表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
無人の異世界開拓記~女の子達と街作り~  作者: オリオン
第6章、遺跡というロマン
29/33

遺跡捜索

次の日、俺達は予定通りに全員に指示を出すことにした。

その後に遺跡探索か・・・ふむ、まぁ、良いんだけどな。


「さてと、一応指示を出すぞ、じゃあ、佐奈はあまり動かないで、皆に料理を作ってやってくれ」

「はい、分かりました」


佐奈はそれを快く了承してくれた。


「それで、華夏は基本的にはここに居て、全員を守ってくれ」

「はいはい、あと、基本的にって事は、場合によっては動いて良いんだよな?」

「あぁ、そうだ」

「了解」


華夏も俺の指示を普通に受けてくれたな、まぁ、否定する理由なんてないだろうし。


「で、伊美は変わらず農作業をしておいてくれ」

「わかっただよ」


伊美は農具を手に持って、そう言った、最初っから農作業するつもり満々だな。


「伊久は何か適当に家を建ててくれ、材料はうちの中にあるから」

「ふわぁ・・・・・・うん・・・分かったよ」


伊久は大きなあくびをしながらそう答えた・・・何というか、大丈夫かな・・・

いや、大丈夫だろう・・・うん、きっと怠けずにやってくれるはずだ・・・

やる気は全く感じないんだけどな。


「よし! じゃあ兄ちゃん! 遺跡探索に行こう!」

「はいはい、分かったって、じゃあ行くか」

「行ってらっしゃい!」


俺達は全員に見送られながら遺跡捜索に出発していった。

一応地図とかを書きながら進んでいかないと、迷いそうだよな。


「ん? 兄ちゃん、その紙は?」

「地図を書くための紙だ、俺は記入しながら進んでいくから、警戒は任せるぞ」

「兄ちゃん、地図も書けるんだ・・・もう、何でもありだよね」

「作る事に関しては俺はかなりの物だからな、能力的に」

「ふーん、じゃあ、警戒は任せてよ」


そう言うと、安希は周りをしっかりと見ながら俺と同じペースで移動していった。

足下に注意しながら進んでいかないと、ずっこけそうだし。


「えっと、こうだな」

「魔物は居ないよ」

「あぁ、ありがとう」


しかし、地図を書くのは意外と難しいな、寸法を計りながら書かないといけないからな。

道具がないから目測でしか測れないけど。

俺達は地図を書きながらゆっくりと進んでいった、ペースがペースのせいで

あまり素早く行動が出来るわけじゃないが、これをしないと迷うからな。


「うーん、そろそろ暗くなってきたな、あまり進んでないけど」

「そうだよ、なんでこんなにペースが遅いのさぁ・・・」

「そりゃお前、俺が地図を書きながら進んでるからだろ」

「ちぇぇ、地図なんて書かないで良いのに・・・」

「迷って死にたくはないだろう?」

「それもそうだけどさぁ・・・」


安希はかなり不満そうな表情を見せたが、それ以上言ってきたりはしてこなかった。

きっと、安希も地図の重要性が分かっているんだろうな。

それにしても、一日中歩いても、前に行った遺跡の近く程度しか移動できなかったな。

これは、帰るまで時間が掛かりそうだぞ・・・大丈夫か?

でも、仕方ない、こんなくらい状態で進むわけにはいかないしな。


「じゃあ、安希、俺は寝床を作っておくから、お前は薪とか集めてきてくれ」

「ん、分かったよ」


安希は俺の指示通りに薪を集めに行ってくれた。

その間、俺は持ってきたロープを使って、ハンモックを作る事にした。

ここら辺で即席に作れる寝床なんて、ハンモックくらいしかないからな。


「よしっと」


それから少しして、俺は何とかハンモックを1つ作る事が出来た。

これだけで良いよな、どうせ見張りを交代しながら休むんだからな。


「ただいま・・・あれ? 何それ?」

「ハンモックだ、ロープで作った」

「1つだけで良いの?」

「どうせ交代しながら見張るんだし、1つだけで十分だろう」

「まぁ、そうだね」

「さて、じゃあ、火を起こすぞ」


俺は安希が集めてきてくれた薪に火を付けた。

これで料理が出来るな・・・と言っても、あまり料理道具を持って来れたわけじゃないからな。

荷物にも限界があるし、うーん、いくらでも道具を収納できる道具が欲しいな・・・


「じゃあ、料理しちゃうね、あまり美味しいのは出来ないと思うけど」

「大丈夫だろ、お前の料理は美味いからな」

「は、ハッキリと褒められると、何だか恥ずかしいよ・・・」


安希は俺が褒めると、顔を真っ赤にしてそっぽを向いた。

そう言えば、あまり安希を褒めることはなかったな。

戦闘の時は良く褒めている気がするけど。

そして、安希は料理を作ってくれて、俺達は一緒に食い始めた。


「やっぱ美味いな」

「これでも何ヶ月も料理してるからね、多少きつい環境でも美味しく作ってみせるよ!」

「あぁ、本当に頼りになるな」


安希はこう言う状況だとかなり頼りになるな。


「それじゃあ、今日は寝るか」

「うん・・・でもなぁ、お風呂は入れないのは少し辛いかも知れないね」

「言い出したのはお前だ、何ならもう戻るか? 距離的に明日は帰れるぞ?」

「いやいや、遺跡探索を諦めるわけないじゃん!」

「まぁ、そうだよな」

「じゃあ、寝るよ、何かあったら起こしてよ」


そう言うと、安希はハンモックで眠り始めた。

一応布団用の布は持ってきてるし・・・小さいけどな。

さてと、俺は火の番をしながら、しっかりと警戒するかな。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ