第5話
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2日に1話投稿の予定ですので手が空いた時にでも読んでください。
「拓斗じゃないのか。アドレスはあってるはず。ということは拓斗は死んだのか。そうか。すまないが、少しの間は放っておいてくれないか。詳しい説明は今度してやる。今は本の最後の前のページの一番上にある300BPのを使って、後は自分で考えてくれ。」
そう言って通信は切れてしまった。今の周波数はいくつだった?えっと、14.080Mか。何か違和感があるが、分からないな。重要なことなら後でも気づけるだろう。さっきの声は最後の前のページがとかなんとか言っていたな。本を見てみるか。なるほどこれのことか。確かに300使えば何かできるようだが、俺の残りは900しかないんだぞ。それの1/3を使うのはちょっとためらわれる。さっきの声に聞いてみるか。
「ザー・・・ザー・・・」
繋がってないな。一応声もかけてみるか。
「もしもし、すみません。すみませ~ん。」
声も帰ってこないし、聞こえてないな。どうするか。通信が繋がるまで待つか、300使ってしまうか。悩んだら行動する。よし、腹は決まった。使おう。頼むぞ、何か特になることが起きてくれよ。文字をなぞるとまた青から緑、黄、オレンジ、赤の順に光だし光が消えていった。そうすると、本の文字が読めるようになっていたこのページは大きい文字で言語と書かれ、その下に小さい文字でマスティック語と書かれていたらしい。なるほど、この本はマスティック語という文字で書かれていたんだな。でもどうやって読んでいるんだ?目にはさっきと同じ文字に映っているはずなのになぜか頭の中では日本語のように読めてしまう。不思議だ。でもこれで何が書かれているか分かるな。題名は【ダンジョンの生活】か。1ページ目には
1行目:【本の制約】
2行目:【本のすべてのページまたは最後のページが使用不可になると持ち主は死ぬ】
3行目:【持ち主が死ぬと本によって作られたものは崩れ去る】
4行目:【持ち主かそれに代わる物がなければ本によって作られた物から出られない】
5行目:【制約は全ての本で共通である】
と書かれていた。3ページ目からの大きい文字にはモンスター、食料、部屋、言語といった種類が書かれていて、中くらいの文字にはさらにその中での種類が、小さい文字にはそれがどんなものかを表していた。最後のページは読めなかったがそれでも大きく前進することができた。
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