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無人の異世界開拓記~女の子達と街作り~  作者: オリオン
第5章、休まず次の作業に
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大工の家

木の加工を初めて3日ほど経過したな。

やっぱり数が多いと時間が掛かってしまうな。

まぁ、その甲斐あって、結構な量の木材を加工することが出来たな。


「よしっと、こんな物かな、結構時間掛かっちまった」

「じゃあ、これから大工さんの家を作るの?」

「そうだ、これからが本番だな」

「そうだね」


俺と安希はその木材を建築予定地に運び出した。


「よし、じゃあ、建築を始めるぞ」

「うん、えっと、ここにある材料を全部使うんだよね?」

「あぁ、そうしないと大工の家じゃ無くなるからな、さぁ、行くぞ」

「分かった!」


俺達は2人で協力して大工の家の建築に取りかかった。

やっぱり家の建築は何度やってもしんどい物だな。


「よし、華夏! そこの木材取ってくれ!」

「はいよ!」

「よし、サンキュー!」

「あ! しまった!」

「危ないだな、しっかり持つだよ」

「ご、ごめん・・・」

「皆さん、そろそろお料理作りますね!」

「あぁ」


今回は食料も結構集まっているから全員での建築が可能で、少し楽だな。

普段は華夏がいないから荷物運びは自分で降りて上ってを繰り返さないと行けないからしんどいしな。

今回はあいつがいるから本当に楽だ。

それからしばらくご飯も出来て、軽く食事を終わらせ、再び建築を開始した。

それから軽く2ヶ月経過した、今回は人手が多かったお陰で早く終わったな。


「完成したね」

「あぁ、これで大分楽になるだろう」

「じゃあ、皆お疲れさん」

「お疲れさん」

「畑をいじってる方がおらには似合ってるって分かっただべ」

「じゃあ、ご飯を作ってきますね!」


皆は自分の家に戻っていった。

さて、俺達はこの中を見てみるかな。


「じゃあ、中に入るか」

「そうだね」


俺達は2人で大工の家の中に入っていった。


「うーん、やっぱり若干暗いな」

「明かりが無いからね、仕方ないよ」


俺達はそんな事をぼやきながら奥に進んでみた。

その1番奥の方に進むと、そこには黒色の短い髪の毛で、上着は青と白のボーダーの服を着て

ズボンは黒く、下の方は若干黒い赤色のGパンの女の子が壁にもたれて眠っていた。


「この子が大工か?」

「そうじゃないとここにはいないだろうし、そうだと思うよ」

「そうだな、ほら、起きろ」

「ん・・・・・・うぅん・・・」


女の子は少しだけ目を開けた後、もう一度目を閉じた。

1度起きたんならそのまま起きてくれれば良いのに。


「起きたのに寝たね」

「あぁ、気持ちは分かるけどさ、起きた直後ってスゲー眠いし」

「そうだよね」


まぁ、壁にもたれて寝ている状態でもう一回寝ようとは思わないけどな。

あんな体勢だとリラックスできないし、人に寄りけりなんだろうがな。


「さて、どうするか」

「・・・えっと・・・おはようございます?」

「あぁ、起きたんだ」


さっき寝たと思っていたが、少しの会話の間に目が覚めたんだな。


「えっと、まぁ、うん、一応自己紹介と行こうか、俺は彰だ、よろしく」

「私はこの人の妹の安希、よろしく」

「どうも、ご丁寧に、私は・・・えっと・・・えっと・・・名前が分からない」

「まぁ、そうだな、うーん、じゃあ俺達が名前を付けるか」

「じゃあ、お願い」


うーん、名前か、大工だし、それっぽい名前が良いと思うが、出て来ないな。


伊久いく何てどうかな」

「そうだな、その方が短いし覚えやすいからな、じゃあ、今度からは伊久だな」

「分かった、伊久だね」

「あぁ、じゃあ、後でここら辺の住民の事を話すから、今は休んでてくれ」

「分かったよ」


大工の女の子はそう言うと、もう1度同じ体勢のままで目を瞑り、眠り始めた。

この状態で眠れるタイプの子なんだな。


「じゃあ、私達は邪魔をしないように戻っとこうよ」

「そうだな、じゃあ、戻るか」


俺と安希はその大工の子に軽く布団を掛けて戻った。


「結構怠け者って感じだったな」

「そうだね、でも、良いんじゃないかな」

「そう・・・か? まぁ、良いか」


俺達はそんな会話をしながら家に戻っていった。

ついでに木材の事を確認することにするか。


「うーん、やっぱり結構時間をかけただけあって、沢山あるな」

「これだけあれば、しばらくは大丈夫そうだよね」

「あぁ、そうだな、食料の保管も十分あるし」


やっぱり、果実や植物は日持ちするし、結構有用だよな。

でも、たまには肉も食わないと体力付かないし。

だが、肉は日持ちしない、悩ましい限りだ。


「うん、じゃあ、兄ちゃん!」

「なんだ? そんなやる気に満ちた顔をして」

「探索しよう! 私達2人でさ!」

「はぁ!? 何でだよ!?」

「前遺跡を見つけたじゃん! 絶対他にもあるって! これは探すしかない!」

「いや、でも、流石に遠方に出向くのはしんどいし、あいつらに何があるかも分からないし」

「大丈夫! 3日くらいなら!」


安希はもの凄くテンションを上げて俺の方に迫ってきた。

でも、あまり遠出はしたくないんだよな、ハンターは華夏だけだし。

1人だけだと、採取の時とかでこの場所の守りが緩くなる。

そうなると、佐奈達が全滅する危険性だって十分ある。

だから、可能な限りここからは離れたくない。

昼でもたまに魔物が湧くからな、これがなかったらまだ良いのに・・・

でも、安希を放置すると、何か1人で行きそうで怖いし・・・そうなったら安希の手綱を取れる奴が居ない。

それは避けたい・・・でも、この場所を疎かにするのも避けたい・・・


「うぅ・・・どうする・・・どうするか・・・」

「おーい、さっきっから呼んでいるのに、なんで返事をしないんだよ」

「あぁ、華夏か、実はな」


俺は華夏に安希が遺跡探索をしたがっていると言うことを話した。


「遺跡探索か、確かに面白そうだけど、お前らが長期間いなくなるのは少し困るな」

「そうだろ? 俺達がいなくなったら、お前1人で3人も守らないといけなくなるし」

「そうだな、3人か・・・ん? 3人? 佐奈と伊美の2人は分かるけど、あと1人は?」

「新しい家の住民だ、そいつも記憶が無くてな、名前は伊久だ」

「なるほど、やっぱり早いんだな、人が来るの」

「あぁ、そうだ」

「確かに3人は厳しいけど、一カ所に纏まったら大丈夫だと思う」

「本当!?」


確かに一カ所に纏まっている状況なら、華夏1人でも事足りるだろう。

でも、食料の問題もあるし、素材集めの人手もある。


「でも、そうなると、私達はしばらくの間食べ物に困るな」

「だろ? だから、何か良い案はないかを聞いてみたいんだ」

「そうだな・・・野菜を食べれるんなら問題は無いな」

「だろうな、でも、もう野菜は出来ているのか?」

「あぁ、と言うか、それでお前らを呼んでいたんだ

 伊美が完成した野菜を引っこ抜くのを手伝って欲しいって言ってたからな」

「そうなのか? じゃあ、手伝いに行くか」


俺達は伊美の畑の方に歩いて行った。

そして、畑を見てかなり驚いた、伊美の畑には色んな野菜がなっており、全部美味そうだ。


「おぉ、来てくれただか、おらと佐奈の2人だけじゃしんどかっただよ」

「そうだろうな、こんなに野菜があればよ」

「じゃあ、お手伝いお願いするだ」

「任せて!」


俺達3人は伊美と佐奈の作業の手伝いを開始した、植物たちはかなり元気なようで

引っこ抜くのにかなり苦労したな、1本1本の根ががっしり出し。

朝にやって、全部引っこ抜いたのは日が落ち始めた頃だしな。


「ふぅ、疲れたもんだ」

「いやぁ、時間かかっただね、でも、かなり豊作だっただよ!」

「あぁ、これだけあれば、しばらくは食料に困りそうにないな、もう一カ所にも植えてるみたいだし」

「そうだね、これなら私達がしばらくの間いなくても、華夏だけで良いね!」

「そうだな、じゃあ、お前らは行ってきてくれ、良い報告を待ってるから」

「あれ? 何処かに行くんですか?」

「遺跡探索! 私と兄ちゃんだけで明日行くんだ!」


その言葉を聞いた佐奈と伊美はかなり驚いた表情を見せた。

そりゃあ、いきなり明日俺達は遺跡探索に行く何て言われたら驚くよな。


「そうだ、でも、明日すぐにじゃないぞ? 明日の朝、全員呼んで

 俺達がいない間の指示を出すつもりだからな」

「そうだか、かなりおどれーただよ、でも、確かに人もおるかも知れんしな、頑張ってきてほしいだよ」

「あぁ、分かってる、ま、指示は明日だ、今日は休んでくれ」

「うぅ・・・寂しいです」


そして、俺達は今日は休むことにした。

さて、指示はどうするかな、一応考えながら今日は休むか。

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