今日から女神!?
ジリリリリ!
という音とともに目を覚ます。
目覚ましを止めて起きる。
そして顔を洗い、着替えて仕事の準備をする。
私はサフィ。天界の資料整理の仕事をする一般天使。
「今日も頑張るぞ!」
そう鏡を見ながら気合を入れる。
そして仕事場に向かった。
「おはようございます!」
仕事場につき、そう挨拶すると、みんなが一斉にこっちを向き静かになったと思ったらしばらくして、私を見ながらひそひそ話し始める。
え?何この空気。
そう思っていると、部署の一番偉い天使のアルスさんが神妙な顔で歩いてきて
「......女神補佐のラファエラ様がお前にすぐに神殿に来るように命を下した。」
そう告げた。
............え?
神殿に?
神殿と言ったら、普通の天使は生きてる間は入る機会がないと言われている場所だった。
アルスさんは焦ったように
「なにをしでかした!?神殿に呼ばれるなんて!?」
そう聞いてくるが、
「な、何もしてませんよ!?なんで私が神殿に!?」
とパニックだった。
「とりあえずすぐ向かえ!」
「......わかりました。」
と神殿に向かい、今目の前に立つ。
しかしついたはいいものの何を言われるか怖くてなかなか入れずにいた。
しかし、意を決して入った。
入るとすぐにどこかに案内される。
天使が一生を終えるまでにまず入ることはない場所。
綺麗で美しい場所ではあったが、そこに感動できるほど落ち着いてはおらず、今にも吐きそうな精神状態であった。
「ここだ。」
案内してくれた天使が一つの扉の前で止まる。
「え、えっとここは?」
「女神様の間だ。」
「え?」
今なんて言った?
女神様の間?
「では、入れ。」
そう言って扉を開ける。
「え、ちょ、まっ......」
と止めようとしたが、扉はすぐに開かれた。
「来たか。」
とオーラがすごい男性の天使がいた。
ラファエラ様だ。
「其方は下がれ。」
そう私を案内してくれた天使の方に言う。
「はっ。」
そう言ってどこかに行ってしまった。
そして二人きりになる。
............。
気まずい沈黙が流れる。
「あ、あの、ここは女神の間と聞いたんですが、女神様はどちらに......?」
と沈黙に耐えられず私は聞いた。
ラファエラ様は一瞬それを聞いた瞬間、目を伏せる。
そして意を決したようにとんでもないことを告げた。
「女神ルルア様はいなくなった。そして、次の女神に其方を指名していた。今日から其方は女神だ。」
............。
?
ん?
今なんて言った?
キョウカラソナタハメガミ?
............。
「今日から其方は女神!?」
脳が理解できずにショートしそうになったが何とか踏みとどまり叫んだ。
「な、な、なに言ってるんですか!?私、普通の一般天使ですよ!?何かの間違いじゃ......。」
「いや、何度も確認をしたが其方であっている。私も不思議に思うが何かお考えがあるのだろう。」
「書類整理してた天使がいきなり女神なんて無理ですよ!無理!」
「しかし、ルルア様の指名だ。拒否はできない。」
「そ、そんなあ......。」
「女神サフィ様、それではこれからよろしくお願いします。」
そうラファエラ様が畏まっていってきた。
そうして突然私は女神にされてしまった。
――……
「女神サフィ様こちらの書類をお願いします。」
「こちらも。」
「こっちも。」
とどんどんラファエラ様が運んでくる。
「あ、あの...あとどれくらいあるんですか......?」
と私は死にかけながら聞く。
「あと1000件ほどでしょうか。今日は少ないですしね。」
そう平然と言われる。
「1000!?少ない!?」
「はい。」
そう言いながらどんどんテーブルに資料が増えていく。
あ、今日、私死ぬんだ。
そう思った。
――……翌日の朝。
私は机に突っ伏して倒れていた。
「何とか終わった......。」
私は死にかけでそうつぶやいた。
テーブルや床には空のエナジードリンクの缶が何本も落ちていた。
「お疲れ様です。まだ仕事はあるのですが......今はお休みください。」
ラファエラ様もさすがに気を使ってくれた。
「......はい、すみません。」
そうして私は机に突っ伏してただ眠った。
眠りに落ちる瞬間、
「よく頑張りましたね。お疲れ様です。」
そう温かなラファエラ様の声が聞こえた気がいた。
――……
何日も書類仕事をしていくと最初は死にそうになっていたが段々慣れていき、スムーズにできるようになっていった。
しかしそれからも色々な出来事があった。
女神就任式典、天界会議、査定、などなど
大変だったが、何とかラファエラ様の助けもあり乗り越えっていた。
そんなある日、ラファエラ様に
「そろそろ転生の仕事も手を付けませんと。」
そう言われた。
「転生ですか?」
「はい。魔王が出たので危機に瀕している世界があるので前の女神のルルア様が異世界から人間を転生させようというものがあったのです。」
「そうなんですね。」
「サフィ様も仕事に慣れてきた頃合いですし、転生の仕方を教えますので進めましょう。」
「はい。」
そう言って、転生の間という、宙にいろんな映像が浮かんでいる部屋に来る。
「ここの、丸い球を移動すればこうなりますので......」
と説明をしながら聞いていく。
そしていろいろ操作しながら液晶を見ていると、過去に転生したもののリストが出る。
「このようにすると転生させたもののリストが......」
と説明の途中でラファエラ様の言葉が止まる。
表情を見ると目を見開いて絶句していた。
「どうしたんで......すか......。」
私も液晶を見て絶句した。
その液晶には
ルルア:女神
転生後
犬
そう表示されていた。
――……
私たちは転生させた履歴を元にルルア様を地上から見つけ出した。
私たちが見つけた時には村の子供と追いかけっこして楽しそうだった。
それをラファエラ様はすごい表情をしていて、見ていた。
すぐに連れ帰り、天界で姿を元に戻した。
最初は、戻ろうと必死だったんだけどだんだん犬として村の子供たちと遊ぶのが楽しくなっちゃってとてへっとしていた。
「あなたは何をしているんですか!!!」
当然ラファエラ様に激怒された。
「ごめーん!!!本当にごめん!!!異世界の人を転生させるって話が出たから転生させる操作思い出そういじってたらミスって犬に転生しちゃったの!!本当にごめんなさい!!!」
ルルア様は平謝りしていた。
「ごめんで済むとお思いですか!!!操作を誤って自分が転生するだけでなく後任の女神の設定も転生の装置で間違えておこなったですって!?どれだけ、サフィ様が大変だったか!!!」
とラファエラ様は怒り心頭だった。
「サフィちゃんも本当にごめん!!!」
と私にも平謝りしていた。
「い、いえ......。」
まさか、女神様のうっかりだったとは。
私は唖然としていた。




