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プロローグ　～たった一つの想いの為に～

　俺は、某私立大学に通う一年生である。

　まだ青春真っ盛りと言って良い年頃だろう俺には、勿論好きな女の子がいる。笑顔の可愛い、愛らしい女の子だ。

　彼女の事を想うと、胸が張り裂けそうになる。

　悩み苦しみもがき倒した末に、俺はあるアイディアを思いついた。我ながら、とても名案だと思った。これならば誰も辛い思いをする事は無い。その時、俺は心からそう思ったものだった。痛みは一瞬だと。皆が幸せになれると。

　だからこそいてもたってもいられず、家族の前で高らかに、こう言ったのだった。

「俺は今日から、あの子を四六時中、影から見守ろうと思う」

　その日から俺は、あの子の王子、いや騎士になる事を決めた。

　雨の日も風の日も雪の日だって、彼女を見続けたい。そうすれば、何かが変わるかもしれない。きっと、俺はあの子の事をもっと好きになれるだろうし、彼女の方も俺の方に気を持ってくれるかもしれない。いや、持ってもらえるだろう。そうに決まっている。

　しかし、俺のそんな熱い想いは、家族には届かなかったようで。

『……気持ちが悪い』

　あろうことか、短縮系でもなく笑うでもなく真顔で、そんな事を言われてしまったのだ。

　まぁ、隠す事もないのでぶっちゃけてしまうが。

　そう。それは、誰の目にも明らかな、ストーカー宣言だったのだ――。

ちゃんとした恋愛ものを書いてみよう、と思ったら何か路線がおかしくなってしまいました。

あらすじにも書きましたが、黒髪おかっぱ娘の中学生とロリコンストーカーな大学生がいちゃいちゃしている話になる予定です。

作者が暴走するかもしれませんが、よろしくお願いいたします。