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記憶のかけらが降る星で___。  作者: 萩原 なちち
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EP39「炎の王の問い――カイが描く星のかたち」

前話に続き、ブレイズ王との宴の一幕です。


にぎやかな空気の中で交わされる、少しだけ重い問い。

そして、それに対するカイの答え。


それぞれの国家が抱える想いや距離感が、

ほんの少しだけ見えてくる回になっています。


ぜひ、会話の“温度差”にも注目して読んでみてください。

記憶のかけらが降る星で__。

EP39「炎の王の問い――カイが描く星のかたち」


***


「んで……俺って、なんで呼ばれたんすかね……」


 杯を片手に、カイが首をかしげる。


「言っただろ!

 なんか仲良くなれる気ぃするんだよ!!」


コマチ(本当のところは…この前のことが気になったからでしょうけど)


 次の瞬間、レオノスの肩口から、ぼっと炎が立ち上った。


「ひぃ!!

 燃えてます燃えてます!!」


「レオノス様!!」


「わりぃわりぃ!

 興奮すると、ついな! あはは!!」


 豪快に笑うその姿を見ながら、ルシアスは静かに観察していた。


(カイに……似ている。

 だが、どこか決定的に違う)


 同じ炎でも、

 この男のそれは“王として背負った熱”だった。


「突然だったんですよ〜」


 ミソラが苦笑しながら説明する。


「今日いきなり、

 “カイに会いたい”って言い出して、すぐ出発って感じで」


「うれしー!

 仲良くやってこーぜ!」


 何の裏もなく笑うカイに、

 レオノスは一瞬だけ、目を細めた。


「……今のメモリスについて、どう思っている」


 空気が、すっと静まる。


「……」


「正直に話せ」


 炎は消えていたが、その声には圧があった。


 カイは少し考え、そして――目を逸らさずに答えた。


「俺は……

 どの国もさ……みんな、できないことと、できることがあって……」


 言葉を探すように、一度息を吸う。


「それを……支え合って、暮らしていきたいって思ってる。

 ……ていうか俺は!」


 ぐっと拳を握る。


「そういう星にする!」


 一瞬の沈黙。


 そして――


「……俺も、同感だ」


 レオノスは、静かにそう言った。


 炎の王ではなく、

 一人の“この星を想う男”の声だった。


(……意外と、まともな考えを持っている)


 ルシアスは内心でそう評価しながら、

 同時に、嫌な予感も覚えていた。


 ――この二人が出会った意味は、

 宴だけで終わるはずがない。


***

ここまで読んでいただき、ありがとうございます!


今回は、ブレイズ王・レオノスとカイの対話回でした。

にぎやかな宴の中で、少しだけ“この星の在り方”に触れるような時間になっています。


勢いで動くように見えるレオノスですが、

その言葉や行動の裏には、王として背負っているものもあります。

そして、それに対してまっすぐ答えるカイの姿も――

今後の物語にとって、ひとつの軸になっていきます。


宴はまだ続きますが、

この出会いがどんな形で影響していくのか、ぜひ見守っていただけたら嬉しいです。


引き続きよろしくお願いします!

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