表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
10/10

彼方の優しさ

「ふぇーー疲れたぁ」

「頑張ったな。少し外に出てきていいぞ」

「はーい。行ってきま~す」本当に疲れた。見たことないような英単語とか英文を繰り返して覚えさせられて、3時間。 

外にでると、ちょうど彼方がいた。

「彼方~会いたかった」

「雪乃?どうした?」

「お兄様がね、ずっと勉強させるんだよ?」

「あれ?雪乃勉強好きじゃなかった?」

「らしいけど、全然覚えてないし…私は好きじゃないよ」

「はいはい。じゃあどっか行く?デート//」そう言って白馬に私を乗せた。

「デートか…このあたり回ろうよ!お散歩!!」

「了~解」

白馬に揺られながら、

「ねぇ彼方?この白馬名前なんていうの?」とふと気になったから、聞いてみた。

雪白せっぱくだよ?白くて雪見たいに綺麗だろ?」

「雪白?私と一緒だ!私も赤ちゃんのとき雪見たいに綺麗だったから、雪乃にしたって言ってた!」

私がそう言うと、彼方はびっくりした様子で、

「やっぱり雪乃は変わらないね。雪乃に雪白を初めて見せたとき、今と全く同じ反応してた」って言った。

えっ私と一緒?ってことは、この世界の雪乃って私?

そんなことないな。小さいときの記憶ちゃんとあるし…

「私っていつ初めてみたの?」

「うーん、小等部2年じゃなかったっけ?」

小等部とは、小学校のことである。

2年…その時の記憶は全くなかった。

もちろん、この世界の記憶も…


「雪乃、無理に記憶戻さなくたっていいよ?」

「えっ」

「何も覚えてなくたって、僕は雪乃が幸せだったらいいんだから…そのためだったら、僕は身を引くよ?」

私が記憶を戻す事なんてない。だって私はこの世界の住人ではないのだから…

彼方はなんでこんなにも優しいんだろう。

少しはこの優しさに甘えてもいいのかな…

「彼方、この世界の記憶がなくて、彼方のことも覚えてないけど…私をもう一度彼女にしてください」

「雪乃?」

「だって前僕のこと彼氏って思わなくていいっていったから…」

「雪乃。僕なんかで良かったら…僕は雪乃を愛します!」

「彼方…本当にありがとう。もう少し彼方の優しさに甘えてもいいかな?」

「当たり前だろ?僕が雪乃を必要としてるんだから//」

「大好き」

「僕も…大好きだよ?」



私はこの世界で、もう少しだけ彼方の優しさに甘えることにしました。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ