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謎の女神、加夜奈留美(カヤナルミ)と下照姫は本当に同一なのか?b


 実は下照姫シリーズも同じ事で、神仏習合と同じ事が弥生時代や平安時代に起こってしまっただけの事です。おそらく下照姫シリーズは3つのグループに分かれると思います。


 ・照姫グループ

 下照姫

 高照姫(高姫)


 ・カヤ、ナルミグループ

 鳥鳴海神 

 賀夜奈流美

 カヤノヒメ


 ・伽耶(加羅)グループ

 阿加流比売神(新羅女神)


 おそらく照姫グループは各地の国作りの神の娘で下照姫と高照姫も最初は、はっきりと別々の女神だったと思います。それも邪馬台国が実は九州の狭い範囲だったと書いている同様に新幹線も飛行機も何も無い時代では祀る神様も狭い範囲のローカルな存在という事です。それらが神格が似ているとだんだん後付け設定的にどんどん合体して行く。


 天照とか国照とか言う様に、下照姫も高照姫も太陽神に仕える巫女の神格(下照夫、天若日子自体が若い日の御子と読める)だったから、同じだろうと合体させられたと思うのですが、阿加流比売神(新羅女神)自体が、無名の女が太陽の光で妊娠し、それを無名の男が手に入れた物を天之日矛が横取りし、そこから美しい女神が生まれて、何故か「故郷に帰る」と言って日本に逃げ帰ったと伝わる謎の女神で、卵生神話と言うらしいですが、特に太陽光で妊娠したという点で太陽神に仕える巫女という雰囲気を感じる。だから照姫グループと似ているという事で後の時代に合体させられてしまったのだろうと。


 だから中には「下照姫と天照大神と卑弥呼と伽耶国の阿加流比売神が同じであった」とか後の時代の本でとても乱暴な解釈とかが飛び出て来る訳です。

 でもそうした事に安易に繋がる様な解釈が堂々と神社伝承(元になった本の引用で)に書いてある。何故その様な事が書かれてあるかと言えば「サービス精神」です。そっちの方が面白いでしょ? こっちの神とあっちの神が同一の方がロマンがあるでしょという訳で、昔の学者や神主さんがサービス精神で後付け設定して行くうちにどんどん同一とか家族とかになってしまう事になります。

 

 古事記日本書紀にカヤノヒメという神が出て来ます。読んで字のごとく萱の神様で、これが恐らく伽耶(加羅)と安易に結び付けられて生まれたのが賀夜奈流美で、そこにはかなりの確率で鳥鳴海神も混じってしまっていると思います。だから新羅女神・アカルヒメとオオクニニシ娘・下照姫と萱の神が一緒くたになってしまったのでしょう。何でも音が似ているというだけで一緒にされてしまうのが面白いと思います。


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