8/10
決意
「雪乃様、もうお休みになられますか」と私の侍女が言った。まだ眠たくなかったけど、1人になりたかったから、
「うん。じやあおやすみなさい」そう言って部屋に入った。
ベッドに倒れ込むと、長かった今日のことを思い出した。
たーくんたちとピクニックに行って、起きると違う世界だった。
しかも私は王女で、外にでると白馬の王子様、彼方に会って恋をして…
(今頃たーくんたち何してるのかな?)
そんなことを考えながら、私は1人で泣いた。
<朝>
「おはようございます。雪乃様」侍女に起こされた。
この世界での1日が始まっていく。
「おはようございます。皆さん。ごきげんよう」こんな感じだろうか。
私はいつか、この世界を去る。
だからそれまで、この世界の兄様たちと楽しく過ごそう。
それが私に出来ることだ。
彼方への恋心なんか忘れて…