時間が流れている。これは実は正しい解釈なんです。ですが、これをこのまま捉えるとユーザーであるプレーヤー達は二十四倍の速度で年を重ねる事になります。ですが、ここで問題なのはあくまで仮想世界でも年齢基準となるのは現実の身体情報が適用されます。つまり時間としては二十四倍の速度で流れているのですが、彼らはARCADIAの世界では現実に対して二十四分の一のスピードで年を重ねる事になります。

 そのために、本規約では時間という言葉では無く時流という表現を用いる事によって、この時間軸に関するパラドックスをぼやかしています。ARCADIAにおけるほとんどの冒険者は単純にこの世界は二十四分の一のスピードで時間が流れていると楽観的な解釈をしていますが、それは間違いです。正確にはまさに御指摘頂いた内容が真実となります。


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【ストーリーに関するご質問】


 ●Q:前作や番外編のイルカ島に関する記述では『全長二百メートルにも満たないこの小さな島の南部には、緑に囲まれた小さな村がある』とありますが本作では『全長3kmにも満たないこの小さな島の中央部には、緑に囲まれた小さな村がある』とあります。これは正式サービスでの仕様変更ですか?


 A:ご質問ありがとうございます。お察し頂いたとおり、正式稼動前のオープン段階の世界から本作では地理的な拡張・変更を大部分に渡って施してあります。前作をご覧頂いた方には若干、戸惑われる部分もあるかもしれませんが、より具現化された世界を再現するために尽力させて頂きますので宜しくお願い致します。


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 ●Q:S4湯屋『藁々』についてパーティを組んでいたら強制的に混浴になるのはまずくないですか? 旧作のマイルームのようにパーティを組んだ上でPBでの許可制にすべきでは?


 A:確かにこれは問題ですね。これは稼動直後の一つの問題点として、頂いた修正案を元に今後バージョンアップでシステムを見直したいと思います。許可制を取る場合の確認のタイミングとしては暖簾を潜る前が妥当でしょうか。予めパーティを組み混浴のフラグを立てた状態で暖簾を潜ると同一位相に飛ばされる、という方式で現状は考えていますが手間という意味で多少非効率なんですよね。代替案が浮かび次第効率化に努めたいと思います。

 効率化という意味ではそもそもとしてこの混浴というシステムの存在意義を考えた時に疑問点は残りますよね。場合によってはシステム上のバグとしてバージョンアップで処理させて頂く可能性もあります。より快適なプレイ環境を整えられるように今後もシステムについては随時見直して行きたいと思います。この度は御指摘ありがとうございました。


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 ●Q:前作のVersion.1-3-5の段階でマップスキャン時において自Lvより高いモンスターのLvについては???で表示されるはずですが、序章の描写ではLvが表示されています。もしミスであれば初心者のフォローとして、イルカ島、緑園の孤島を含むティムネイル諸島のみLv制限を解除する、という設定はどうでしょうか?


 A:これは完全なる私のミスでした。そして素晴らしい設定案をありがとうございます。今のところ致命的なミスは出ていませんが、旧作からの情報量も膨大になり今後こうした不具合が発生する可能性は否めません。なので、こうした御指摘を頂ける事は本当に助かります。

 この問題についてはマップスキャン機能の拡張という形で解消させて頂きたいと思います。当初の予定ではマップスキャンのその機能について検索領域の拡大、つまり広域スキャンですね。その拡大機能をギルドショップにて販売する予定でした。本件についてはここにレベル解析機能の拡張という形で、今後レクシア大陸以降のギルドショップにて追加させて頂きたいと思います。つまり、今回の現象についてLv5までのレベル解析機能を予めPBは備えていた、という事になります。結果として初心者設定という実に有効な配慮が生まれた事を心から感謝させて頂きます。


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 ●Q:ARCADIAの世界では海を探索する事は出来るのでしょうか?


 A:勿論可能です。但し海中での活動は現実と同様に呼吸が持つ範囲に制限されます。当然、潜れば水圧も掛かりますし活動範囲は自然と制限されます。また、物語上ではまだ描けていませんが正式稼動からダイビングが可能となりました。その入手方法や詳細については物語の中でお知らせさせて頂きたいと思いますが、世界各地にダイビングスポットとして名を馳せるエリアも多数登場してくるかもしれません。実は緑園の孤島も有数のダイビングスポットなんです。設定を活かす事が出来ればいつか物語の中で登場させる事が出来るかもしれません。頑張りますね(笑)


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 ●Q:Moomoo<ムームー>のレベルがLv4〜5なのは仕様変更でしょうか?


 A:本件については仕様となります。正式稼動において一部のモンスターのレベルやパラメーターについても大幅に修正を行っています。何れは修正内容を纏め次第、Excelで公開させて頂きたいと思います。今暫くお待ち下さい。


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 ●Q:Moomoo<ムームー>の上位種として黄金羊は存在するのでしょうか?


 A:ご質問ありがとうございます。現在の設定案の中には存在しませんが、素晴らしいアイデアなので是非検討させて頂きたいと思います。黄金羊と聞いて聖闘士星矢セイントセイヤのムウが真っ先にインスピレーションで浮びました。素敵な案をありがとうございました。


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 ●Q:モンスター図鑑のようなものはあるんでしょうか?


 A:モンスター図鑑は現状検討事項です。個人的には非常に欲しいのですが、ただそれを導入するとなるとその情報量だけでまた莫大になるので、現状その作成・管理が出来ないというのが本音です。最終的には導入予定ですが、現段階では物語の演出上、要不要を見極め兼ねています。何れはギルドショップで販売したいですね。 


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 ●Q:装備によって敏捷値が上がったり、寒さに強い、水に強いなどの特性はあるのでしょうか?


 A:装備特性について、これは存在します。序章では漂流者装備がコンプリートによってHPにプラス値を加算していましたが、本作ではこれをドレスアップボーナスと呼称しています。またこれとは別に装備単体で特性効果を発揮する武器・防具も当然存在します。オープン段階とは飛躍的に武器・防具の数も増えていますので、こちらについても纏め次第Excelで公開させて頂きたいと思います。


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 ●Q:本作には前作で登場したキャラクターは出てくるのでしょうか?


 A:この質問に関しては返答を誤魔化したいところなのですが率直に登場します。ただし、何時どのタイミングで登場するかは私にも分かりません。当初の構想では今回の主役三人組はイルカ島でユミルに勧誘されてWhite Gardenで活躍する予定だったんです。が、執筆しながら色々想うところが有り、その内容は大分変容しています。まずマイキー達の性格から考えて勧誘されたら彼らは間違いなく断ります。元より、三人で行動する事が好きな排他的な人物達ですからこの先どこまでそのポリシーを貫き通すのか私も見物です。若干、質問に対する答えになっていませんが、ですが登場については必ずお約束させて頂きます。


 ■お知らせ


 当初、予定していた章末の三話のエピソードですが物語の都合上、三話中の二話を省かせて頂く事にしました。

 序章は本Q&Aを以って終了させて頂きます。

 なお、第二章の開始日程についてはまだ未定です。物語の構成のため暫しお時間を頂きたいと考えています。

 今後もより作品としての質を高められるように頑張ります。拙作ではありますが、引き続き本作を宜しくお願い致します。

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