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謎の女神、加夜奈留美(カヤナルミ)と下照姫は本当に同一なのか?a


 かなり昔NHKの旅番組を見ていると蘇我氏の子孫(曽我とかよくある名前じゃ無くて本物)とか言う人の家が突然出てきて、そこの女性が「子供の頃は悪役と揶揄された」とか仰ってられたんですが、今思うと「それ君、本物の悪役令嬢やないか」という感じの話ですよね。なんと我々が教科書で習ったアノ蘇我氏がまだ続いている訳で。て言っても歴史に出て来る蘇我氏も、本宗家は中臣鎌足に討たれてしまいましたが、その他の家系はちゃんと続いてる訳でした。先祖が古代まで辿れる有名家系は良いですよね羨ましい。


 その番組の中で賀夜奈流美神社の事も紹介されていました。賀夜奈流美命は古事記日本書紀には登場せず、出雲国造神賀詞などに見られるマイナーな神さまなのです。男神である場合と女神とする場合とある様ですが……古代史の本を立ち読みして偶然出てきてて前から知っていたのですが、それがTVに出て来るのは珍しい。


 実は古代史考察サイト等でよく指摘されているのですが、問題はその賀夜奈流美がオオクニヌシの娘でアメノワカヒコの夫である下照姫と同一であるとする伝承が多くある事です。


「 葛城御歳神社 由緒

 高照姫命について

高照姫命は、下照姫命と同一神とも云われています。

「五郡神社記」等では賀夜奈流美命と同じと書かれています。」


 等と言う事が堂々と書かれています。此処でいきなり高照姫まで引っ張り出て来てしまいましたが、高照姫(高姫)も別のオオクニヌシの娘とされている姫神になります。ややこしいですが、大名に複数の奥さんがいて、その別母の姉妹という感じ。


 ここで、賀夜奈流美=下照姫=高照姫(高姫)という謎の構図が出来てしまいました……



 そこへ「ちょっと待ったぁあああ!」とばかりにさらに乱入する女神があります。それが大阪「比売許曽神社」の女神で、現在は下照姫が主神なのですが、昔はこの地に新羅から逃れて来た女神の「阿加流比売神」がまつられていたという伝承があるそうです。


 つまり賀夜奈流美=下照姫=高照姫(高姫)=阿加流比売神(新羅女神)という構図が出来てしまう訳です。さらには賀夜奈流美自体が「鳥鳴海神」(とりなるみのかみ)との関係も取りざたされていて、結局は、


 鳥鳴海神とりなるみのかみ=賀夜奈流美=下照姫=高照姫(高姫)=阿加流比売神(新羅女神)


 というグランドスラム天丼状態になってしまう訳ですが……しかし書いている人間の考えを言えば、これらは元々「全部赤の他人」であると思っています。


 そう思う理由の一つに神仏習合の本地垂迹説という物があって、分かりやすく言えば日本の神々というのは元々仏教の仏で、それらが日本を救う為に「転生」して来たというラノベみたいな事になってしまう解釈です。代表例が天照大神=大日如来、応神天皇=八幡神、素戔嗚=牛頭天王みたいな感じの物です。


 でもそんなの無理があるなと。皆がそう思うのは「合体の瞬間」を歴史上で見てしまっているからでしょう。「この神とこの仏は一緒という事にしよう」と言われて、はいそうですねと素直に思ってしまえる方は良いですが、大抵の人は「無理やりやな」とか「何でもアリか」とか思う訳です。わーこんな事書いてごめんなさいバチが怖いので仏さま許して下さい。お寺に行ってお賽銭入れますから……


 続く。

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