殺
太陽の光は眩しすぎて、体が溶けてしまいそうな日。
祖母の家に行き、線香をあげに来る親戚や知り合いにお茶菓子を出して世間話をしていると祖母が自慢気に言った。
「美羽ちゃんは頭が良いから高校は頭いいとこに行くんだろうね」
お茶を淹れていた自分に大量の視線が集まる、そして頷く。
それに続き家族や親戚たちは自分が将来何になるのか当てるというゲームを始めた。
母はいい大学に入ると言った、父はスポーツ選手になると言った、祖母は医者になると言った。
次々語られるないであろう将来の自分の姿を想像して苦笑いして言う。
「そんなことあるわけないじゃん〜」
本気で思っているが、わざと冗談っぽく言ってみる
すると視界の中にある親戚の顔から笑顔が消えた
初めて、自分に寄せられているのは完璧なのだと思った。
今まで自分の中で殺してきたストレスが一気にくる感覚がする
その日から生活が180度変わった。
朝は遅刻して教室にも行かず、指定された大嫌いなセーラー服も着なくなり帰りたい時間に帰る
お昼ご飯と夕ご飯は抜いて日付が変わった頃に寝る、その繰り返し。
さらには自分の手首を傷つけた
母はそれを見て泣いた、父は学校にちゃんと行かないことに激怒した。
あの日から両親のことは苦手意識があったが病院に連れて行かれるのも嫌だし、自分はまた自分を殺した
自傷を辞め、ご飯も3食ちゃんと食べた
それでも教室には行けなかった
人が、怖くなった
この人はきっとこう思ってるとネガティブな感情が出てきて、ただ無理矢理笑うしかなかった。
中学3年になった今、まだその暗い生活を続けている
出席日数が足りないため高校は通信高校を志望した。
筆記試験はないものの、家族は勉強を強制させる
この3年間自分は授業に全く出ていない。
おそらくかなり先生から嫌われてるだろう、勉強は一切しなかった




