空想夢狭間
自分を助けてくれる奴が居たらそれは人でなくてもいい
ただ・・・助けが欲しいんだ
「・・・ねぇ、何で君は存在するんだっけ」
「おいおいそりゃないだろう、私は君の空想、幻、そうだろう?」
「・・ごめん、少し寝ぼけてるみたいだ」
「しっかりしてくれよ、で今日は何にする」
「ムラサキ・・・紫の話」
「・・・・よし、直ぐに行くかい?」
「もちろんだよ、こんな場所すぐにでもいなくなりたい」
「そうかい、じゃあいくよ・・・」
「うん」
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「おー大きな山だぁ」
そう大通りの中で独り言を言うのは一人の女性、体には身軽な服そして小刀などを腰に差している。
「匂いもいいぃ・・・」
周りには屋台があり食欲をそそる匂いがあちこちから流れ込んでくる。
店は見たことの無い物がずらりと並び、別のところでは料理人らしき人が人の集まりの中心で何かの生地を回しておりそのたびに周りの人がワァァっと騒ぐ。
「あんなのもある・・楽しいところっ」
彼女は周りのにぎやかさに流され街を歩いていく
料理を買って、服を見て、パレードを見ていき気付いた頃には夕方になっていた。
「あ、もう夕方だ早く行かなきゃ!」
彼女は全く人が減らない大通りを素早く走り抜けていった・・
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彼女が着いたのは冒険者ギルド、周りに屈強そうな冒険者が溢れている中彼女は建物内に入っていく。
中は外の様にうるさくなくむしろすっからかんの状態。
「すいません、私探索所の者なんですけれど担当の方いらっしゃいますか?」
中にあるのは壁にある紙が大量に張られてある板とカウンターのみ。
「はーい、少々お待ちくださーい」
返事が聞こえてきた、声からして少年の様だ。
「はーい、お待たせしました」
カウンターから出てきたのは案の定男の子。
「要件は何でしょうか?」
「はい、私探索所の者でここの登録に来ました」
「あ!探索者の方ですか、それでしたら書類を持ってきますのでもう一度お待ちください」
「はい、わかりました」
そういうと彼は奥へと戻っていった




