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第一章 徹夜明けとその先へ

こんにちは!黒目と名乗る者です!連載ですので、気長にお付き合い頂けますと幸いです。

  後から。ものすごい殺気を感じる。

  今日で二人揃って徹夜三日目となる今。

  俺たち二人は極限であり、絶望的状況だった。

  ことはほんの数時間前。というか、元はと言えば一ヶ月前なのだが。


「おにぃ!ササッちゃんから催促メール来てるんだけど!」

「知るかそんなこと!ていうか!なんで汐もデータ送ってないんだよ!」

「はぁ!?このパソコンのせいだっつぅの!大体、保存前にWin〇dowsの更新が入るから悪いんだよ!」

「それ伏せれてない!しっかり隠せ!」

「知るかぁ!!はよ原稿上げろや!」

「あぁ!ササの野郎次は俺かよ!俺はまだ納期は明日だぞ」

「ピンポーン」

  ふと、言い合いのさなかインターホンがなった。

「おにぃ。出てよ」

「断る」

「いけ。さもなくばこの本を燃やす」

「行きますよ!汐!それだけはやったらダメだかんな!」

  燃やされまいと、走って玄関を開けると。

  そこに立っていたのは死を覚悟した人の顔であった。

「あっ。先生。納期、過ぎてますよね?あと、浜辺先生も!納期、過ぎてますよね?」

「はっ!佐々木原さんや、何を言うとんのですか、納期は明日でしょ」

  あっはっは!と笑い飛ばすラノベ作家の与座此篠目。P.N 白色雪木を前に編集者の佐々木原誠一は、怒号を飛ばした。近所迷惑な程に

「何を言うとんのかはあなた方ですよ!徹夜したら日付が変わらないとでも思ってるんですか!?現実逃避してないでさっさと!原稿を上げてください!」

  数秒の静寂。

「すみませんでしたぁ!現実逃避で兄妹揃って二十四時間時止めたことにしてました!」

  日本人は最悪の事態を犯し、なす術なく投降する際に、ドゲザというものをする。

  と、頭の中で思い描きつつ、俺は頭を地面(家のタイル)に打ち付け、土下座を敢行した。

  その横にはいつの間にかやってきた、妹であり、俺の本の挿絵を担当する与座此汐目。P.N浜辺の雪姫が同じく土下座をしていた。

  そんな俺たちを前にもはや死んでいる編集者佐々木原は、静かに死んだ目で告げた。

「さっさとやれ。ノロマとヘタレ。あと一時間で仕上げろ」

「「イエッサー!!」」

  裏の〆切日を過ぎた作家とイラストレーターは声を上げ、すぐさまデスクの前に戻った。


  そして、冒頭へ遡る。

  後ろの殺気は汐のやる気ではなく、真後ろで二人を監視する佐々木原のものなのだ。

  これ、少しでも手を抜こうとすると首落ちるな。物理的に。

  かれこれ、右下の常時表示されている時計に目をやると、時間は昼の二時半。佐々木原がやって来てから実に三十分が経過し、残り時間は半分となっていた。

「あと三十分です。雪木先生?どーですか?」

  怖ぇよ!聞き方がもう、進捗の聞き方じゃない!

「あと、五ページです。」

「いいペースですね、あと十分でお願いしますね」

  おかしいぞこの男!所定の時間より二十分も短くしやがった。

「いいですね?文句は言わせませんよ?」

「りょ、了解しました」

  あぁ。辛すぎる。なんなんだこの死んだ編集者は、、、




  なんとか、汐も俺も原稿を上げ、最後まで死んだままだった佐々木原はデータを受け取りすぐさま印刷所へ向かった。

「寝ようか。汐」

「マジ無理。ササッちゃん頭狂ってる」

  俺のあとに、進捗を聞かれた汐は少し仕事の結果を遅め、時間をもらおうとしたが、佐々木原の前では無力に散り、まさかの俺より五分短い時間で上げろと要求していた。

  あれは、マジで聞いていた俺でさえ鳥肌が立った。

  佐々木原は人間ではないと思う。というか心がないと思われる。




  それから数日、無事に朱騎士の六巻を上げ、売り上げもまあまあといったところで事件は起きた。

  その日、汐は朝から液タブ(給料で購入)にペンで絵を描き続け、俺はキーボードを駆使し、今後の展開を整理していた時だった。

  朝から予報で落雷の可能性はあったがまさか、落ちるなんて考えていなかった。

  どこに落ちたか分からないが、一瞬にしてあたりは停電し、俺と汐のパソコンもダウン。

  保存をしていなかった俺と汐は溜息を付いていた。

  電気はすぐに復旧し、パソコンが付いた。

  だが何かが違う。それは汐も同じであった。

  床に崩れ落ちていた二人を前に立っていたのは、編集者の佐々木原ではなく、俺の目の前には白髪のケモ耳な子が立っていた。

  汐の方は、黒い髪のメガネをかけた青年が立っていた。

  なんだこの状況は。雷が落ちてから復旧までのあいだに何があった。そして誰だ!

「あの…お兄ちゃん?どうかしたの?」

  幻聴が聞こえてきた。妹の汐ではない別の声が聞こえてくるようになったよ。

「雪姫さん、大丈夫ですか?」

  おにぃ。私、幻聴が聞こえるよ。あはは。

「「どちら様ですか!!」」

  極限状態を抜け出したはずなのに幻覚プラス幻聴と来たらもうお終いである。

「えっと。ボクはお兄ちゃんのキーボードから出来た付喪神だよ」

「それじゃあ、次は僕だね。雪姫さんのペンタブのタッチペンの付喪神で、ここら一体の付喪神の長だよ。あと、そこの子は僕の一つ下で、権力はそこそこだよ」

  へー。付喪神にも上下ってあるんだー。

  じゃなくて!

「えっと。名前は?肩書き的なもので止まってるんだけど」

  肩書き的なものを紹介されただけでは、どうしようもない。まぁ、最初の「どちら様ですか」という問いにはあってはいるが。

「ボクは冬菊」

「僕は柊真」

  冬々しい名前だな!

  というか、さっきから汐が喋らない。

  横を見ると、すぐさま柊真と名乗る付喪神の男性をデッサンしていた。

  その職人魂は褒めるけど、今は控えるところな気がするが。

「僕たちが具現化された理由は分からないけど、主人である、雪姫さん、雪木さんには尽力して、手伝うつもりだよ。元々は物なんだしね」

「それはありがたいけど、日常に戻りたい」

「お兄ちゃんはボクのこと嫌い?」

  小学四年生ぐらいの冬菊は涙ぐみながら篠目へ聞く。

「いや。違うんだけどね、なんというか、非日常への変わり方が直角すぎるというか。なんというか」

「段々慣れていけばいいっしょ。おにぃ」

「汐、適応力高すぎだろ」

「想像してただけ」

「ああ。なるほどそう考えると慣れるな」

  逆に、俺たちにとっては望んでいたことなのかもしれない。

  ゲームなどのキャラがすぐ横にいてくれたら。という願望が叶っているだけのことである。

  そう考えると、嬉しい限りだと思う。




  そうして、ラノベ作家の与座此篠目とイラストレーターの与座此汐目は非日常生活への第一歩を進んだ。

まだまだ!私は書き続けますよ!

みなさんは深夜テンションというのを体験したことがありますか?

私はほぼ毎日です。

深夜テンションで小説を書くと、バンバン進むんですね〜。壊滅的な文章になりますが。

今回の冒頭部分も深夜の三時頃に書いております。バカですね。

深夜テンションにはいると、中々眠くなりにくく、オールなんて日常茶飯事だったりします。

今回はこんなところで。またいつかお会いしましょう。

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