第16話
次回の投稿は9月22日(日曜日)までの予定です。
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「おっさん何者だよ?」
「先輩の冒険者だ。それと礼ぐらいはしっかり言え。」
「「ありがとな(っす)」」
そこへ書類の作成をするため受付から離れていた受付嬢が戻ってきた。
「お待たせいたしました。小瓶をお預かりしてもよろしいでしょうか。それでは冒険者についてご説明させていただきます。冒険者の等級は4つございます。これは冒険者としての身分証であるギルド証の素材にもなるのでぜひ覚えてください。1つめは銅です。こちらは駆け出しの冒険者や、上位の等級から罰により落とされた方により構成されています。2つめは銀です。こちらは冒険者として認められた方により構成されています。一般的に冒険者といわれる方のほとんどが銀です。3つめは金です。こちらは玄人と呼ばれるに値する技術を持っている方により構成されています。最後に宝玉です。こちらは冒険者の中の上位10名が10種の宝玉をそれぞれ担当されています。金と宝玉の強さの違いは数倍以上とも言われています。上位の決め方はギルドへ納品した物の品質や量などで決まります。これは銅から銀へ上がる際の指標としても使われます。依頼はこの建物の1階の掲示板に貼られています。基本早い者勝ちなので帰ってきたときに依頼がなくなっていたとしても苦情は受け付けられません。ご了承ください。以上で説明を終わります。ご質問はございますか?」
「血はどうすんだよ。」
「これからお二人にお渡しするギルド証へ刻み込みます。それとギルド内でも血を利用しデータベースを作成し納品した物などの記録を保存していきます。納品や依頼の手続きの際にはギルド証を使用しますので必ずなくさないようにしてください。なくした場合は別途料金がかかります。データベースの作成の際同じ血があると今までの記録は全て削除されてしまうので1人が複数のギルド証を持つことはできません。他にご質問はございますか?」
「納品って金はもらえるのか?」
「はい。依頼にない素材、魔石などは納品となりギルドで買い取らせていただきます。依頼にないものですので買い取り額は下がってしまいます。そのため個人でお店などへ交渉し、売っている方たちもいらっしゃいます。しかしこれはギルドの記録には残りませんのでそのつもりでお願いします。他にご質問はございますか?」
「「ない(っす)」」
「ではギルド証を作成しますので少々お待ちください。」
受付嬢は数分すると戻ってきた。
「こちらがギルド証になります。」
そう言って渡された2枚の銅板には名前が刻まれている。
「これがギルド証か。」
「どんな冒険者もそこからスタートだ。今の威勢が良さを忘れずに頑張んな。ということで嬢さんこれを買い取ってくれ。これがギルド証だ。」
「かしこまりました。納品でございますね。こちらがお代になります。」
「ありがとな。じゃあなお二人さん。」
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