私の知らない世界の家族
「ふぁー」目が覚めると、見慣れない天井だった。起きるとやっぱり見慣れない部屋で。
「えっ」私は何してたっけ…
そうか、たーくんたちとピクニックに行って、そしたら急に眠くなって…
そんなことを考えていると、
「雪乃~起きたか?」とドアの方から声がした。陽兄?あれ?でも声がたーくんだ。
「入るぞ」そう言って入ってきたのは、たーくんだった。
たーくんが私のことを雪乃って呼ぶときは、たいてい怒っている時だ。
あっ私が外で寝ちゃったからか…
「たーくん、怒ってる?」
「怒ってる?。まーそらな、外で寝てたから…」やっぱりか。
「ってたーくんってなんだ」はい?たーくんはあなたでしょ?
「えったーくんはあなたでしょ?違うって言わないでよね」
「は?たーくんって俺?ふざけてんの?」たーくんが見たことの無いくらい怖い顔で言った。
「うん…」
「俺のことは今までお兄様って言ってただろ?」
「お兄様!?」
「あぁ。まぁいい。ちょっと待ってろ」そう言ってたーくんあっお兄様?は部屋を出て行った。
たーくんはふざけてるんだよね。じゃぁこれに乗ってあげないと!
「のーの、僕のこと分かる?」と陽兄。僕って似合わない…
「うん!陽兄…じゃなくて、陽斗お兄様?」
「のーの?なにいってるの?僕のことは陽兄って呼んでたよ?」えーせっかくこの冗談に乗ってあげたのに…現実味おびてきた。
「と言うか、さっきからたーくんと陽兄のキャラ反対になってない?」
「は?なにいってんの?」えっ冗談じゃない?ここは私のいた世界じゃないの?
あっ異世界ワープって言うんだっけ、こういうの…
「あー雪乃の頭が変になった…」
「お兄様。そんな気を落とさずに…お母様呼びますよ」
「あぁ」頭が変って…と言うか、お母様!?しばらくすると、女の人がやってきた。
「雪乃の私のこと分かる?」写真で見たことある人だ。
「あーお母様?」
「良かった」私のお母様らしい人は、結構安心しているみたいだ。
「良かったですね、雪乃様が覚えていらして」陽兄?えっ雪乃様?
「そうね」そう言って、お母様は部屋からでて行った。
「陽兄?雪乃様ってなに?」