第4話
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2日に1話投稿の予定ですので手が空いた時にでも読んでください。
何も起きなかったのか?そう思いつつ本を閉じてみると足元に直方体の物体が落ちている。さっきまでここには何もなかったしこれが現れたのか。とりあえず、小さい部屋にこれを運ぼう。
ふぅ、以外と重いな、6kgくらいか。あまり運動もしないし疲れるな。さぁ、調べていくか。運んでいる時に突起が体にあたっていたからそこから調べてみよう。なんだ・・・これ・・・
アマチュア無線機にとても似ているが。電源はいらないのか?そんなことを考えながら電源ボタンらしきものを押すと液晶(?)が光りだし、中心より下側に14.112Mと表示された。中心は14.100Mと表示されていて、一番大きなつまみを回すとその値が少しずつ変わった。値を変えても何かが聞こえるということもなくまた行き詰ってしまった。一応14.100Mに戻しておこう。
本をもう一度開いて1000がいくつになったかを見てみるか。やっぱり、900に減っているな。無線機が出てきた文字も薄くなっていたり、光らなくなったりはしていないと。分かったことと言えば数字の横の文字を全てなぞるとその数字分減って何かが出てくることぐらいか。きっと高ければ高いほど良いものが出てくるのだろうが、増やす手段が分からないと使う気にもなれないしな。
動いて汗をかいたからかのどが渇いてきたな。あれ?ここに水はないよな?ひょっとしてとんでもなくピンチなのではないだろうか。本を使うか?ダメだ、無駄遣いはできない。でもどうすれば良いんだ?分からん。こういう時は一旦寝て頭をリセットしよう。これが夢である可能性もまだあるし、そうしよう。少し肌寒いが気にしたら負けだ。もう、疲れた・・・。
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「・・・い、お・・・。た・・・は・・・ない・・・。おい、拓斗はいないのか?」
ん?なんだ?もう少し寝かせてくれよ。拓斗だって?俺は衡平だよ。うるさいなぁ。ってこの声はどこから聞こえてくるんだ?誰かが近くにいるのか?案外近くから聞こえるが人の気配はしない。どこだ?そんなことを考えていると頭が冴えてきて無線機から聞こえるのがはっきりとわかる。よっしゃぁ!早く切られる前に声をかけなければ。
「山本衡平です。助けて欲しいです。何が起きてるのか全く分からないので何でも良いので情報を教えてください。お願いします。」
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